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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
四章:鋼身実験の恐怖
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(第093話)三人のうちの一人

 燧灘高校三年は一学級十五人の生徒がいた。そのうち六人が鋼身になってしまい、うち一人が自衛隊によって破壊されたはずだった。その破壊されたはずの村上が目の前にいる事実に三人の感情は入り乱れていた。しかも同じように一人を改造するなんて纐纈がいうので、なおさらだった。


 この時、目の前にいる村上の鋼身のボディが彩華や明日香と大きく違っていることに気付いた。少なくとも二人はそれなりに美しいと感じたのに、村上のボディは武骨というかなんというか、はっきり言ってしまえば格好悪かった!


 後で知った事であるが、纐纈を操っていた秘密結社のリバースエンジニアリングによる鋼身のメカニズムの理解が不十分だったことに原因があったようだ。鋼身のオリジナルの人格を損なわせたうえ、不完全な機械生命体として再生したので、そう感じたようだ。


 「いくらなんでもひどいじゃないですか! 非常事態条項が適用されているからといって人体実験するなんて!」


 優紀が立ち上がって抗議した。どうも今回の事態について町役場職員の父からいろいろ聞いていたようだ。それに対し纐纈は冷血な目つきをして言い出した。


 「事情事態条項? それはこの国の有権者が一時の感情で導入を認めたものだろう。自分たちが適用されるようなことはないと思っていただろうし、適用されるにしても国民を守るためなんだと信じていただろう。でも、そんなことは幻想にすぎねえんだ。それを用いる為政者の主観でどうにでもしていいってことなんだからな。なんだって鷹塚首相などはただのお飾りなんだから奴もどうしてこんなことをするんか分かっていねえさ。

 それに、この人類社会はもうじき終わるんだからな。人類の主導権は誰が獲得するのかの争いが始まるってことさ。さあ、それよりもはやく三人のうちの一人を決めろよ! 俺が決めても良いけどさ」


 三人には纐纈の言葉の意味がイマイチ分からなかったが、ここから逃げ出さないといけないというのは間違いなさそうだった。

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