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ラーメンと奴

寒すぎてヤバいですね。皆さんお身体にはお気をつけて。

「口を付けた時にガツンと殴られたようにすら感じるこのインパクト!『味を濃くしておけば満足なんだろ!』と言わんばかりの濃厚なスープ!!しっかりとした弾力がありながらスープをこれでもかと巻き込んだ麺!これが……これが……」


「豚骨ラーメン!?」


 いつものような話し方ではなく、衝動的に出てくる言葉を早口で語るだけ語りまくってその後は麺を啜り、スープを飲みまくる魔王ちゃん。これを邪魔するなんて無粋なことはしない。


 見れば分かる。美味しかったんだろう。美味しいよな、豚骨ラーメン。……俺も食うとするか。見てるだけなんてちょっと忍びないからな。


 というわけで、いただきまーす!!


「美味い!美味しい!デリシャス!!ヤミー!!」


 グッドもグッド、ベリーグッドだ。美味いの一言に尽きる。……いやまぁ、正確には一言じゃないんだけども、そう言いたかったくらい美味い。



 そうして俺たちはしばらくの間無心で豚骨ラーメンを食い続けていた。


「いやぁ、美味いのう。妾も中々の美食家だと思っておったが人間の可能性は侮れんのじゃ」


 食い終えた魔王ちゃんはそう呟いた。


 確かに、人間は食に関する熱意は凄い。ただでさえ美味しいものを作れる人達が、さらに美味しいものを作る為にもっと努力したりするしな。


 しかも最近は映えとかを狙った見た目も凄い料理も増えてきている。進化が止まらないんだよなぁ。


 ……でもディストピアのように、最終的にはサプリメントで効率よく栄養を取って生きていければ良くね?みたいな感じにはならない様に祈りたいな。


 そんな生き方はあまりにも味気なく悲しいだろ。俺はそんな未来は嫌だね。


 あと同じ感じで虫も嫌だ。好きな人はとことん好きらしいし、食えるようになるといざという時に安心だよ!とは言われるが、嫌なものは嫌だ。


 どうにもあのビジュアルと食感は苦手である。好きな人が居たら申し訳ないが、ここが変われるとは思えない。


「……美味かった。じゃが、まだ終わりではないであろう?次は甘味が食べたいのじゃ」


 なるほど。こってりとした濃厚な物を食べたあとはさっぱりとした甘いものを食べたくなるよな。分かる。分かるぞぉ!!


 では早速向か……ん?な、何だか嫌な予感が。頼む、今日は滅茶苦茶ゆっくりするつもりだったんだ。頼む……何も起こるな!!



「気配が……気配が致しますぞぉぉぉ!!!」


 キャーーーーーー!!!!出たーーーーー!!!!


「む?何じゃこやつは。不埒な気配がするのじゃ」


 お、おおおおお、お前はラインハルト!!名前だけは滅茶苦茶カッコイイ、自他ともに認めるキモオタ!!!


 会ったのがとんでもなく久しぶりな気がするけど、よりによって何で魔王ちゃんが居る時に……!!


「魔王ちゃんキターーー!!!某テンション爆アゲでござりますぞ!!いやぁ、今日一日良いことがある予感はしていたのでござったが、それから某自慢の鼻と自慢のレーダーで探索すれば見事にロン!!嬉しさと尊さでダブル役満!!それにしても実物は話に聞くよりもお美しい。これはホンモノ!天使でござるよー!!この日一日だけでも某は一万年寿命が延びましたな。魔王ちゃん健康方これは画期的なのでは?ノーベル賞モノなのでは?あぁ、魂が震えるとはこのことでござるか血圧も大上昇ですぞ!!!!デュフフフフフフフ!!!あーーーー!!!最高!!最の高!!尊死してしまいますぞ!!!!……お触りさせて頂いても?」


 うわうわうわうわ、残念な意味で全然変わってねぇ!!



「………………………この街ごと滅ぼしてもよいかの?」


 いやいやいやいや、やめて下さいお願いします!!……え、ガチで?お願いします魔王ちゃん様踏みとどまってーー!!!

という訳で久しぶりに奴が出ました。

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