(第102話)恐怖の鋼身化.1
カプセルの中に充満してきたのは機械蟲だった。鋼身変身ナノマシーンの宿主であり、それに取りつかれた人間は機械生命体に変えられてしまうというものであった。中にいた優紀はハダカにされ数多くの人間の視線にさらされる羞恥心で満たされていたのが、今は身体が変えられてしまう恐怖に満たされていた。
優紀は鋼身になった彩華や明日菜に会っていなかった。その日は誘われたが自宅の周辺に自衛隊の車両がいたので断念していた。後でこっそり聞いた彩華の姿を聞いて少し憧れを感じていたが、まさか自分が鋼身になるとは思ってもいなかった。
身体に黒い霧のようなものが纏わりつくとともに、全身が痛くなってしまった。それはまるで無数の蚊に刺されたような気がした。そして口の中にも入り込んでしまった。口から入った機械蟲は内臓を食い破っていくような感じがするぐらい痛かった。身体の内外を犯されていくような痛みに優紀は気が狂いそうだった。
だから全身を打ち振って払いのけようと反射的にしたけど無駄だった。そう否応なく優紀の鋼身かが進行し始めていた。それを見ていた優紀の両親や朋美ら同級生、そして他の二人の同級生もかなりショックを受けていたが、抵抗することが出来なかった。この時、纐纈の手下の作務衣の男たちが見張っていたが、その作務衣の下から甲冑のような外骨格が覗けていたのだ。こいつらは鋼身だった!!




