薙刀をブンブン振り回しますね!
どうも。お久しぶりです。
「それで薙刀の訓練って何をするんですか?やっぱり素振りですか?」
そう言ってわたしは先程貸してもらった薙刀をブンブン振ってみた。
ブォッン!ブォッン!!
…ゴメンなさい。ちょっと効果音付け足しました。本当は薙刀が思ってたよりも重たくて、何も鳴ってないというよりそもそも振れてないです。やっぱり戦っていくのは厳しいのかなぁ?
「ふむ、やはりと言うべきか力が足りていないみたいさね」
「う…やっぱり厳しいですか?力が足りてないと」
シルビアさん…いや、わたしもシルバーさんに習ってお師匠様と呼ぼうかな?お師匠様には私の力が足りない事は御見通しだったみたいです。
「そんな事はないさね。薙刀はリーチが近接武器にしては長い分、普通の武器より力が必要とされているだけさね。力にステータスを割り振れば持てるようになるさね」
そういうことらしいです。確かに薙刀って長いですし、というかそれが理由で選んだわけですから、そういうデメリットがあってもおかしくないのかもしれません。
このゲームでは背の高い人とかもしっかり遊べる様にダンジョンとかでも広く作られているらしいです(その辺りはしっかり調べてきたのです)ので、狭いからリーチの長い武器は引っかかって戦いにくいとかは特に無いらしいです。
そういう意味では、デメリットを付けることで公平を保ててる…のかな?難しいしよく分かんないや。
「兎に角ステータスを割り振るのなら、モンスターを倒すに限る。早速行くとするさね」
そう言ってお師匠様はわたしの手を握りながら、極自然な形で私を連れて行こうとした。…ってええ!?
「急にモンスターを倒すとか言われても困りますよ!それにシルバーさんとかここで修行?特訓?をしてますけど良いんですか?入れ違いになってしまいそうなんですが…」
そうだ、わたしの為にここまでお膳立てしてくれて、お礼も全然出来てないのに、ここで入れ違いになってしまっては申し訳ない。
お師匠様にそう伝えると、ハッと鼻で笑われた。何が面白かったのでしょうか?
「アイツは一度燃え上がるとなかなか終わらないめんどくさい奴さね。それにその相手をしているあの銀髪の男はあんな顔してなかなか強そうだった。きっとかなりの時間戦い合うはずなのさ。心配なら薙刀を持てるだけ鍛えてすぐに戻ってくるから安心するさね、ルゥ。それともあの男の戦いを見守りたいかい?」
そ、そんな事を言われては行かないわけにはいかない。それで残ったらまるでわたしがシルバーさんの事を好きみたいじゃないですか。
そう言うと、師匠はキョトンとした顔をしてわたしをの方を見つめました。…そんな顔も出来るんですね。やればやるほどこのゲームが現実と見分けがつかなくなりそうです。
「ルゥ、アンタ自分が何言ってるのか分かってるのかい?大丈夫かい?」
ハハハ、酷い言い様ですね、お師匠様。そんな頭のおかしい人に聞くような言い方をしなくて良いですのに。わたしは至って正常ですよ。
「…まぁ、いいか。分からないならそれはそれで面白くなりそうだから別に良いとするさね…私はこっから先、どうなるか楽しませてもらうとするよ…」
お師匠様が何を言っているのかよく聞こえませんでしたが、少しニヤニヤしてますので、どうやらお師匠様的に楽しい事があったみたいです。
「さて、それじゃあ行くよ。準備はいいさね?ルゥ?」
「はい!」
わたしは気合いを入れる為に出来るだけ大きな声で返事をした。よーし、頑張るぞ!!いざ、出発!!
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