冒険者に、俺はなる!!
ちょっと間が空くと言っていたな。あれは嘘だ!
気まぐれというのは便利な言葉ですね。
2019年5月11日少し読みやすくしました。内容に変更はありません
「俺が支援を受ける為には冒険者になればいいんですかね?」
さっきの話の流れ的にあっているだろうけど、これでもし違うなら、スタートダッシュをミスった事になる。支援は冒険者になる前に受け取る者だったりしたら、それはマズイ。大変マズイ。という訳で、一応の確認だ。
「はい、それで合っていますよ。しかし、冒険者ギルドでなくても、他のギルドに所属する事でも次元人は支援を受け取る事ができますよ」
他にもギルドがあったんだな。知らなかった。迷子になってる間に見つからなかったけど、街を全部見たわけじゃないから、まだ見てないところにあったんだろう。
「因みに他にはどんなギルドがあるんですか?」
「冒険者ギルド以外となりますと、職人ギルドと、商売ギルドがありますね。名前から分かる通り、職人ギルドは物作りを中心に行うギルドで、商売ギルドは物を売る事を中心に行なっています。三つのギルドは、冒険者ギルドが素材を手に入れ、職人ギルドがそれを加工し、それを商売ギルドが買い取りそれを販売することで、互いに支え合っていますので、冒険者ギルドと致しましても、他のギルドに入られたとしても、全く問題がありません」
なるほど。騙すことを勧めるわけじゃないけど、他のギルドの存在を黙っていれば、絶対に冒険者ギルドに入ってもらえたのに、どうして教えたのかなと疑問に思っていたけど、そういう事なら納得だ。支え合っている三つのギルド。異世界テンプレならこういうのは仲が悪かったりするけど、ここでは仲が良かったんだな。みんな違ってみんないい。みんな仲良しならもっと良い、って事で最高だ。
「それに例え一度どれかのギルドに入られたとしましても、いつでもやめて頂いても構いません。これは総てのギルドに共通です。戦闘でやっていこうと思っていたけれど、思ったより戦闘がきつく、才能がないと諦めていたけれど、いざ辞めてみて、職人ギルドに入ってみたら大成功したという話は私たちの間では有名です。辞めてもペナルティーはありませんので、気軽に入って頂いても構いません。勿論戦える自信がない方には冒険者ギルドはオススメしませんが。それでは、どういたしますか?」
そんなこと言われると燃えるじゃないか。もとより、俺はこのゲームでは戦っていきたいって思ってたんだ。最強。上等だ!目指していこうじゃないか。
「冒険者ギルドに加入します!」
「分かりました。それでは今からギルドカードの作成に取り掛かります。名前を聞いてもよろしいですか?」
自分の名前。勿論本名じゃない。俺が決めた、シルバーという名前の方だ。
「シルバーです」
「分かりました。冒険者名、シルバーで登録いたします」
そう言うと、彼女は俺の名前をなにやら水晶みたいなものに記入した。
「その水晶みたいなやつって何ですか?下に繋がってるみたいですけど」
「こちらの水晶は冒険者、というより、ギルドカードを創り出すために使用する古代遺産です。古代遺産とは、ダンジョンの中にある宝箱に入っているとされています。職人ギルドが作っている魔道具はこちらを模倣したものとなります。オリジナルなだけあって、強力な効果のものが多いですが、数が少ないため、職人ギルドが必要ないということはありません。寧ろ職人ギルドがないと、殆どの冒険者や商人がやっていけません」
なんか色々あるみたいだな。それにしても古代遺産ってかっこいいな。俺もいつか手に入れたいものだ。それにダンジョンもあるらしい。ダンジョン攻略者、シルバーか。うんうん。自分で言うのもなんだけどいけてるな。強くなったらいつか行こう。楽しみだな。
「それではギルドカードができるまでに時間がかかりますので、冒険者ギルドのシステムについて説明致します」
「お願いします」
ここはちゃんと聞いとかないとな。
「了解しました!冒険者ギルドでは、冒険者の強さやギルドへの貢献を基にランクを定めています。ランクは上から順番に、S、A、B、C、D、E、F、の七段階です。外を歩いているモンスターを狩るのに特にランクに制限はありませんが、ダンジョンに入る場合、それぞれのダンジョンにランク制限があり、自分のランク以下のダンジョンにしか入れないようになっているので、ご注意ください」
キターーーー!!!ランクだ!!ランクっていいよな。だって、ランクなんだもんな。【妄想】(Aさん・あれは!ランクS冒険者のシルバー様だ!Bさん・素敵!!Cさん・カッコイイ!!……以下ずっと誉め言葉が続くので割愛)ああ、俺への声援が聞こえてくる気がするな。こりゃあランク上げないといけないな!
「依頼を受けるには、依頼板の中から受けたい依頼の書かれた紙をこちらに持って来て下さることで、受注することができます。依頼の中にはランク制限のあるものもあるので、注意してください。それと、シルバーさんも依頼を出すことができます。報酬に関しては、その依頼の難易度に合わせた報酬を設定してください」
そこまで言い終えたところで、チン!という電子レンジのような音が響いた。え?なんで?
「はい、ギルドカードの作成が終了致しました。こちらをどうぞ」
手渡されたカードには、俺の名前と、Fランクと書かれていた。すると受付嬢さんが両手をこちらに差し出してこう言った。
「ようこそ!冒険者ギルドへ。我々は仲間です。共に頑張りましょう!」
「……はい!!!!」
燃えてきたぜぇぇぇ!!!!うおおおおお!!!
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