表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/187

完成!俺たちのギルドハウス!

どうも

 久しぶりにPKした。うん、それはもう、久しぶりにPKした。(大事なことなので二回言いました)


 とてもいい心地だ。悪い奴をPKしたこの時だけは、大人になった俺でもヒーローにでもなったような気持ちになれる。


 分かるか?昔観たヒーローの特撮も顔負けのアクションで、自分の身体を思うがままに操れるんだぜ?まるで英雄だ。


 こんな童心に戻れる事なんて滅多にない。買って良かった。あの時の判断は間違ってなかった。ナイス!俺。


「ふぅ〜終わりましたぁ」


 なんて考えていた俺の事などいざ知らず、それどころか戦いが起こっていたことすら知らないエミリーは、無事採取を終えたようだ。


 よし、この様子ならなんとかバレずに済んだみたいだな。不意を突く形で、出来るだけ早く決着を付けようとしたのが功を奏したようだ。相手の技術がそこまで高くないのも助かった。


 それに少ないとはいえ、プレイヤーを倒せばそこそこの経験値が貰える。そこも美味しい。気分も良いし経験値的にも良い。PK最高!


 …まぁ、細かく言えばPKKプレイヤーキラーキルなのかもしれないが、そんなに細かく区切っても仕方ないし面倒くさいので、俺は全部含めてPKだと思っている。け、決して細かいことを気にしてたら剥げるって話を何処かで聞いたから意識してるんじゃないからな!違うったら違うんだから!



 閑話休題。どうやらエミリーは街に帰るようだ。……え?ギルドワールドにはどこからでも行けるんじゃないのかって?ふっ、甘いな。朝食うパンの上に砂糖をぶっかけてからジャムを塗っているぐらい甘い。

 確かに、みんなの言う通りどこからでもギルドワールドへは帰ることができる。しかしだ、注意しなくちゃいけないことがいくつかあるんだ。


 まず一つ目。それは戦闘中には帰れないということ。もしこれが成り立ってしまえば、攻撃を躱すための手段になってしまうからな。そんな事は許されていない。まぁ、戦闘中にステータス画面を開いて、タッチするところを探し出してからタッチするような余裕があるかと言われれば疑問だけどな。でも可能性がゼロではないので仕方ない。


 そして二つ目。これが今回関係ある項目となるのだが、ギルドワールドから出た時、入った場所に出ることになるという点だ。分かりやすく例を交えて言うのなら、この森でギルドワールドに入った場合、ギルドワールドからはここにしか出てこられないのだ。


 それのどこに問題があるのかというと、まず仲間と合流しにくいという点だ。ギルドワールドで話しあったりした後、外に出て活動しようとしたときに、自分一人だけ仲間と遠いといろいろ問題があるだろ?そういうことだ。


 それに、出てきた場所に運悪くモンスターがいたらどうなってしまうか分かるだろう?そう、不意を突かれてしまうのだ。不意を突かれる恐ろしさは、先ほど俺が魅せつけた筈だ。


 ここにいるモンスターは当然俺よりも弱いが、それでも不意を突かれてしまってはどうなってしまうか分からない。特に俺とかエミリーは、防御力がそんなに高くない……いや、むしろ低いぐらいだから、より注意しておかないと。無駄に死んでしまうほどばかばかしい事は無いからな。しっかり考えておかないと。


 そこまでしっかりと考えられていたエミリーは、しっかりと街に戻ってからギルドワールドに戻っていくのだった……あ、勿論俺は帰りもモンスターからエミリーを護ってたぜ。PKプレイヤーが他にもいる可能性があったからな。油断できない。帰るまでがミッションってな。



 ・

 ・

 ・



 エミリーがギルドワールドに入っていく姿を確認してから少し時間が経つのを待って、俺もギルドワールドに戻った。無いとは思うが、同時に入ると俺が一緒にいたのではないかとエミリーが疑う可能性があったからな。

 自分の首を絞めてしまうかもしれない事項は徹底して取り除く。これが、プロフェッショナル、俺の仕事の流儀だ。



 俺がギルドワールドに入ると、そこには既に全メンバーが揃っていた。みんな仕事が早いな。流石実力者揃いの友情の花畑だ……うん、口に出してみると良い名前だなと改めて思う。本当にいいセンスだ。


「おお!もう全部の素材を集め終わったんだねっ!凄いっ!凄いよっ!」


 俺たちがすべての素材をピィちゃんに渡し終えると、ピィちゃんは小さな身体でぴょんぴょん飛び跳ねながらこう言った。相変わらず小動物的な可愛さが凄いな。本人は否定していたが、本当にハムスターを彷彿とさせてくる。


「よーし、それじゃあ今度はあちしの出番だよっ!みんなが頑張ってくれた分、あちしも張り切っていくよっ!」


 そう言って、ピィちゃんはその場でクルっと一回転してから歌い始めた。


「あー、どんどこどーどんどこどー、どんしゃんどんしゃんぴろぴろりーん、ほいっ!!」


 よく分からない歌をピィちゃんが歌い終えた瞬間、辺りが突然煙に包まれてしまった。そして煙が晴れるとそこには…


「じゃーん、完成!これがみんなが頑張ったからこそ完成した、みんなのみんなによるみんなのためのギルドハウスだよっ!」


 俺たちが設計した通りのギルドハウスが建っていたのだった……うん、凄いよ、とても凄い。でも一つだけ突っ込ませてもらってもいいかな?


 …もうちょっとマシな歌は無かったのかよ!!!



偶にお願いしているのですが、評価をまだ行っていない方は評価をしていただけないでしょうか?もう少しで念願の八千ポイントに到達しそうなんです!どうか、よろしくお願いいたします!評価は最新話の下の方で行えますので。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ