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VSパンイチムキムキマン

忙しい、忙しい、忙しい。


ブックマーク九百人突破しました!ありがとうございます!

 さて、試合が始まった。あの明らかに力が強そうな見た目の相手に、なかなか無造作に近づくのは怖いし、それでなくてもここまで勝ち残っている強者だ。なんとか戦い方を見極めていきたいところだな。


「む?仕掛けてこないのか?ならこちらから行かせてもらおうか」


 そう言うと、パンイチムキムキマン・・・じゃなかった、マッスルさんがこちらに向かって走り始めた。・・・凄く遅い速度で。


 いや、遅いと言ったら間違っているかもしれないな。現実世界を基準にするのなら、十分速い。しかし、ステータスを割り振っている様子はない。振っていても、微々たるものだろう。


 遅いのなら、相手から距離をとって遠距離攻撃で倒すのが基本だ。しかし、悲しいがな俺にはその手段が無い。俺は相手の得意な場で戦わないといけないのだ。まぁ、俺の得意な場でもあるわけだが。


 とはいえ、遅いというのなら遅いなりにやりようはある。素早さが、動体視力にもつながっているというところだ。ならば、スピードで翻弄すればいい。幸い俺にはそれが出来るだけのスピードがある。いくぜ!


 俺はマッスルさんの後ろに素早くまわりこむ。我が剣による一撃を喰らうが良い!オラァァァァ!


 マッスルさんは全く反応出来ていない。そのままうなじ(首)に剣が吸い込まれていき・・・


 ガキンッ!


 金属を叩いたような音を立てて、弾かれた。・・・は?なんで人を斬ろうとしてこんな音が出るんだよ。


 俺は混乱しつつも、反撃を防ぐ為に、後ろに飛び、距離を取った。


「おおっと!シルバーの攻撃が弾かれた!流石に豪盾(フィジカルシールド)の二つ名を持つだけはありますね!とんでもない防御力です!」


 確かにとんでもない防御力だ。豪盾(フィジカルシールド)か。盾がないなんてどうなってんだ!って思ってたけど、言い得て妙だな。


「どうだ!私の防御力は。勿論防御力だけじゃないぞ」


 そう言うと、マッスルさんは筋肉ムキムキの腕でパンチを放った。


 ビュンビュンビュンビュン!!


 パンチも含めた攻撃の速さは力に依存する。俺の動体視力でも、恐ろしくなるほどの速さだ。恐らく先程からの戦い方からして、防御力と力に全振りだろう。特別なスキルを持っていなければ、だが。


「ふっふっふっ。素晴らしいスピードだろう。現実世界ではこうはいくまい」


 確かにその通りだ。やっぱりゲームでは現実世界でできないことをやるのが面白いんだよな。しかもこのゲームでは、自分が主人公。普通のゲームよりも自由度が高いので、楽しみ方もそれぞれだ。・・・おっと、話がズレてしまった。


 パワーがとんでもなく、だからと言って攻撃しても()()()()通らない。そう、()()()()だ。


 以前にお互いの体力が見れるようになっている。と言っていたが、それでマッスルさんの体力を見てみると、ほんの少しだが減っていたのだ。あの時の俺の一撃はうなじに直撃していた。弱点だということで、威力はかなりのものだった。それで少ししか減っていないのだ。俺がマッスルさんにダメージを与えようと思ったら、そこを攻撃し続けるしかないだろう。


 攻撃速度的に、一撃当たったら俺の負け。かなり恐ろしいことだと普通は思うだろうが、俺は違う。元から防御力なんて紙ほどしかないのだ。状況はいつもと変わらないと言えるだろう。


 集中集中・・・俺だったらできるはずだ。いつもの通り躱し続けて、急所を狙い続けるゲームだ。よし、いくぜ!


 集中した事により、またすべてがゆっくりと動き始めた。少しまだ慣れないが、それでも、強い。


 俺は走り始める。マッスルさんがこちらに振りかぶってくるが、力で押してくる相手なので速いが、軌道は単純だ。受け流しても良いのだが、ミスしてしまう可能性があるので、回避が安定だ。


 グレイズ!


 ギリギリで回避する。大きく回避したいところだが、そうすると体制を立て直されてしまい、なかなか攻撃することができなくなってしまう。


 回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る回避斬る…


 よく見ると、マッスルさんに先程までの余裕そうな雰囲気は消え失せている。苛立ちとは言わないが、焦りはかなり感じているようだ。


 そりゃそうだ。相手に一切攻撃が当たらず、逆に相手の攻撃で自分の体力がどんどん削られているのだ。焦るのも仕方ないと言える。これで焦っていないようなら、逆に俺の方が焦る。


 少し息を整える為に(疲れや痛みは現実よりは軽いが、普通に感じる)、少々距離を取るとここで攻めないと勝てないとでも思ったのか、マッスルさんがここで仕掛けてきた。


 だが、それは悪手だ。この世界は本当によくできている。試したことはないが、高いところから落ちると、普通に落下ダメージも入るらしい。


 何が言いたいかと言うと、同じ武器でも、勢いを付ければ威力が変わるということだ。相手は勢い良く走って来ている。ここにこちらの勢いも合わせれば・・・


「おりゃあああああああああああ!!」


「うおおおおおおおおおおおおお!!」


 一閃!


 ・・・・・・・・・・・・


「こ、この勝負・・・勝者は・・・シルバーだァァァァァァァァァァァァ!!」


 よっしゃあぁぁぁぁぁぁ!!勝ったァァァァァァ!!




読んでくださりありがとうございます!


ブックマークはこのまま千人を目指していきます!


まだの方は、よろしくお願いします!


・・・評価もよろしくお願いします。

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