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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
二章:解き放たれた封印
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(第054話)解き放たれた封印.7

 小隊長は泉里に対する攻撃を中止しようと考えていた。今回の作戦の遂行を断念しようと。このまま続けても30分以内に脱出しなければ部隊は全滅だし、それに”パンドラの鉄棺”が破壊されると未知の脅威が拡散するかもしれないと思ったからだ。そう思ったのは上層部が、この金が谷地区を壊滅させてまでやろうとしている意図がわかったからだ。鋼身の殲滅ではなく未知なるものを発動させるためなんだと!


 そう思った矢先、ある隊員が撃った地対空ミサイルが”パンドラの鉄棺”に直撃した! しかし、どちらかといえば泉里の方がミサイルに投げつけたという表現が正しかったが。

 直撃した瞬間。猛烈な爆風が発生し隊員たちは衝撃波によって地面にたたき付けられたり、吹き飛ばされて民家や木などにたたきつけられるなどした。そして壊れた”パンドラの鉄棺”から無数の羽ムシのようなものが飛び出していった。


 「みんな、ありがとな。これで封印が解き放たれたのよ! もうすぐ、この地球を新たな知的生命体が支配するようになるからのう! その手伝いをしてくれたのさ」


 泉里の声は満足げな声だった。これから始まる事を全て承知しているようだった。それにしても何が始まるというのだろうか? 


 「小隊長! 大変です! 隊員たちに異変が!」


 そう驚いた声で報告する者が続出し始めた。さっきまで鋼身を殲滅する作戦に従事していた者たちが、異形の姿へと変化しはじめたのだ。


 「おかしいぞ! いままででも隊員が鋼身になったのはいたが、そいつらは直接接触したからだったからだ。でも、なぜだ! まさか?」


 小隊長はさっき破壊した”パンドラの鉄棺”から飛び出した無数の虫の事を思い出した。あれが人間を機械に変化させる装置だったという事か?


 「小隊長殿! 気付いたようだな。いままで、せっかく鋼身に生まれ変わった者を犠牲にしてまでひたすら攻撃を受け入れていたのは、”鉄棺”の中の”機械蟲”が生育するのを待っていたのさ。生育するために必要な人間の感情の起伏が必要だったわけさ。

 そうそう、君たちの上層部に見捨てられたんだろ? よかったら無力化してもいいんだぞ重質量爆雷を!」


 「お前! それはどういう意味なんだよ! それじゃあ我が部隊は鋼身にために奉仕していたというのか!」


 「そういうことだよ、小隊長殿! いまなら仲間にしてもいいんだよ! もうすぐ終わるんだからな現生人類の文明は」

 

 泉里の勝ち誇ったような声に小隊長は膝を折っていた。どうやら敗者は自分たちだったという事に気付かされたからだ。

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