ハッピーハロウィン
ハロウィンですよ!!皆さん!!
…まぁ、作者の住んでるところは田舎で、コスプレしてる人とか一人もいないんですけどね。都会の方はすごいんでしょう?
「美味美味!?うまうまうま…」
むしゃむしゃむしゃむしゃ…
「甘い!?うまうま…」
むしゃむしゃ……?
…へ?アレ?もしかして、もう皆様ご覧になってる感じですか?……あ、もしかしなくてもそんな感じですか…
…はいどうも!!シルバーです!!今回私はハロウィンを楽しんでいます!!……ダメ?滅茶食いしてるのバレてる?
だ、大丈夫!!他の人が楽しめる様に、店のもの買い占めたりして無いから!!
…ゴホン、ハロウィンって楽しいな。ホント。日常を忘れられる様なこういうお祭りって良いな。楽しい。
今の俺は大食いレスラー並に食べて食べて食べまくっているだけだが、それだけで滅茶苦茶楽しい。
多分分かると思うんだが、食べるって凄くストレス発散になるんだよ。美味しいものを食べれば人は自然と笑顔になる。誰かがそう言っていた気がするし、俺もそう思う。
しかもここでならどんなに食べても財布の中身を恐れる必要がないし、太る心配もない。憂いがないのだから、マルっと全部楽しめる。いいな、これ。うん、控えめに言って最高だ。ハロウィン最高!!イエイイエイ!!
あ、ちなみにだが、もしここにある食べ物がみんな甘いのばっかりだったら、お腹が膨れないとはいえ俺もそんなに沢山は食べられなかっただろう。
もしそんな感じだったら、俺は早々に退散していたかもしれない。というか、絶対していただろう。似たような考え人もそこそこ多いんじゃないか?
…そこ!!おっさんってやっぱりそんな感じだよな……って言わない!!俺はおっさんじゃないからな!!ないからな??
何が言いたいのかというと、ハロウィンってお菓子以外にも美味しいモノがいっぱいあるんだなってことだ。俺はてっきりお菓子関係のイベントなんだし、お菓子しかないものかと思ってた。元々ハロウィンって子どものためのお祭りって感じだしな。
それに子供だったら甘いモノばっかり食べたところで大丈夫そうな気がする。飽くまでも気がするってだけだし、個人差もあるから何とも言えないところだが。
あ、そうそう、こんな話をしようと思ったんじゃないんだ。何を食べたのかの話をしないと、俺がみんなに何を伝えたいのか良く分からなくなってしまうからな。話がすぐにぶれるのは、俺の悪いところだ。
…具体的に俺がなにを食べたかというと、ペペロンチーノだ。ペペロンチーノというのは、パスタ?スパゲッティ?料理の一種で、油と唐辛子とニンニクで作られたパスタのことだ。
そんなに少ない材料で作られたパスタがおいしいの?って思う人もいるかもしれないが、これが滅茶苦茶美味しいんだ。ピリッと唐辛子の辛さが俺の口を刺激して、ニンニクの香ばしさが俺を更なる一口へと導いてくれる。
その辛さと風味は、甘さでしんどくなってきた口をリセットするのにもピッタリだったんだ。これを作った奴は間違いなくこちらのお口事情を把握しているのだろう。ナイスジョブ!!だ。
さらに良かったのは、こういうガーリックが入った料理を食べると口が臭くなってしまうというのがリアルでの悩みなのだが、この世界ではそんな事は無かった。
ニンニクの匂いは食べている間だけ、その後まで匂いに苦しむ必要なんてなかったんだ。そこを再現しなかったのは、運営マジでナイス判断だったな。
…ん?
「どうですかどうですか!!今ならタダでこちらのバットを使って……この!お菓子がたくさん入った!袋を思いっきり!しば……叩けますよ!!叩くことで中から出てきたお菓子は争奪戦!!叩いた本人が拾うのは勿論!周りの人もじゃんじゃん奪っちゃいましょう!!」
なんだなんだ?また新しいイベントか?どうやらお菓子の争奪戦が始まるらしい。あんまりお菓子に興味があるわけではないが、バットを思い切り振るというのはちょっと楽しそうだな。ちょっとやってみるか?
「おっと!!チャレンジャーが現れました!銀髪の吸血鬼さん!!さぁ、バットをどうぞ。……皆さん!!暴力はいけませんよ!!暴力をふるう、人が手に入れたものを力ずくで奪う等、悪質な行為に及んだ方には口で言うのも恐ろしいほどのごう……罰が下りますからね!分かりましたね?お姉さんとの約束ですよ?」
なんかさっきから物騒なことをこのお姉さん口走りかけてるけど大丈夫か?……まぁ、いいか。よし、それじゃあ、俺の全力で振らせてもらうとしよう。
「っしゃあ!!おらぁ!!!」
ドカッっっ!!
俺が思い切りバットを振ると、袋があっさりと破れ中から大量のお菓子が飛び出した。
さっそく、俺が近くに落ちているクッキーを取ろうとすると、いつの間に接近を許したのか、凄まじい勢いでやって来た少女がそのクッキーを持って行ってしまった。
仕方がないので、俺はクッキーを諦め、別のばしょに落ちていたグミを取りに行こうとしたが、そのグミは後ろからさっと現れた少年に持っていかれてしまった。
次は……あれ?もう全然お菓子が落ちていないな。まさか、俺は一つも手に入れられなかったのか?
そう残念に思ったその時、俺はポケットに何かしらの違和感を感じた。ポケットの中を探ってみると、そこには優しい味で有名なミルクキャンディが入っていた。
俺はポイっと口の中に飴を放り込む……うん、甘い。俺にはこのくらいでちょうどいい。
…そうだな、今の気持ちを言葉にして表すとしたら、みんなに送るとしたら…
「ハッピーハロウィン!」
あのバットを振って袋からお菓子を出して、みんなで奪い合う奴があったでしょう?
あれ、昔私が近所の子供と一緒にやった奴なんですよね。書いてて大変懐かしかったです