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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
二章:解き放たれた封印
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(第033話)峠のお堂にて.1

 朋美は家の奥から工事現場で使うようなヘルメットを何個か持ってきていた。本当に金が谷に行くつもりのようだった。


 「朋美よ、ここから金が谷までは山道を使えば二時間歩けばいけるけどさ・・・でも自衛隊に包囲されているんだろ!」


 「彩華がいったじゃないのよ! 勝負銅山にある”パンドラの鉄棺”をどうにかすれば、なんとかなるって!」


 幼い頃からであるが、朋美はとにかく一度思った事は必ず実行したがる質だった。だから、止めても無駄だったけど、一人で行かすわけにもいけないので何人かついていく事になった。

 取りあえず広野さんを先頭に悠爾と薬師神の三人で行く事にした、本道なら彩華に案内してもらいたかったが、もし自衛隊に見つかったら下手すると”破壊”されかねないので断念した。


 「それじゃあ日が暮れるまでに峠に到達しよう。それから夜の闇を行ってから、翌朝はやく勝負銅山に入ろう。取りあえず坑道で目的を果たしたら一目散に帰ろう」


 三人は広野を先頭に山道を進んでいった。取りあえず峠には雨風をしのげる小さなお堂があるのでそこでやり過ごすことになった。三人がお堂に到着したのは夜の十時を回っていた。このお堂は廃屋に等しく、また前後の道はジープで近づくことも容易ではないほど急峻だったので、自衛隊の見張りはいなかった。


 ただ自衛隊に見つからないようにお堂の奥深くに明かりもつけず三人は寄り添っていた。その間も世界中が非常事態に見舞われていたようであるが、ここ四国山地の山奥ではそんなことなど関係ないような静かな時間が流れていた。しかし、このお堂の中はとにかく湿っぽくって暗くて気持ち悪かった!


 「それにしても野村先生は約束したよね。みんなで村上君の家に行くって! なのに野村先生の姿はみなかったけど、どうしたんだろうね」


 朋美は小さな声で二人の耳元でささやいでいた。とにかく、ここは春だけど寒かったからだ。


 「野村か。実は私にもわからないんだ。あいつとは友人なんだがどうなっているのかな」


 広野は気遣っているような事を語ってはいたが、悠爾はどこか信じられない面を感じていた。この男が言っているような人類が機械の身体に変わってしまう事が頻発しているというのを。それに、どうして知っているのにこんな四国の田舎でウロウロしているのかと。


 「広野さんのお話じゃあ、勝負銅山にある”パンドラの鉄棺”を壊したとしても、この世界を救えるのですか? それに、なにか隠していませんか? あなた!」


 悠爾は少しキツイ聞き方をしていた。

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