表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エイプリル・フール  作者: いちい
開かれるは赤い緞帳
1/45

閑話 夕暮れ時のプロローグ

この作品には、ファンタジー等の要素が入ります。そんなの…推理ものじゃねえ!という方は、5章まででブラウザバックをお勧めします。

あと、人が死ぬシーンがありますが、決してそのような行為を推奨するわけではありません。良い子は真似しないで下さい。

作者からは 以上です。

それでは本編をお楽しみ下さい~。

失礼しました。

人気のない、どこかの都市の、建物と建物

の間にある小さな公園。寂れており、おそら

く存在を知るものもほとんどいないのだろう。


申し訳程度に植樹された、ブランコしか遊具のないそこで、片方のブランコから小さな影が夕暮れの地面に長く伸びていた。


5歳くらいの、年不相応な倦んだ目をした少年が、一人ぼっちで、ぽつん、と座っている。


じっと、赤から黒味を増しつつある空を眺めているようだ。


そこに、同じくらいの年頃の少女がやってきた。少年とは対照的に、子供らしい好奇心に溢れた輝く瞳が印象的である。


少女は軽やかな足取りで、少年に近づいていく。


「こんにちは。君、なんていうの?ひとり?」


少女が、幼いころ特有の無謀さで話しかける。しかし、少年はどことなく迷惑そうにするだけで、反応を示さない。


少女はそんなことは頓着もせずに話し続ける。


「ねえ、ね〜え〜。 …………。まあいいやっ、ほら、立って!一緒に遊ぼ!」


少女は少年を立たせると、そのまま手を引いた。少年は驚いたように目を見開く。そして黙って少女についていった。


少年の口元は、ほんの一瞬の些細な変化ではあるものの、確かに笑みを形作っていた。




夕暮れ時の公園の、地面に落ちる影は2つになった。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ