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もうボコるしかないよね、拳で(嘘です)

連続投稿!・・・ギリギリセーフですよね。


四千字超えております。いつもの倍ぐらいです。ご注意下さい。

『それでですね、スキルもについての話に戻りますが、危険察知の使い方は簡単です。というより、常に発動するタイプのものです。それ故、脳に負担が掛かるのですが、シルバーさんは何故だかわかりませんが脳の容量がすごく大きいんです』


 賢くないのに、脳の容量が大きい?どういうことだろうか。


『それはですね、恐らくとしか言えませんが、脳で使われていない部分が多いのだと思います。つまり、ちょっと厨二病ぽく言いますと、秘められた力がシルバーさんにはあったということになりますね。何故だかこのゲームで遊んでいる時に学習が早い、もしくは、とても集中している時に不思議な事でも起きたりしませんでした?』


 脳の使われていない部分が多いのか。アイリスは凄いって感じで言ってくれてるけど上手い事使えてなかったって事じゃないかな。まぁ、他の人と比べて凄いところがあるっていうのは自信に繋がるけどな。


 それで、学習が早い、それと集中した時の不思議なことか。・・・思い当たる節はある。まず学習が早いということ。実はつい最近知ったんだが、ダンジョンはパーティ推奨らしい。何が言いたいかというと、ソロプレイでダンジョンを攻略するのは厳しいということだ。


 俺は別に現実世界で運動神経抜群な訳じゃない。つまりいくら俺が師匠から真面目に指導を受けたとしても、ダンジョンを一人で攻略したりする事は不可能とは言わないが、とんでもなく難しいという事だ。恐らくそれを可能としているのが俺の脳みそなんだろう。自分で言っててよく分からんが。


 もう一つの集中していた時に起こる不思議な事。それにも心当たりがある。それは今目の前にいるチンピラと以前戦った時の事だ。


 みんなも覚えているだろうか、チンピラの癖にやたらかっこいいスキルを使って俺に攻撃してきた時の事を。あの時の俺は戦闘に物凄く集中していたはずだ。そしてその時の俺には何故か相手の攻撃がゆっくりと見えていた。あの時の俺はそんなに深くは考えなかったけど、よく考えたらあの時の俺の動きは普通じゃなかった。恐らくアイリスが言ってるのはこれだ。


『それらはシルバーさんがこのゲームをすることで使っていなかった部分の脳みそが使われるようになり起きた現象です。言ってみればリアルチートですかね。体操選手がこのVRMMOをやれば全くスキルもステータスもいじらなくてもバク宙ができます。シルバーさんもそんな感じになってるわけです。とはいえ、こんな現象を見るのは初めてですが』


 なるほど。分かりやすい例えをありがとう。それで、脳みそがそうなっていくことでデメリットみたいなのはあるのだろうか。その辺はどうなってるんだ?


『初めての現象なので推測が入ってしまいますが、おそらく問題はないです。というより、現実の方でもメリットが出てくると思います』


 ん?逆にメリットがあるのか。


『はい、使われていなかった脳みそが使われるようになりますので、記憶力が上昇したりすると思いますよ。医学的にVRの技術を使っているところもあると聞きますが、それは飽くまで心理状態を整えたりするためのケア的な感じなのですよ。その他にもこのような結果があるなんてVRは奥深いですね。まぁ、私はそのVRの世界に生きる者なのですが、うふふ』


 記憶力が上昇したりするのか。まぁ、今の所俺にしか見られない現象みたいだが。他にも脳の容量がある人はそこそこいるみたいなので、第二、第三の人物が出てくるかもしれないな。


『それでは本題に入りますが、シルバーさんに頼みたいのはその力を使って現地人である彼らを理不尽な暴力などから守っていただきたいんです。勿論すべてとは言いません。出来る範囲で構いません。それに、変な言い方ですが筋の通った暴力なら見逃していただいて構いません。言うなれば犯罪者である現地人への攻撃などです。現地人である彼らも必ずしも全員が善人であるとは限りません。善人だけで結構です。それで、もう一度聞きますが、本当によろしいでしょうか?頼んでいる自分が言うのもなんですが、かなり大変だと思いますが』


 内容を聞いた今も考えていることは考えることは変わらない。引き受けるさ。何度も言うが、俺は当然だと思うことをやるだけだ。ただそれの範囲が広がっただけ、だろ。


『本当にありがとうございます!シルバーさんのお陰で彼らも安心して過ごせそうです。それではそろそろ失礼させてもらいますね。・・・ボソッ(かっこいいなぁ)』


 よし、俺は今まで通り頑張るだけだな。よし、頑張るぞ。俺の活躍はまだまだ続・・・DANGER!!うわ!!


 俺は直接脳に届けられた危険だという信号に咄嗟に反応し、後ろに飛んだ。それと同時に俺は危険察知というスキルを完全に理解した。とはいえ説明しろと言われても難しい感覚的なものだが。


 危険察知が反応した理由はみんなもう察しているだろう。そう、チンピラの所為だ。アイリスと話していたのですっかり忘れていた。


「チッ、躱しやがったか。急にやる気に満ち溢れたような顔しやがってぇ、気持ち悪い野郎だなぁ」


 俺の顔が話している間にちょっと変わってたのか。なんか恥ずかしいな。それにしても俺のモノローグを邪魔しやがって、不意打ちなんて狡いな。


 因みにチンピラの1号でいいかな、1号は前も言った通り釘バット、2号は斧だ。山賊かよ。いや、別に斧使いを馬鹿にしてる訳じゃないけど、斧といえば俺の勝手なイメージで山賊かきこりなんだよな。まぁ、今回の場合は相手の見た目的にな・・・


 今の攻撃は2号の方だな。斧を俺に向かって振り下ろした事で危険察知が反応したんだな。容赦なく振り下ろしやがって。今の振り下ろし方なら俺の頭が「見せられないよ!」になるところだったじゃねぇか。


 どうやら2号は馬鹿なことをしているが、考えられるバカのようだ。油断せず1号と併せて二人で俺を攻撃してくるようだ。さっきまでの俺なら後ろからくる攻撃などには反応できずやられていたかもしれない。しかし、今の俺はアイリスから受け取ったスキルを手に入れた。つまり、最高に最強(ブレイク)だぜ!


「はぁぁぁぁ!!」


 先手必勝!幾ら危険察知があるとはいえ2対1は辛いところがある。RPGの基本だろ、敵の数を最初に減らしていくのは。


 狙うは1号!以前戦った事によりスキルも割れてる。俺みたいに成長している可能性はあるが、戦い方が変わっている事は無いはずだ。


 しかし数の優位性を失う危険性は相手も理解している。分断されないように二人の距離が縮まっている。今の言葉を聞いてなんか変な事を考えた奴は気をつけな。あんた、腐ってきてるよ。


 でも相手は戸惑っているはずだ。何故なら以前戦った時は俺は盾を強化して貰うためにティアさんに預けていたからな。情報をちゃんと共有しているのなら、俺の事は剣一本で回避を中心に戦う剣士だと思われているはずだ。その時との違いに戸惑っている間に俺が決めてやる。


 一人相手に何を戸惑う事がある、と。そして盾を持っているぐらいなんだ!とでも思ったのかもしれない。確かに盾で受け流す人は少ないだろう。それをするには修行が必要で、それでいて実戦で成功させるにはかなり難しい。実際は防御力を上げて盾で受け止めるのが主流なんだろう。


 レベルを上げれば分かりやすく強くなる世界だ。そんな修行をする人は極少数だ。でも、いないって考えるのは間違っているだろう!


 そしてそれが命取り。無遠慮に振り下ろされた釘バットによる一撃は受け流される。釘でデコボコしていようが関係ない。想像していた衝撃が来ない事、力の方向を変えられてしまった事で1号はバランスを崩す。


 幾ら陣形を整えていても関係ない。後ろから2号が俺に攻撃するのと、俺の目の前でバランスを崩している相手を攻撃するのがどちらが早いと言われれば、明らかに俺だ。比べるまでもない。2号の動きを見れば、分かる。恐らく2号は俺が1号の攻撃を盾で受け止めると考えて動いたのだろう。その隙を突けばなんとかなると。


 しかし実際は違う。受け止める事なく受け流した事で俺の目の前に隙だらけの仲間を差し出しただけ。俺は前回と同じく1号の首に刃を振り下ろす。


 クリティカルヒット!一気に1号のHPは消し飛び、粒子となって消える。2号はそれを見て攻撃する勇気が湧かなかったのか、後ろに引いた。


 それもまた間違い。これにより俺は完全に態勢を整えきる。これにより余程意外性のある事でもされない限りどうにもならないだろう。そして恐らくその意外性を彼は持っていない。


 そんな物があるのなら彼らは店で買い物が出来ないほど金がなくなったりしないだろう。うっ、俺の金がなくなってたのはノーカンで頼む。決して棚になんか上げてないからな。


 2号は最後の望みに賭けてスキルを使うようだ。ここで逃げるという事が思い浮かばないのが彼等の悪い所なんだろう。逃げる事は悪い事じゃない。ただその後にどうするかが大事なだけで。


 確かに自分から相手に挑んでおいて逃げるのはとんでもなくカッコ悪く、恥ずかしいだろう。でも、それがどうした、逃げて何が悪いんだ!ぐらいに思えると、強い。開き直っているだけじゃないか!と思われるかもしれない。でも、それでいい。他人を助けようとしている俺が何を言ってるんだという気持ちになるかもしれないが、()()()()()全く関係ない。そう思ってみるといい。色々と心が落ち着いてくる筈だ。


全力の一撃(アックスバスター)!!死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 ・・・間違っても他人に死ねなどとは言ってはいけない。相手は傷つくし、自分もどこか落ち込んでしまう筈だ。何故、こんな事を言ってしまったのかと。


 全力の一撃(アックスバスター)はMPを消費する事によって斧を巨大化させ、相手を叩き潰す技のようだ。これが俺に当たれば恐らく俺の耐久では耐えられないだろう。そう、()()()()


 俺はまだ最初の回避以外ほとんど移動していない。では、移動すればどうなるか。答えはそう、外れるだ。恐らくこれまでにモンスター相手にしかやった事が無かったのだろう。若しくは1号が足止めしてくれていたのだろう。躱される事を全く想定していない一撃だ。


 あの時最初に躱した姿を見て素早いという事を認識できていたら。スキルを使う前にもう少し冷静でいれば。たらればでしかないが、結果は変わっていたかもしれない。


 俺は回避した。斧は無惨にも地面に叩きつけられる。隙は十分、確定された勝利(チェックメイト)だ。俺は相手に剣を振り下ろす。


「二度と人を傷つけようなんて考えるんじゃねぇ。もしまたそんな事を考えたなら、俺がまたこうしてお前たちの前に立ち塞がろう」


 返事は聞かない。いや、言わせない。しかし、もうしようとは思わない筈だ。


 そして彼も、粒子となって消えていく・・・


厨二病仕様になってしまいました。変なテンションなのは見逃して欲しいです。当て字などは割と適当なので、意味があまり正しくない!と思ってもそういうものか程度に流してくださると幸いです。


やっぱり戦闘シーンは疲れますね。そして難しい。頑張ったね!って思った方はブックマークしてって下さい。癒しになりますので。


恐らく明日の投稿は厳しいと思います。すいません。



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