チュートリアル2
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2019年5月11日少し読みやすくしました。内容に変更はありません
戦闘のチュートリアルが始まった。言葉だけでなく、視覚でも理解できた。なぜなら、俺の目の前に、明らかに現実ではありえないであろう、スライムと思わしきモノが動いていたからだ。改めてここがゲームの世界なのだと俺に教えてくれている。
「あなたの目の前にいるスライムと呼ばれるモンスターは、アナザーワールドでは最弱の存在です。勿論上位種などもいるので、スライム=雑魚という考え方は良くありませんが。そして、このチュートリアルでは、このスライムを倒していただきます」
え?武器も無しに相手を倒すのか?俺がそう思うと、突然目の前に宝箱が現れた。
「目の前の宝箱を開けてみてください。中には武器と防具が入っているはずです。取り出して、装備すると念じてみてください」
中に入っていた武器と防具は、決してかっこ悪い訳ではないが、やはりどこかダサく、初心者感あふれる装備だった。ちなみに武器は王道らしく、長剣だった。念じてみると、今まで着ていた俺の普段着から、初期装備に変身した。凄い。大きさも合ってて、違和感もない。今時のゲームって凄いんだな。
「設定として、視界の端にHPとMPを表示することができます。表示しますか?」
目の前に選択肢が現れた。勿論表示するを選択する。おお、本当に視界の端にゲージが現れた。右を向いても、左を向いても変わらずにだ。
「それでは戦闘を開始します。普通に何も考えずに相手を切りつけるだけで勝てる様になっているので、あまり気負わない様にしましょう。それでは、どうぞ」
その言葉と同時に、スライムがとても鈍い動きで、こちらに近寄ってきた。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。スゥー。大丈夫だ。くらえ!
「おりゃ!!」
俺に出せる全力の力でスライムに向かって斬りかかる。
「!!△□△□△□!?」
言語化できない様な声?音?の様なものを出してスライムはぶっ飛んだ。斬りかかる前は結構怖かった様な気がするのに、いざ斬ってみると、案外怖くなくなるもんなんだな。とりあえずまだ生きている様なので、斬り付けられてスライムが怯んでいるうちに追撃だ!
「オラオラオラオラオラ!!」
もしかしたら人には見せられない顔をしてしまっているかもしれない。そう思える程、今ゲームをしていて楽しい。
そんなことを考えていると、目の前のスライムの動きがだんだん鈍くなってきて、そして動かなくなった。もしかして倒した後ってこのまま残るのかな?と思ったその時、スライムの身体が軽く発光してきて、そして粒子状になって消えた。なるほど。倒すとこうなるらしい。
「おめでとうございます。あなたはスライムに勝利しました。ステータスを開いてみてください」
その指示に従い、ステータスを開いてみる。
シルバー
レベル2
HP110/110(生命力)
MP55/55(魔力)
STR(物理攻撃力)5
VIT(物理防御力)5
AGI(素早さ) 5
INT(魔法攻撃力)5
MND(魔法防御力)5
割り振りポイント16
オンリーワンスキル
アイリスの加護
ノーマルスキル
チュートリアル(ここをタッチしてね☆)
ストレージ
スライムエキス・1個
おっ、レベルが上がって、HPとMPが上がってる。この二つは自動的に上がるみたいだな。それと割り振りポイントも6増えて16になっている。ここであのスキルが無ければ15なんだろう。そう考えると凄いな。そのまま下を見ていくと、なんか下の方になんか増えてた。これは何だろうか。
「ステータスの下の方にストレージというものが増えているはずです。ストレージとは、倒したモンスターや、宝箱の中身など、何かしらの物を手に入れた際は、自動的にそこに入る様になっています。ストレージの下に表示されているのが、新しく手に入れたアイテムです。そして、別の新しいアイテムを手に入れると、そのアイテムに表示が変わりますが、それまでにあったアイテムが消えた訳ではありません。ストレージという文字の部分をタッチすると、今自分が持っている全てのアイテムを見ることができます。アイテム名をタッチする事で、そのアイテムを手に取ることができます。持てるアイテムに限りはありませんが、同じアイテムは99までしか持てません。ご注意下さい」
なるほど。ストレージって便利だな。ゲームあるあるの幾らでも入る謎の袋ポジションな訳だな。よし、一度試しにスライムエキスをタッチしてみよう。ポチッとな。
タッチしてみると、俺の目の前に何かが入ったビンが現れた。手に取ってみる。よく見てみると、中には何やら水色の液体が入っている。これがスライムエキスか。おお!蓋が開いた。現実なら当たり前だが、ここはゲームだ。こういう細かいところまでちゃんと作られているのは凄いと思う。中に指を入れてみると、ヌルヌルしていた。五感は宣伝通り、ちゃんと再現されている様だ。やっぱり凄いな。……さっきからこれしか言っていない様な気がするが、本当にすごいんだよ!
「それではこれにてチュートリアルを終了致します。お疲れ様でした。今から最初の街に転移させますので、ご注意下さい。そして、ログアウトはログアウトと念じるだけでできる様になっています。他にもわからないことがある場合は、もう一度チュートリアルを押していただくか、他のプレイヤーに聞くなどをして下さい。それでは良き旅を」
その言葉を聞いた途端、草原が消え、目の前には人がたくさんいる街が広がっていた。
本当にワクワクする。よし!全力で楽しむぞ!!
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