博士
どうも!二日連続投稿を成功させた、天才作者です!!
「「!?」」
師匠も俺も驚きが止まらない。ボスとして出てくるとしたら、このダンジョンの特徴的に多少違いがあったとしてもゴーレム系統だと思っていたのに、まさか人間……なのか?が出てくるなんて。
…というかなんで師匠まで驚いているんだ?師匠は一度このダンジョンをクリアしている筈なのに。
「おや、どうやら驚いているようだね。私がこの場に引き寄せられたことといい、君たちは中々の実力者のようだ。」
ん?その言い方だとこの場にこの人間みたいなボスが出てくるのは珍しいのか?
「…以前ここを攻略した時、ここにはお主では無く武装したゴーレムがいた筈だ。どうなっている?」
な、何だって!?ダンジョンのボスが……変わっているだと?ダンジョンのボスは固定の筈じゃないのか!?
「おやおや、どうやら私の存在はあまり知られていないようだね。説明するのは楽しいことだから、この天才の私の口から伝えてあげましょう。一言一句聞き逃さないことですね」
なんだか腹が立つ喋り方をするボスだな。言動の節々からプライドが高さが伝わってくる。……というか天才を自称する奴にロクな奴は居ないと思う。
それに、俺たちのことを実力者と言っているが、なんだかこっちを見てない気がするんだよな。
同じ舞台に立っているとは考えていないような、そんな感じ。恐らく見下しているのだろう。
「私はこのダンジョンの主、つまりダンジョンマスター。君の言う武装ゴーレムは、私の自信作でね。一周目の挑戦者たちの相手をさせているのだよ」
という事はコイツは裏ボスか…?だとしたら師匠が驚いているのにも説明がつくな。一度クリアしているとはいえ、見たことがないんだから。
俺自身は一度もクリアしていないのに裏ボスが出てきたということは、仲間のうち一人でも条件を満たしていれば出現するんだろう。
一度クリアしたダンジョンを潜る人は中々いないだろうから、今まで知られていなかったのだろう。もしくは情報を秘蔵していたのかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
「目的はなんだ?」
師匠が尋ねる。……今更だが、裏ボスの見た目は研究者、博士みたいな感じだ。インテリっぽいメガネも掛けている。
「おや、ダンジョンに出てくるボスが何をするかなんて言わなくても分かっていると思っていましたが?答えは一つしかないでしょう?それを私の口からわざわざ言わなければならない程、あなた達が豆粒みたいな脳味噌だとは信じたくないのですが」
…裏ボスの話し方が、こちらを苛立たせる為だとしか思えないほど嫌な感じがする。もし仮にこれを素でやっているのだとすれば、俺とは確実に反りが合わないな。
そして、やっぱりコイツとも戦うんだな。どう見ても善なる者って感じじゃないから、なんとなく予想はついていたし、元からそのつもりだったが。
俺も師匠も戦闘の構えをし、裏ボスと向かい合う。
「ふっふっふ、良いですね。私も久方ぶりの戦いです。せいぜい楽しませて下さいね?……すぐに壊れてしまってはつまらないですから」
裏ボス……ここからは見た目の特徴から博士と呼ぼう。博士はそう言うが否や、どこから取り出したのか穴の開いた筒のようなものを掲げ、俺の方にその穴を向けてきた。
…え?それってもしかしてじゅ/BAN!!
俺がその筒の正体に気付き、慌てて回避行動を取ったその瞬間、その筒の穴から黒い球場の物体が飛び出し、俺が居た場所を通過した。
…あ、危ねぇ~!!まさかとは思ったけど、本当に銃だとは思わなかった。いくら博士みたいな見た目をしているからって、このファンタジーの世界にそれは反則だろ!!
「おや、まさか初見で躱してくるとは思いませんでした。もしかして次元人ですか?あなたたちの世界にはこのような兵器があふれていると聞きます。……まぁ、私のこれが負けているとは思っていませんけど。それに、いくらあなたが躱すのが上手でも、数打てば当たるのが道理ですから」
俺は兵器オタクじゃないから、詳しいことは分からない。その武器がこの世界で再現できているのだから、凄いということは分かるが。
でも、武器について語るばかりで俺にばっかり集中するのは良くないと思うけどな。……だってここに居るのは俺だけじゃないのだから。
グサッ!!
「ぐ、ぐおぉぉぉ!!!こ、この私に…!!」
「失礼、不意打ちはあまり儂の好みではないが、これは戦いだからの」
博士が俺に気を取られている間に、師匠が見事に不意打ちを成功させ、博士に致命傷を与えることに成功するのだった。
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