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邪神戦開始

どうも。五日連続更新です。すごくないですか(自分にしては)

「はぁ!よぉ!とぉい!!せぇい!!」


 邪神の攻撃を躱す。とにかく躱す。イメージは子供の頃にやった大縄跳びだ。ただし縄に当たれば得られるのは、周りからのヤジではなく即死級のダメージである。……どっちがマシか分からないな。


「えーい!!」


 ルゥも俺と同じように躱している。それどころか躱した勢いそのままに薙刀で反撃まで行って居るではないか。


 なんとも恐ろしい成長ぶりだ。お兄ちゃん、感動のあまり泣いちゃうよ……あ?今誰か歳食ったせいで涙脆くなってるんじゃって言わなかったか?……気のせいか。


 ちなみにエミリーは攻撃が届きにくく、邪神のヘイトを買わないような少し遠くから魔法で補助してもらっている。


 今のところダメージを貰って居ないので回復は要らないが、補助魔法は(魔王ちゃんとアイリスの分があるとは言え)どんなにあっても嬉しいものだし、風魔法での攻撃も積み重なれば大ダメージになるだろう。


 つまり、エミリーも大活躍って訳だ。


 なら、俺も頑張らないといけない。アレだけ期待をかけられて、アレだけ燃えてきたとかぶっ倒すとか大層なことを言っといて、やった事が邪神の攻撃をぴょんぴょん跳ねて躱しただけだったらとんだお笑い草だ。


 なので躱すだけに留まっていた俺だったが、一気に前に駆けだす。何回も躱して攻撃パターンはもう見切った。


 ひょいひょいっと躱して邪神の懐に潜り込む。邪神も攻撃を受けまいと攻撃を苛烈にするが、問題ない。直接腹……?たぶん人間で言う腹の辺りに攻撃をぶち込む。


「うぉぉぉおおおりゃぁぁぁ!!!」

『ゲゴゴゴゴゴゴ!??』


 効いた。そう確信が出来た。叫んでいるし間違いないだろう。でも余りに痛がり過ぎな気もする。もしかして、あんまり痛みに慣れてないのだろうか。


『ゲゴゴ!!!ゴゴゴゴ!!!!』


 攻撃されたのが許せないらしい。先程までは俺を含めて近づいてきている者をまとめて攻撃していたのに、今は大量の腕で俺を攻撃してきている。


「うわっ、ひぃ、とぉっ、危ねぇ!!」


 それによって、俺としてはかなり余裕が無くなってしまった。後ろから攻撃が飛んでくる事もあるので、スキルをフル使用でギリギリ躱している。


「助太刀する!」


 だが、その代わりに他の人たちが続々と集結して来ている。全く知らない人たちも、何処かで顔を合わせたことがある人たちも、次から次へと集まり邪神へ攻撃を仕掛けていく。


 その様子は中々のもので、俺が攻撃されている最中じゃなければ拍手していたかもしれないな。


 そうしてダメージが蓄積してくると、邪神も段々俺にばかり構っている事が出来なくなる。


 そう、まるで仕事が成功して大忙しになったのは良かったものの家族にあまり構うことが出来なくなったお父さんのように……。いや、この例えはよく分からないか。


 とにかく、邪神の意識は俺から離れつつある。というか離れた。まぁ、確かに幾ら腹ただしいとは言え、俺は一人間に過ぎない。冷静になれば興味が薄れるのは分かる。


 でもなぁ、そんな事されたら白けちゃうよなぁ。という事で……?


「え?……ふむふむ、なるほどですぅ。了解しましたぁ!」


 エミリーと相談。そして了承。


「ひゃっほーう!!」


 そしてすぐさま羽ばたくぜ俺!飛び立て空に!目指すは邪神。その手で振り下ろすぜ剣!!


「しゃあおらぁぁあああ!!!!」


 エミリーの風魔法で空高く舞い上がった俺は、落ちる勢いと重力を味方に付け、邪神に向けてそのハイパワーな一撃をぶつけた。


 ……刹那、空気が変わった。決して俺がどでかい一撃を与えたことで盛り上がって空気が変わったわけではない。もっと最悪なものだ。


 なんと、邪神が先ほどまでは発していなかった邪悪なオーラを放ち始めたのだ。元から邪悪な見た目をしていたが、今はもっと恐ろしくておぞましい。これはまさか……。


「きゃああああ!!」


 なんだ!?

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