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放蕩子息
放蕩息子と名高いアシュレイ・リトゥルシア侯爵子息。
彼が、レインの協力者の一人でもある。
彼とレインが、出会ったのは、寮の一角にある庭でのことであった。
「……未だに、何故お前が味方についてくれたのか、分からない。」
「えー、初めてあったときに言ったじゃないか。力になると」
「いや、何でそんな風に、至ったかの、理由が……」
「オレが、味方につく。そう決めたから、そうでいいの。」
古びた図書室、端の一角で、四人集まって語り合う放課後の会話。
リリアンヌは、淡々と返す。
「アシュレイは、そういう性格だからね。」
ウィルは、ただ背後に控えていた。
「………まぁいい。お前らが、俺の味方でいてくれるなら」
レインは、そう呟いた。
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王妃様は、愛し合っていた御方と引き裂かれたと言うのに、陛下は、愛する娘を妃にしたのです。私は、王妃様の事を思うと、怒りで泣きそうでした。
《とある侍女の独白》