歌
突発的に書きたくなったので・・・。
BGMに多大なる影響を受けながら書いてみた。
「じゃあ、元気でね・・・バイバイ、またね」
そう言った後、近付いてくる君の顔。
額に、柔らかくて、暖かい感触。
ふわりと僕を包む、柔らかな匂い。
君が、くるりと背を向け、去っていく。
君の匂いが残っているせいか、僕は反応が遅れた。
伸ばした手は、君の髪の先に、ほんの少し触れただけ。
開け放たれたドア、去っていく君、それを呆然と眺める僕。
いや、違う。
君の匂いのせいなんかじゃない。
何もかもが、遅かったんだ。
今更、引き止める勇気もない。
でも、このまま静かに耐える事もできない。
宙に浮かせたままだった手を、ゆらゆらと彷徨わせる。
視線も、ドアを見ないように、きょろきょろと忙しなく動かす。
ああ、もう、思考回路もほかの事を考えようと、クルクルと動き回り、ショート寸前だ。
まるで、海の中にいきなり放り込まれたみたいだった。
八方塞。逃げ道はない。
ゆらゆらと揺れる、水面を見ながら沈んでいく。
そして、陸があんなに上にあることに、空があんなに遠い事に、気付かされるんだ。
僕の視線の端に、ギターが映る。
部屋の隅のほうに、置物のように置かれたギター。
でも、手入れの行き届いたそれへ、手を伸ばす。
彼女と出会うきっかけとなった音楽へ、僕は縋ろうと思った。
僕と彼女が出会ったのは、僕がストリートミュージシャンをしていた頃だった。
・・・僕が、ミュージシャンになる夢を諦めた頃だった。
彼女が、
「いい歌ですね」
なんて声をかけてきたから、
「実はね、今月で活動やめるんだ」
と、答えたのが最初の会話。
そこから、やめる理由について話し、将来の夢なんかについて語り合って、意気投合し、たまに一緒に出かけるようになって、自然と付き合う形になった。
何か、僕に足りなかったのだろうか。
いや、僕らは互いに足りないものを埋めあってきたはずだ。
ただ、そこにほんの小さな隙間があっただけ。
最初は、言葉の行き違いなんかの「ずれ」。
それが、行動にまで広がって、最後には感情にまで「ずれ」を生んだ。
小さな「隙間」が、大きな「ずれ」、いや「溝」にまでなってしまった。
もう、「僕ら」ではなくなってしまったのだ。
君の、心が離れていっていることに、気付いてはいた。
だが、どうやって繋ぎ止めるのか、それを知らなかった。
時間を戻すなんて事ができるはずもない。
まるで僕は、グラスを割ってしまった子供のように。
震えながら、泣きながら、壊れてしまった破片を直そうとしている。
だが、僕は子供ではない。
心の中で思っている事を、この声に乗せて伝える術をもっている。
・・・君が好きだった。だけど、それだけじゃ駄目だったんだ。うまくいかなかった。
―――だから、聴いて。今まで、これから、すべての「僕」。
なんか、スミマセン。
とりあえず謝っときますね・・・スミマセン。
いつものように、じゃっかん電波・・・。
そして、何時までもやって来ない文才。
全く、どこにいるんだ!!
最後になりましたが、こんなグダグダで意味不明な文を読んでいただきありがとうございました。
作者の気付かないところで方言や誤字脱字などが入っている場合もございますので、その点につきましては大変ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。(ご指摘いただけるとありがたいです。)
ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。