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しるし2(詩集)

11月某日

作者: さゆみ


メロディーはぜんぜん流れないです

それでも良いなと日々は続きます

雪待月ゆきまちづきとも云うそうです

でもこの土地は雪を待ってはいないでしょう

ただ冷たくなるだけです

いえ、本当はそんなこともないのでしょうが


まだクリスマス陽気でもなくて

ぼやんとしています

これから張りつめてゆくのでしょうが


いつも通りに電車に乗って

乗り過ごしてみるのです

人も疎らな館内に足を踏み入れ

朝からハードな映画を観て

スクリーンに釘付けになるのです

はい、血飛沫舞って眠気がぶっ飛ぶのです


メロディーはぜんぜん流れないです

それでも良いなと日々は続きます

竜潜月りゅうせんげつとも云うそうです

あの鰯雲はドラゴンになりたいのかもしれません

キラキラしています

あなたの空にも鱗は広がっているのでしょうか


夜、浴室でふと惹かれます

シャンプーとコンディショナーの容器が

透明なみかん色なのです

中身が減ると透き通ってゆくのです

みかん色は輝いて見えました





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― 新着の感想 ―
[一言]  十一月というある意味微妙な月の何気ない日常の情景がうまく表現されているかな、と思いました。
[良い点] 無理に言葉にすると野暮ったくなるので言いませんが なんだか心に残るものがありました ここがいい!どこがいい!とは言えないのですが 二度、三度、数度読み返してしまいました
[一言] 僕の好きなアーティストの作る歌詞に少し似ている、というのもありますが…素敵な詩だと思います。最初の二行が特に好きです。どこかもろく崩れてしまいそうな感じが、気づけばそばから消えてしまっていそ…
2016/01/31 17:16 退会済み
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