釣り大会ちょい前!!
130話目ですねぇ!!やったぁ!!
さぁやって参りました!!私!!シルバーが挑みます!!釣り大会当日です!!
…何かしらのイベントがある度、結構こんな喋り方してるんだけど、どうなんだろうか。明らかにヤバい奴とか思われてないよな。大丈夫だよな…。うん、多分大丈夫。多分。
よし。今回の釣り大会は少し前まで場所が明かされていなかったんだけど、今日明らかになった。……嘘です。本当はもう少し前から公表されてたんだけど、確認するのをすっかり忘れていたんだ。
危ないところだった。危うくモブ観客になるところだった。……あ、勿論観客でいるのが悪いと言ってるわけじゃないぞ!!分かってると思うけど!!
話を戻すぞ。場所は!ズバリ異世界!!……みたいな特殊フィールドだ。ずいぶん前に闘技大会に出た時にも使われた特殊フィールドさん、二回目の登場だ。
そして移動方法はとっても簡単!!出場すると申請を送っていたプレイヤー全員に届くメールの中にあるボタンをタップするだけ!
…どうだ?テレビショッピングで宣伝出来るくらい上手じゃないか?……そうでもないか。
という訳で、早速押しましょう。ポチッとな。
ピロン♪
軽やかな音を立てながら、俺は徐々に姿を消してワープするのだった。
☆☆☆☆☆
俺が目を開けると、そこには湖?かな?が広がっていた。なぜ湖かどうか断定できなかったかって?
それは、湖というにはあまりにも大きかったからだ。琵琶湖並……いや、もしかしたらそれよりも大きいかもしれない。
これなら沢山の人が居ても、ぎゅうぎゅう詰めにならなくて済みそうだな。満員電車みたいになりながら釣りをしないでいいのはとても助かる。
……お、湖にばっかり注目していたから気づいていなかったけれど、よく見たら空中にモニターらしきモノが浮いてるな。
あれか、多分だけど、大会を頑張っている色々な人をあそこに映すんだろうな。大物を釣った人とかが映っているのならみんな頑張らなきゃと思うだろうし。
ちなみに今は、大会開始までの時間が映っている。割と余裕を持って来たから、開始までは結構な時間がある。ギルドメンバーのみんなと待ち合わせをしていた訳でもなかったし、暇だな。
誰か知り合いでも居ないかな……ん?
……………なんか、凄く目立つ格好をした、とんでもなく懐かしい見た目をした奴が居るんだけど。
うん、冥途と同じくらいのインパクトはありそう。……ちょっと盛ったか?
見た目は……そう、完全にピエロ。この情報だけで、誰の事だか分かった人も居るだろうし、分からなかった人も居るだろう。最後に会ったのは随分前……というか、一回しか会ったことないしな。
…あ、こっち見た。……あ、こっちに歩いて来てる。
「お〜よよよよよ、お久〜しぶりですね〜、シルバーさ〜ん!ズバリ!!闘技大会ぶり〜。私〜のこと、覚えてますか〜?」
相変わらずな喋り方だな。名前は確か…?
「せいか〜い!!オスカーだよ〜ん!!」
「いや、何も言ってないですけどね!!」
そうそう、名前はオスカーだ。しかもこんな巫山戯た感じだったな。そんなに話したことがある訳じゃないけど、凄く懐かしい。
「う〜ん、ツッコミが弱いねぇ。ま、いいですけ〜ど!!」
いや、良いのかよ!!
「そんなことよ〜りも!!銀の守護者さん……いや、シルバーさ〜んの方がよろしいですか〜ね?」
うん、久しぶりに俺の二つ名を聞いたけど、それで呼ばれるよりは、普通に呼んでもらったほうが嬉しい。二つ名で呼ばれると、なんか中二病的な黒歴史を突き付けられているような錯覚に陥ってしまうからな。
「それで~は、シルバーさ~んと呼ばせていただきますねぇ~。闘技大会では負けちゃいました~が、今回の釣りでは頑張らせていただきますねぇ~」
ピエロが釣りってなんか絶望的に合わないような気がするが、そんなものは本人の自由だし、要らないお世話だろう。
それに、もしかしなくても、この釣り大会においてオスカーはとんでもなく強い様な気がする。何故なら彼は、運がとんでもなく上昇する?スキルを持っているからだ。闘技大会ではそのスキルに物凄く苦しめられた。
勝てるかな?勝てるかな?……頑張ろう。
まさかのオスカーさん再登場。覚えていた方はいらっしゃいますか?