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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
参章:閉鎖された大地
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(第078話)記録媒体の解読

 呼び鈴の主は広野だった。彼は新聞記者でありながら正体不明の組織の一員のようだった。その組織がなんなのかは、その時悠爾たちは知る由もなかった。


 「どうだい坂垣君。お父さんの記録媒体のロック解除できたかい?」


 そうやって広野が入ってきたが、悠爾以外の二人はいぶかしそうな表情をしていた。いくら地元紙の記者とはいえ胡散臭いモノを感じていたようだった。


 「それが・・・なかなか解除できないです。なんか複雑なロックがかかっているようで。画面では解除まで五時間なんてでていますが」


 悠爾は困り果てた表情をしていた。最初はただのビデオレターのようなモノだと思っていたけど、どうやら膨大な記録データが入っているようで、その解除も必要だから時間がかかっているようだった。


 「それにしても新聞記者さんが、なんでうちの人の事に興味を示すのですか? いま、この町は大変な事になっているのですからそちらの方を取材されたらどうですか?」


 遥香はお茶を広野に出しながら語っていたが、あんまり歓迎する様子ではなさそうだった。


 「そちらの方は、応援の記者がやっていますから大丈夫です。それに、四国全域が封鎖されてしまったので、ネット配信も出来ないし放送もニュース番組はストップなので新聞社としてやることないですから」


 広野はそういったが、実際に報道番組が全くされなくなっていた。だから四国の外で何が起きているのかは分からないし、四国以外には電話がつながらないので完全に情報が遮断されていた。それに、三つある連絡橋は通行禁止になっているうえフェリーも運航停止になっていたし、航空路も封鎖されていた。だから人も物も出る事も入ることも無くなっていた。


 「新聞記者さんでしたら、これからどうなっていくのか分からないのですか? いくらお上が決めた事といっても、こんなひどい事をするだなんて。こんなことなら自保党なんか支持しなきゃよかった」


 環希は愚痴をこぼすかのような表情で広野に聞いてきた。どうも広野は今回の事態について何かを知っているようだと悠爾からきいたからだ。


 「坂垣さん。ここだけの話ですがこういうことです」


 そういって広野はそこら辺にあった紙に何かを書き始めた。それにはこう書いてあった。


 「この町にいる自衛隊部隊は危険です。この家の車で南に行ってくれませんか? お願いします」


 そう書いた後、その紙を破り捨ててコンロの火をつけて流しで焼いてしまった。その雰囲気に一同はただならぬモノを感じた。

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