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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
二章:解き放たれた封印
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(第032話)みんなで助けにいかなくっちゃ!

 「昨日から気になっているのですが、その”アマテラス計画”って誰が作ったのですか? それにどこから手に入れたのですか?」


 「これか? 自衛隊が密かに作成している資料さ。入手先はニュースソースは明かせないという事だから、これでもジャーナリストのはしくれだから。

 もっとも、現実の方が想定よりも超えているから、はっきりいえば初期対応に失敗しているから、もう計画は破綻しているさ」


 「破綻? どうしてですか?」


 「まだ政府は公表していないが、住民が機械の身体になってしまう事例は日本各地で発生しているのさ。それに、世界各地のいわゆる先進国とその周辺でも・・・」


 「どうしてなんですか、そんなことが起きているのに隠そうとするなんて!」


 「それは私も分からない。ただ推測で言わせてもらうと各国とも自分の国だけで機械化現象が発生していると思い込んでいるんじゃないのかな?

 各国とも国内は断絶と分断、国外は紛争と非協力的な国際関係に直面しているじゃないか? そうだろう、日本だって中国とは軍事的緊張が続いたままだし、韓国とは・・・まあ政府中枢など存在しないし、それにロシアのはUNTANK運営を巡って対立しているし。

 だから自分の国で起きた問題を他国に協力などできないだろ! それに国連だって機能不全だし」


 「それじゃあ・・・自衛隊は何をしようとしていたというのですか?」


 「それは・・・隠さずに言おう! 金が谷地区を壊滅させることだったんだ! 実は秋田で同じように一度実行しているんだよ。住民の強制隔離と場合によっては殺処分・・・」


 「殺処分って・・・まさか村上のように・・・」


 「そうだ! 機械になった人間を”破壊”することだ! でも、その方法は通用しないだろうな」


 「どうしてですか?」


 「それは、もう”臨界点”を突破したということだ。私が自衛隊ネットワークを秘密の方法でアクセスしたら・・・政府が隠すことなどできない件数が発生しているそうだ。人間が機械化する事例が」


 「まさか・・・じゃあ、この町の人たちはそうなるのですか?」


 「それは・・・わかんねえなあ。取りあえず防衛省も首相府も対応に追われているから、いまごろきっと。だから、この町の部隊を指揮している指揮官の裁量で決まるんじゃないかな?」


 「そんな・・・」


 悠爾はトンデモない事を聞いてしまったものだと後悔していた。もっともそれは、自分たちでは避けられぬことではあったが。

 その話は動かない明日菜の横で薬師神と彩華、そして朋美も聞いていた。この時、朋美がとんでもないことをいいだした。


 「広野さん! 私たちで金が谷の人たちを助ける事ができないのですか?」

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