閑話・エレナの気持ち
*同日更新です
*エレナ視点
凄い…それが狂羅さんです。
類を見ない美貌、伝説とまで言われた闇属性も、測定出来ないほどの魔力量、初級魔法で壁をも壊してしまうほどの魔力強度も、全てが規格外。
それが狂羅さん
私が盗賊に襲われている時は、余りに場違いな美人さんだと思ってしまったことは秘密です♪
でも、一緒に過ごした時間は少ないですが何故かとても楽しい…楽しくて仕方がないんです。
一つ一つの行動が余りに可笑しいんですよ?
仮面をつける時の子供みたいな笑顔が、何かに驚いた様な顔がとても可愛いんです♪
今もまた子供の様な笑顔でこちらに歩いてきています
「え!?・・・は?????」
どうやらカイラさんの反応を見ているんでしょうか
シェルさんと目が合いました
二人揃って笑ってしまいます
「狂羅…なのか?」
「おぃ…他に誰がいんだよ」
「すげぇ美人だと」
ボコッ
凄い音がしてカイラさんが飛んで行きました
「・・・ちょっと」
「何だよ?」
「何だよ?じゃないでしょ!?」
私もそう思います
「俺は男だってんのに…自業自得だ」
「カイラさんは大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だ。全く力は入れてねぇからな」
力を入れてないのに人は飛ぶんですね…
「なぁ髪を止めるやつ持ってたりしねぇか?」
「これならあるけど?」
「おぅ、ありがとう」
シェルさんがカバンから髪を止める為のゴムを渡すと、狂羅さんは肩まである髪を全て後ろで括ろうとしています。
「これでどうだ?男らしく見えるって聞いたんだが…」
なんとゆうことでしょうか!!
今の狂羅さんはそのぉ…
とても格好いいのです!!
とても格好いいのですよ!?
頬が熱くなるのを感じてしまいます…
どうやらシェルさんも同じ様で、とても真っ赤になってしまっています
「どうなんだ?」
駄目です!!顔を見て話す事が出来ません!!
「とても、その…かっ、格好いいと思います!!」
「お、おぅ…ありがとう」
どうすればいいんでしょうか!?
もうお顔が熱くて熱くて…
「私も格好いいと思うわよ」
「おぅありがとな」
そう言って狂羅さんが微笑むんですよ!?
駄目です駄目ですよその笑顔は!!
反則です反則ですよ!!
「わ、私そろそろ帰らないと…」
あ!!シェルさんが逃げようとしています!!
「私も報告がありますので…」
上手くこの流れに乗る事が出来ました!!
「そうなのか?」
「「えぇ!!」」
「そっか。待っててくれてありがとよ」
「では、失礼します」
「また明日ね~」
私とシェルさんは急いでその場を離れました
それから私達は無言で帰る事になってしまいましたが…
家(王宮)に帰るとそのまま部屋に向かいます
「はあ…私…狂羅さんの事が好きなのかな…?」
寝るまでの間、ずっとずっと狂羅さんの事ばかり考えてしまいました
(明日普通に接する事が出来るように頑張らないと)
そう思いながら寝る事にしました
初めての別人視点
どうでしたでしょうか?