表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
二章:解き放たれた封印
28/149

(第026話)人類の黄昏前夜.2

 悠爾は片山家から家に戻ってきたのは午後十時を回っていた。この時には燧灘町全域が封鎖されていたが、町内は特に監視されているわけではないようで普段と変わりない様子だった。しかし坂垣商店は大変な事になっていた。店の裏にある事務机に悠爾の祖母の環希たまきが深刻な顔をしていた。その理由は悠爾の帰りが遅くなったからではなく、明日からの店の営業についてだった。


 「おかえり悠爾、本当に遅うなったんかい? 朋美ちゃんの家で大変な事があったといっていたけど、解決したんかい?」

 環希の心配は明日から商品の搬入が行われない事だった。封鎖している間は自衛隊が必要な生活物資を支給するとはいっても、店の営業はどうするのかは通達がなかった。しかも、それは町内の他の商店やコンビニも一緒で、特にコンビニは弁当なども全て入らなくなるので途方にくれているようだった。


 「まあ朋美の方は・・・大丈夫のようだよ。でも心配だからまた後で行くよ」


 「そうか・・・お前にも手伝ってもらいたいことがあると、いつものように言いたいところだけど何もないんじゃよ。明日からもいつものように店を開けるつもりだけど、いつまで続けられるか、わかんねんしな。

 ところで悠爾、お前宛に父さんから手紙が来ているぞ。わし宛の手紙にお前に読んでもらいたいことがあると書いてあったんじゃが、なんじゃろうなあ」


 そういって渡されたのは、封筒にUNTANKの公用郵便を示すメータースタンプが貼られた高志からの手紙だった。開けてみると小さなUSBメモリーを入れたキーホルダーがあった。


 「これって、親父が見ろという事だろう。ばあちゃんパソコン使えないかな?」


 「すまんが、いま店の在庫確認をしているので使えないんじゃ。それにお前にやったパソコンがあるだろう?」


 「あれかい? USBの差し込み口が壊れていて見れないんじゃ。だから・・・まあ親父のことだから急ぐようでもないだろう。ところでお袋はどうしたんだ、まだ帰っていないようだけど?」


 「万里江かい? 松山に用事があるって言ったんだが・・・もしかすると検問で止められているんじゃないんかい? 連絡もつかないんじゃよ。

 こんなことになるんだったら、憲法に非常事態条項を入れることに賛成票なんかいれるんじゃなかったわい。こんなイカレタ事になるぐらいだったら・・・」


 環希がそういったところで、つけっぱなしにしていたラジオから今回の事に関するニュースがようやく伝えられようとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ