お邪魔しますって言ったら邪魔するのなら出ていけと言われたことがあります
次の更新は九月一日だといっていたな。あれは嘘だ。(知り合いの作品が伸びていたので、悔しかったので連続更新ですぅぅぅ!!!!)
ふぅ、中々な強敵だったな。少なくとも今までの敵の中ではかなり上位に食い込んでくると思う。トカゲなのに。まぁ、流石に対プレイヤー戦の方が辛いが。
おっと、周りの注意をするのを忘れないようにしないとな。ここに入るときにおっちゃんが言っていた、背後に気を付けろというアドバイスは別にウサギ限定じゃなかったってことが、さっきのトカゲのおかげで分かったわけだしな。この調子ならボスまでもが不意打ちしてくるかもしれない。
ここはマグマが流れているくらい熱いにも関わらず、その魂胆はとんでもなく冷え切った卑怯者ばかりらしい。ここまで清々しいコンセプトなのなら、俺も気遣う必要がないってもんだ。まぁ、モンスターを相手にして今まで気遣いがあったかどうかを聞かれると微妙なところだが。
…よし、戦闘後の熱も冷えてきたようだし、そろそろ探索を進めるとしようか。……なんかこの言い方って戦闘民族みたいな感じがして格好良くない?え?全然?そうですか…
ってあれ?なんか扉が見えてきたんだけど……これってあれだよな?俺の記憶が正しければボス戦の扉なんだが?もしかしなくてもこのダンジョンって結構小規模なのか?
いやまぁ途中十字路だって通ったからそこそこの広さはあるはずなんだけど、もしかしたら一発で正解のルートを引いてしまったのかもしれない。かなりラッキーだな。
よし、時は金なりだ。さっそく入るとしよう。あ、ちなみに忘れてしまった人とか、知らない人の為に説明しておくが、この扉の中に入るとボスが出現して、そのボスを倒すか中に入ったメンバー全員が全滅するまで出てこれない仕様になっている。
何をしても扉は壊せないらしいし、抜け出す為の裏技もないらしい。まぁ、何らかのイベントが起きたら有り得るかもしれないが。
おっと、言い忘れていたが、ダンジョンのボス戦は割と親切設計で、倒した後に出てくる魔法陣を使う事で入口まで帰ることが出来るんだ。
まぁ、ボスを倒して喜んでいた帰りに、雑魚敵に殺られるような事があれば苦情ものだからな。仕方ない所もある。喜んでいた分悲しみも一塩だろうしな。絶対に体験したくないというプレイヤーの願いが運営に届いていてよかった。
……説明パートはこれくらいにして入るか。ボスは扉が閉まってから現れる。だから不意打ちは出来ないし、ボスにもさせない。ある意味公平だな。どう足掻いても戦うしかないボスは可哀想とも取れはするが。
人間からしたら奴隷みたいなものだからな。死ぬまで強制労働。闇が深すぎて寒気しかしないな。カ〇ジも真っ青だ。……いや、カ〇ジは似たような事をしてるけど。
……ハッ!?また無駄話しちゃってる!?これじゃあ子供の頃に嫌いだった校長先生の話を馬鹿に出来なくなってしまう。校長先生の話ってやけに眠たくなるんだよな。子供の頃は絶対魔法でも使われてるものだと信じて疑わなかったな。それくらい抗えないんだよ。
……閑話休題。じゃあ、扉を開くぞ。開け!ごま!!
俺の気合の入った掛け声なんて全く関係なく、扉は手動で開いた。
中に入ると、そこは思っていたよりは涼しかった。ボス戦の際に暑さで苦しまなくても良い様にという配慮かな?ありがたい。お邪魔します。
扉は閉まり、なんだか赤い靄が集まり始めた。初めて行ったダンジョンのボスは黒色の靄だったから、ダンジョンによって違いがあるのかもしれないな。
そしてそのまま靄は徐々に形を変えていき……赤いライオンの様な身体、サソリの様な鋭い針を持った尾、そしてしわがれた老人のような顔が現れた。こ、これはまさか…
「き、キメラ!?」
「誰がキメラじゃ!ワシはマンティコアじゃ!!」
あぁ、ごめんごめん、そうだよな。この見た目ならキメラというよりマンティコアという方が正しいよね……って、え?
あれ、誰が俺に話しかけてきたんだ?もしかして俺に気づかれないようにこっそりとボス部屋に忍び込んできた人でもいたのかな?ははは、そんな陰に隠れてないで堂々と話しかけてきたらいいのに。恥ずかしがり屋なのかな?いったいどこに隠れているんだろうか。
「ごるぅぅぁああああ!!!!人を探すでない!ここにおると言っておろうが!声の主はワシじゃ!マンティコアじゃ!!」
え、ま、まさかね……
「ようやく理解したかの?ホホホ、そうじゃ、ワシこそが偉大なるこのダンジョンのボス!主!マンティコアじゃ!!」
どうやら俺はヤバイボスと出くわしてしまったらしい。
シルバー「ブクマ、評価をしてくれると嬉しい。作者もきっと喜ぶだろうからな。ちなみに、今俺が話している場所の下の方でそれらは行えるからな。……それはそうと、自分から言うと申し訳ないからって人に言いたいことを言わせる奴って最低だと思わないか?俺はそう思う。な、公爵蜘蛛さん?」
ごめんなさいぃぃぃぃいぃ!!ポイントが欲しかったんです!許して下さい何でもしますから(ブクマと評価が欲しいのを隠すとは言ってない)