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Metallic Humanity War! ~202X~  作者: ジャン・幸田
一章:パンドラの鉄棺
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(第016話)逃げてきた彩華.1

 朋美は制服姿のままやってきていたが、泥がついていた。どうも何か泥だらけのモノを介抱でもしたかのような汚れ方だった。


 「片山、なんの用か? お前なんでそんなに汚れているのだ?」

 朋美は割と清潔好きな方な性格なので、そんな風に汚れた状態でやってくるというのは何かがあったというのは間違いなさそうだった。


 「先生、彩華のことでうちに来てもらえないでしょうか? 本当は電話しようと思ったのですがつながらなかったので、薬師神くんのところにまだいると思って・・・」

 そこまで言ったところで、校長と広野がいることに気付いて少し引き気味になっていた。どうやら何か警戒しているようだった。電話がつながらないという事はどうやらこの町の封鎖は始まっているのは間違いなさそうだと三人は思った。


 「片山、長和がどうしたというのか? なにか知らせでも寄越してきたのか、それとも・・・」


 「先生それはここでは・・・一つだけ約束してもらえませんか? 自衛隊や警察には絶対にこのことを言わないでください!」


 朋美の表情からは何かを恐れているのが感じ取れた。だが、それが何かまでははっきりわからなかったので、三人は一緒に行くことにした。

 一行は広野の新聞社のロゴが入った車で移動したが、国道には数多くの自衛隊の車両が到着していて、町役場はさながら前線基地のようになっていた。本来ならこういった事態になればしかるべき発表があるはずだが、そんなものは一切行われていなかった。

 ためしにインターネットに接続してみたが、接続は出来ても一切のメールの送受信は出来なくなっていた。どうやら、この町全域は情報からも遮断されているようだった。


 広野は朋美に案内され山腹にある片山家に到着した。片山家は地区でも裕福な家系で、大きな家と大きな蔵が広い敷地に立ち並んでいるところであったが、どこか腐朽が進んでいるのは見て取れた。朋美に案内され向かった先には三年生の数人が蔵の前で見張りのように立っていた。そこには悠爾の顔もあった。


 「坂垣、これはいったいなんなんだ? なぜお前たちがここに集まっているのか?」

 野村はそういったが、他の生徒が片山家に出入りする車両が良く見えるポジションから見下ろしていたので、どうやら進入者に目を光らせないといけない事情があるのは間違いなさそうだった。


 「それじゃあ先生。入ってください。でも約束してくれないですか、お上に突き出さないと」

 悠爾の時代かかった言い方が気になったが、なにかマズイものでもありそうな雰囲気がした。蔵に入るとそこにも三年生がいて何やら合言葉のような事をいうと中から扉が開いた。そこには女子生徒に介抱されているような毛布にくるまった彩華がいた。

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