不意打ちはズルじゃないもん!!
ども!6月になりましたね!!もう一年が半分終わりそうって考えたらヤバいですね
シルバー必殺の不意打ち。それは今まで数多の敵を葬って来た最強の一撃だ。格上の敵には逆転の一撃になる。格下の敵には、勝利をより確実にする為の一撃。なら、今回は…?
「相手がどれだけ強いか分からないけど取り敢えず隙だらけだからこれで倒せるといいなって感じの不意打ちアターック!!」
「グエェェッ!?」
思っていた何倍も苦しそうな声を上げながらダーク博士は吹っ飛んでいった。……アレ?もしかしてそんなに強くない?博士、もしかして自分が強くなった気分になってただけなんじゃ…。
「ぐぐぐ、不意打ちとは卑怯な奴め。恥を知れ!」
喋り方なんてもう完全に崩れ去ってしまってるもんな。冷静で強そうなガワが剥がれてしまっている。というか不意打ちは卑怯でもズルでも無いからな!立派な
それに、中々博士も学習しないな。怒りで俺しか見えてないらしい。ほら、博士の後ろにはまた…。
「グオォォォォェェッ!?」
再び後ろに回り込んだ師匠は、とんでもない勢いで博士を俺の方に向かって蹴飛ばした。
これがVRサッカー!?……お前がボールな!!(野蛮)
俺はすごい速度で飛ばされて来た博士を思い切り蹴飛ばそうとして……慌てて横に跳びだした!
…け、決して、スピードが速すぎて蹴るのを躊躇したとか、ビビってしまったそういうわけじゃないからな!勘違いしないでくれよ!!
じゃあなぜ躱したのかって?それは博士の姿を見れば分かる筈だ。
俺が躱した先にいる博士を見ると、そこには蹴飛ばされて目を回してしまっている博士ではなく、蹴飛ばされて大ダメージを受けて倒れている博士でもなく、ウニみたいに全身をトゲだらけにした博士が立っていた。
「クッ、中々やってくれますね……この一連の攻撃は効きましたよ。この装備でなければやられていたでしょうね」
博士はそう言い、トゲを自らの装備に収納した。……見た目だけじゃない多機能装備!!小学生のころに多機能筆箱に憧れるのと同じで、沢山の機能を併せ持つ装備はやっぱりカッコイイな!
「ふん、そんなキラキラした雰囲気を醸し出したって無駄なことですよ。私はもう油断しません。……このようにね」
カキンッッ!!
博士がまた俺に向かって話しかけている最中に、師匠が再び奇襲を仕掛けたが、流石に博士も防いだようだ。……というかいつの間にか博士の持っている銃が一つから二つになっているな。俗に言う二丁拳銃という奴か!?
…クッ、どうして博士は出すもの出すもの全部がカッコイイんだ。卑怯だろ!
そんな卑怯な博士に、俺は全く卑怯じゃない数の有利による不意打ちを仕掛けようとしたその時!!俺のあのスキルが騒ぎ立てた。
DANGER!!DANGER!!
危険の発生源は……後ろ!?
このスキルが俺に危険を示したのなら、俺の優先順位はすべてを覆してそれに対する対処が一位となる。よって俺は攻撃を諦め、野球の時のヘッドスライディングの様に攻撃を何とか回避した。
慌てて俺が後ろに振り返ると、そこには博士と同じ紫の光を放っている俺と同じぐらいの大きさのゴーレムが、俺が先ほどまで居た場所をパンチしていた。
…は!?さっきまでいなかっただろこんな目立つ色のゴーレム!!どんなに鈍感な人でも、さすがに最初からいればこれは気づく筈だ。
それに、幾らいつものゴーレムのサイズより小さいとはいえ、それでも俺と同じくらいの大きさはあるんだ。小さくても見つけられなかったということもあり得ないだろう。……なんで突然現れたんだ?
「最初は使うつもりはありませんでしたが、ここまで追い詰められれば仕方ありません。それは私の作り上げた最高のゴーレムです。これで数は同じ。ここからはそうそう上手くいくと思わないことですね」
な、なにー!!最高のゴーレムということは、俺が一つ上の階層で倒した巨大ゴーレムとか、師匠が倒したという博士が来る前のボス部屋にいたゴーレムより強いってことか!?
「む、大丈夫か、シルバーよ!!」
師匠が俺を心配している。でも、大丈夫だ。俺はこのゴーレムぐらいにはちゃんと勝てる実力は持ってる。……よーし。
「師匠!!俺がこの生意気にもカッコイイ色をしてるゴーレムはしっかり倒しますので!!そっちは頼みます!!」
「…うむ、任せておくがいい」
よし、これでいける。何をしてくるか分からない博士よりもこのゴーレムの方がよっぽど倒しやすい筈だ。ボコボコのスクラップにしてやるぜ!!
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