決勝の相手は…
五十話目です!ここまで来れたのは読んで下さる方々のお陰です!ありがとうございました!
なんと、今日のお昼にジャンル別日間ランキングで7位に入ってるのを確認しました!本当に嬉しいです!
俺がステージに出てくると、誰が言わずとも、拍手が鳴り響いた。嬉しい。ここまで勝ち残れて本当に良かった。
まだ相手は入場して来てないんだな…っとどうやら来たみたいだ。一体どんな奴なんだろうか?
ドキドキしながら通路を見る。そして向かい側から歩いて来たのは…
「さぁ、お待ちかねのわたくしの登場ですわ!」
上品に歩いてくる、金髪ドリルヘアーのお嬢様だった。これだけの情報で誰のことだか分かっただろう。そう、ローラだ。
杖を持ち、抜群の火力で俺と一緒にダンジョンを攻略していた時も大活躍していたローラである。
此方を見ても、余裕のある笑みを浮かべている。驚いたな。詠唱が必要な筈の魔法使いでトーナメントまで勝ち残ってただけでも驚きが止まらなかったのに、まさか決勝戦まで勝ち上がってくるとは。
俺が知っていた時の装備と変わっているが、それも仕方のないこと。あの時からは結構な時間が流れている。俺だって新しいスキルを手に入れている。
俺だけが成長したと言う考えは怠慢だし、思考の停止だ。最早魔法使いと思わない方が良いかもしれない。未知の相手と戦うつもりで頑張ろう。
二人が揃ったのを確認して、ヤツアシさんが話し始めた。
「さぁさぁさぁさぁ!やって来ました!遂に闘技大会決勝戦です!ここまで全ての試合を私は見て来ましたが、もう、興奮が止まりませんッッ!!ですが!その前にここまで勝ち登って来た戦士達を!無念にも負けてしまい勝者に希望を託した戦士達を!讃えるファンファーレをお聴きください…」
その言葉が伝えられた瞬間!何処にいたのか突然音楽隊が現れ、ファンファーレが始まった。
パッパラッパパパパラパパパ〜!!パッパラッパパパパラパパパラ〜……
総合して十数秒しかなかったが、今までに経験したことがない程感動した。会場全体が余韻に浸っている。やっぱり音楽って良いなぁ。
「それでは!試合開始!と行きたいところですが、その前に選手の紹介です」
ブーブー!ブーブー!
ヤツアシアシさんがそう言った途端、会場がブーイングに包まれた。えっ?えっ?え?とヤツアシさんは混乱している様だが、これは俺には分かるぞ!
そう、これは運動会で先生が「ヨーイドン!…と言ったらスタートするんだぞ」って言うのが本人は面白いと思ってるかもしれないけど、周りは白けてテンションが下がっちゃう現象だ!
昔俺が通ってた小学校にもそんな先生がいた。やっぱPTAを選ばないといけないよな!そう言うことをやっても良いタイミングってのは。
え?PTAじゃなくてTPO?それじゃ時と場合じゃなくて保護者会?…ま、まぁそうやって間違えちゃうこともあるよな(震え声)
知ったかって恥ずかしいなぁ…
ってそうじゃない!試合前に落ち込んでどうする!危ない所だった。こういうのを孔明の罠って言うんだよな…それで合ってるよな?
「なんだかよく分かりませんが、すみません。では、気を取り直して、選手紹介です!」
流石実況者。恐るべき切り替えの早さだ。こういう所は見習っていきたいよな。
「先ずは西コーナー!その力、万能故にご注意下さい?見た目は正に銀の貴公子!その力は何かを守る為に!二つ名銀の守護者!その名をシルバー!」
俺は観客に手を振る。
パチパチパチパチパチパチパチパチ…
「次に東コーナー!姿は華麗なお嬢様。しかしその力は恐るべきもの!全てを焼き尽くし、滅殺する…地獄の業火に気をつけろ!二つ名地獄火を司りしお嬢様!その名をローラ!」
ローラは投げキッスを観客に放った。お〜、鼻血ってゲームでも出せるんだなぁ。初めて知ったな。
パチパチパチパチパチパチパチパチ…
…少し俺より拍手が強い気がする。まぁ、いいや。
「それでは、それぞれ開始位置について下さい。…着きましたね?それでは、試合開始!」
よし、頑張るか!
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