百人力
気づいた方もいらっしゃると思いますが、章設定をしました。といっても本編と番外編を分けただけの簡単なものですけどね
攻撃したら死んでしまう恐ろしい黒い何か。しかし俺の見立て(当てずっぽうの勘)によるとこのまま放置するのは危険だと思うんだが、その辺アイリスはどう考えているのだろうか。
「えぇ、分かってます。シルバーさんのお考え通り、この邪神を放置するのは大変危険です。復活しちゃうかもしれませんからね」
うんうん、そうそう。邪神復活したら危険だよね〜ってンンン!?邪神!?
邪神ってあれだよな、前にみんなで協力しまくってなんとか、本当になんとか倒せたギグ……アレ?ガガ……ええと……そうだ!邪神ガガギググ!!
アレは俺たちの手でしっかりと倒したはずじゃ……俺なんて『今なら分かる。あれは死んでいると』なんてなんて言っちゃったんだぞ。それでまさか生きていたなんてそんな恥ずかしいことあるか!?
「あはは、アレは仕方ないですよ、シルバーさん。私だって騙されちゃってましたから。どちらかと言えば恥ずかしがるべきは私ですよ」
……恥ずかしがるべきかどうか論争はここまでにしておくか。なんか終わりが来なさそうな気がするし。……まぁ、アイリスとずっと話せるのならそれはそれでいいのかもしれないけどな。
「それで、どうしたらいいんだ?……というかここはどこなんだ?」
「ここは次元の狭間。邪神がやられたふりをしてここに逃げ込んでいたみたいですね」
そのまま話を聞いてみて分かったことだが、俺は邪神がやられる原因を作ったのは間違いないので、俺と邪神の間に少なからず縁が出来ているらしい。あんまり嬉しいことではないがな。
その縁によって本来誰にも侵入できぬ筈の次元の狭間に俺が侵入。俺が侵入したことによって芋づる式にアイリスも侵入した……ということらしい。なるほどね。
「正直言ってここまで生命力が高いとは思いもしませんでしたが、生きているのならば倒すに限ります。倒すためにシルバーさんも協力してくださいませんか?」
勿論だ!アイリスには今まで何回も助けてもらってるし、俺がアイリスを助けられるならいくらでも協力すると決めたんだ。やってやるさ。
「今回は私も参加します。こう見えて強いんですよ?シュッシュ!!」
あえええええええ!?アイリス参戦!?サポートとか裏方じゃなくガチの方で!?ってかパンチ早くない!?見えないんだが!?
……突然推しの供給を受けた限界オタクみたいな反応をしてしまったが、アイリスの支援魔法の強さ恐ろしさは邪神戦で知っているし、パンチの速度からして下手すると師匠並み、もしかしたらそれ以上もあり得るかもしれない。
これは百人力だな。戦力的にも気持ち的にも。
「それで邪神を倒す方法なんですけどね……」
「ゴクリ……」
「それは現地に行ってから説明します!!……ピララ、ピラニア、カピバラ♪」
何その呪文!?というツッコミをする暇すらなく、俺とアイリスはどこかへワープすることになった。
……この呪文を考えたやつは一回反省した方がいいな。
ブクマや評価をして下さると嬉しいです。どのくらい嬉しいかというと、ピララ、ピラニア、カピバラ♪という呪文を思いついちゃうほどです