11月某日
メロディーはぜんぜん流れないです
それでも良いなと日々は続きます
雪待月とも云うそうです
でもこの土地は雪を待ってはいないでしょう
ただ冷たくなるだけです
いえ、本当はそんなこともないのでしょうが
まだクリスマス陽気でもなくて
ぼやんとしています
これから張りつめてゆくのでしょうが
いつも通りに電車に乗って
乗り過ごしてみるのです
人も疎らな館内に足を踏み入れ
朝からハードな映画を観て
スクリーンに釘付けになるのです
はい、血飛沫舞って眠気がぶっ飛ぶのです
メロディーはぜんぜん流れないです
それでも良いなと日々は続きます
竜潜月とも云うそうです
あの鰯雲はドラゴンになりたいのかもしれません
キラキラしています
あなたの空にも鱗は広がっているのでしょうか
夜、浴室でふと惹かれます
シャンプーとコンディショナーの容器が
透明なみかん色なのです
中身が減ると透き通ってゆくのです
みかん色は輝いて見えました