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洗礼

三日連続更新!!今日私は神になりました

「それでは説明するかの。悠久の時を生きた妾が直々に説明するのじゃ。きっちり余すとこ無く頭に詰め込むんじゃぞ。まぁ、直々とは言っても分身なんじゃがな……ここ笑うとこじゃぞ?」


 中々お茶目で面白い魔王ちゃんだな。そして今更気づいたが、悠久の時を生きてるなんて俗に言うロリババアじゃねぇか。一部のオタクさんがひぃひぃ言うに違いない。失礼だから絶対に本人に直接言わないけど。


「ごほん……このダンジョンでは死亡時のリスクは一切負わない特別仕様となっておる。なんてったってここは妾のダンジョン、魔王の根城じゃ。常人には到底クリアできぬ難易度となっておるからのぅ、このぐらいの措置はして当然じゃろう」


 ほう、死亡時のリスクが一切無いのか。それは助かるな……と言っても、このゲームは元からそんなにデスペナルティがキツイ方じゃないからそんなに変わらないけど。確か経験値をゲットできる量が一定期間少なくなるとかそんなのだったような気がするしな。


「…それは儂の様な次元人で無い者であっても例に漏れず……という判断でよろしいか?」


 あ、確かにそうだ。俺だったらあんまり変わらないけど、師匠だったら滅茶苦茶大きな変更じゃねぇか!というかよくよく考えてみたら、本当の意味での死と隣り合わせの状態でこんな最高難易度のダンジョンに来てるわけだろ?師匠ぶっ飛びすぎててやばいな!


 俺だったら絶対にそんなリスクは冒せないぞ。出来て最初の方の町周辺でスライム狩りに勤しむぐらいだろうな。異世界主人公には絶対成れない自信がある。ヒロインとイチャイチャどころか村人Fぐらいで人生が終わりそうだ。


「モチのロンじゃよ。その程度のこと、妾の力を用いれば造作もないことじゃ。じゃから思う存分甘美なる敗北の味を知るがよいぞ」


 魔王ちゃんは何でもないことのように言ってるけど、これって滅茶苦茶なことを言ってるよな?俺たち次元人が復活するのはシステム的な良く分からない力が働いてるからだけど、次元人以外が復活するとなったらそんな簡単な話じゃない。


 言ってみればこれは蘇生魔法だ。このゲームで蘇生魔法についての情報を聞いたことなんて一度も無かったし、そもそもそんなものがあったらこのゲームのバランスが崩壊する。


 俺が考え付くだけでも、何度も人を復活させて突撃、復活させて突撃を繰り返すゾンビアタック戦法が思いつく。


 弱っちい奴が復活するなら心が折れるまでボコボコにしてやれば済む問題だけど、もし師匠みたいなバケモノ……って言ったら失礼だけど、強い人が何度も復活するなんて事態になったら……なんて想像するだけで恐ろしい。


「あい分かった。丁寧な説明感謝する。魔王ちゃん殿よ」


 魔王ちゃん殿!!師匠滅茶苦茶丁寧だな。俺には良く分からないけど、今時のJKならこの場面を見て「可愛い~!!」とか言うんだろうな。


「クックック、魔王ちゃん殿か。うむうむ、面白いではないか。良きかな良きかな。……それでは他に聞きたいことはあるかの?妾は器の大きさも魔王ちゃんじゃ。遠慮せずに聞くがいいぞ。無いなら今から挑戦してもらうことになるが」


 聞きたいことか……そうだ、あれがあったな。


「死んだ場合は何処で復活することになるのでしょうか。あと、全部何階層あるかを教えて頂くことってできますか?」


 無いとは思うが、知らないで挑んで意味が分からない場所で復活したら嫌だからな、きちんと聞いておかないと。それに何階層なのかが分かればペース配分とかも考えられそうだし知ることが出来れば楽なんだけど、どうだろうか。


「えらく後ろ向きな質問じゃが、分からないものをそのままにしておく愚者よりは良い、答えてやろう。死んだ場合は基本的に今居る入口で復活することになるのじゃ。復活して最初に見るモノが妾なのじゃから、嬉しいであろう?安心して逝くがよい」


 なるほど。復活については特に変な所は無さそうだな。復活したら目の前に魔王ちゃんが居るというのも、一応楽しみにしておこう。……ろ、ロリコンじゃないだからね!勘違いしないでよね!


「そして二つ目の質問じゃが……内緒じゃ。そこまで教えてはつまらんからのぅ、自分で攻略して確かめてみるのじゃな」


 ちくしょう、そこまで上手くはいかないか。……まぁ、仕方ない。手に入らなくても攻略できない訳じゃないんだ。魔王ちゃんの言う通り自力で頑張るとしよう。


「…うむ、もう質問は無さそうじゃな」


 魔王ちゃんがそう言うと、俺と師匠の前に巨大な魔方陣が出現した。


「挑戦する覚悟が出来たのならこの魔方陣に乗るのじゃ。そしてこの魔方陣に乗ったのなら、死ぬか攻略を完了するまでダンジョンからの脱出は叶わぬぞ」


 つまり地獄への片道切符って訳だな。……よし、行くぞ!!


 俺と師匠は同時に魔方陣を踏み、そしてその姿を消すのだった。



 ☆☆☆☆☆



 目を開くと、そこは不気味な洞窟のような場所だった。中々雰囲気があrDANGER!!DANGER!!……上か!


 挑戦を開始したと思った瞬間、突然の危険察知の発動。謎の上からの攻撃を盾でいなす。……よく見ると師匠は躱したようだ。


 何とか凌げた(グサッ)……?アレ、力が入らな…。


楽勝ムード全開のシルバー君にはちょっと痛い目に遭ってもらいましょう(ゲス顔)まぁ、こっからの鬱展開は絶対にないのでご安心を。

…あ、こんな時でも作者はブクマ評価をお待ちしてます。一万ポイントまであと三百まで来ましたので是非!!

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