アレ?地味なのってスキルだけじゃない?
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「オーホッホッホッホッホッ!!さぁ、掛かってらっしゃいな!」
ローラが高笑いしている。コンピュータとかだったらチャンスなのだろうが、生憎相手はプレイヤーである。隙ではなく、寧ろ誘いと考えるべきだろう。
勝手な想像だが、コレをチャンスとして見て突っ込んだが最期、ドカン!だろうな。魔法使いに一瞬でボコられるビジョンが思い浮かばないが、そんな気がする。
っていうか高笑いって現実でやる人いるんだな。アニメとか漫画の中だけだと思ってた。絶対疲れるだろ、アレ。しかも滅茶苦茶様になってるし。ちょっと悔しい。
「やはり慎重ですわね、シルバー。しかしそれも分かっていたこと。あの時はその慎重さ、しっかりと考えた行動に助けられましたが、今回はそうはいきませんわ!」
そう言うと、ローラは詠唱を始めた。…と思ったら終わった。止めに行く暇もないほどの一瞬の出来事だった。
「喰らいなさいな!小火弾!」
危なっ!慌てて横に飛んだが、ギリギリだった。やっぱり、魔法使いだからって油断ならないな。
幾ら簡単な魔法とはいえ、他の魔法使いと比べても圧倒的な詠唱速度だった。これでは詠唱する前に倒す!と言う作戦も無理だ。
取り敢えず、セオリー通りにMP切れを狙ってみるか。
「まだまだ行きますわよ!小火弾!小火弾!小火弾…」
ふっ!へっ!ほっ!とおりゃ!躱す躱す躱す躱すぅ!
魔法が飛び交い、戦士は舞うように躱す。言葉にしたらめっちゃカッコいいな。実際にそうなってるかは知らないけどな。
っていうか、俺毎回躱してばっかだな。ワンパターンだ!選手ならもっと魅せろよ!とか言いたくなるような人もいるかもしれない。
口は悪いけど、言いたくなる。バッカじゃね〜の?
いや、俺も前まで、本とか読んでたらそう思ってた。どうして本なのにもっと面白い戦いをしてくれないんだ。ゲームの中なんだしもっと無双しろよ!って。
でも今なら分かる。ムリ!そもそも自分だけが努力してるわけじゃないし、俺以外だって凄い成長してる。
全ての事情を知ってる訳でもない。リアルチートでもない。運がカンストもしてない。
正直言って無い無い尽くしな俺だが、それでもここまでやって来れているのは泥臭く、そして愚直に自分の長所を活かして来れたからだ。
俺にとっての長所は様々な能力に助けられた回避であり、受け流すことができる技術だ。…こうやって改めて考えてみると、俺って守りに特化してるなぁ。
兎に角、俺の戦いが地味になってしまうのは、俺が勝利をもぎ取ろうとして頑張ろうとしているからなんだ。それを派手な勝ち方にしてくれ!とか…色々堪忍してくれ。
え?そもそもそんな事、俺に期待してないって?今まで通り地味に頑張ったらいいって?
…全俺が泣いた。
短くて、すみません。
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