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#1【2人の話】


ふとし「たぁ~かしぃ~くぅん…はぁはぁ…また会ったねぇ(o^・^o)」


ボク「あぁ…ふとし君こんにちは」


このちょっと意味が分からないボクの怖い人生を綴っていく為にボクに関する色々な紹介をしていこうと思う


ボクが住んでいる村は正直めっちゃ田舎だ…周りにあるのは山、川、田んぼ、村は山の谷間にあるから今居るこのあぜ道も15時には日が暮れる…そして目の前に居るふとし君はこの村唯一の同い年の男の子の友達だ。


男の子は他にも居るけど年が離れているので面倒を見られるか見るか位なので話が合わない事がある、だからふとし君はこの村では貴重なボクの友達だ。


ふとし君は名前も身体も声も何もかもが"太い"だからなのか動きも遅いし何だか時の流れも遅い気がする…現に二日前に会ったのが最後なのに"また"を使うには少し時間が開きすぎてる気がするけど、時の流れもゆっくりに感じるふとし君なら"また"でも問題ないんだろうな…


ボク「やぁ"また"会ったね!ふとし君の方は準備は整ってきたかい?」


ふとし「昨日で大体の準備は終わったよぉ、おれ引っ越しなんて初めてだから何を段ボールに詰めたら良いか分かんなかったよぉ」


ボク「この村には高校が無いからね…中学校を卒業したら必然的に隣町の高校の寮生活だもんな、ボクの方は取り敢えず普段使うものと着替えだけ突っ込んでおいたよ」


(通いならここから2時間の通学になる…そんな早起きボクには無理だ…)


ふとし「おれもそんな感じだぁ、そう言えばさっきの話だけど高校行ったらたくさんのクラスメイトの中で勉強するのって緊張するかもなぁ…それに女の子もいっぱい居るんだろぉ…どきどきしちゃって何も頭に入らないかもなぁ」


ボク「そうだね!じゃあ友達100人作って緊張しないようにしないとね!」


ふとし「そんなにいっぱいは要らないよぉ(笑)」


(さっき…?またふとし時空での会話だ…いや…そんな会話したっけな?)


「お~~~いっ!たかしぃ!ふとしぃ!おめぇらこんなとこプラプラしてねぇで引っ越し準備は終わったんかぁ~?」


近所の大声ジジイだっ!耳が悪いから遠くても近くても大音量で喋るからうるさくて敵わない…ふとし君には悪いけど逃げるか!


ボク「じゃあふとし君!バイバイ!明後日の出発までまたね!」


ふとし「あっ…わかったぁ!ばいば~い!」


大声ジジイに絡まれる前に家に帰ろう!耳が逝かれちゃう前に!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ボク「ただいま~」


オカン「あっ!いいとこに帰ってきた!アンタちょっとお使い行ってきて!お釣りお小遣いにして良いから」


(ぐっ…メンドイ…お小遣い…ぐっ…しょうがない…行くか)


ボク「はぁ…なに買ってくるの?」


オカン「え~と、めんつゆ、乾燥ワカメ、あと助六を2つ」


ボク「助六1ついなり寿司に変えても良い?」


オカン「おっけ!はいっ2000円!半分以上余るからおやつでも買って良いよ」


ボク(やったぜ!オヤツ少な目にして1000円くらい貯めよ!)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

近所のよろず屋


ここはスーパーでありコンビニでありファミレスであり洋服屋さんでもありの田舎特有のちっちゃいのに何でも売ってる商店だ


ボク「100万円ばあちゃん!来たよぉ!」


ばあちゃん「んおぉ?たかしかい!デッカくなったのぉ!」


いや3日前にも来たんだけどなぁ…


ボク「これと、これと、これと、あとそこのポテチちょうだい!はい1000円ね」


ばあちゃん「はいよぉ!お釣り100万円な!」


100万円ばあちゃんの真骨頂だ…何年経っても何時でも何円でもお釣りは絶対に100万円だ…実際は結構ピッタリ買ったのでお釣りは2円しかない…


ボク「じゃあね!ばあちゃん!引っ越しして寮生活になっちゃうからもしかしたら最後の買い物かも知れないけど元気にしててねぇ!」


ばあちゃん「ばあちゃんは不死身じゃ!次は嫁と子供連れて来い100万円くれちゃる」


気が早すぎるけど…ちょっと涙が出そうになった…さぁ帰るか1000円儲けた!


???「お~い!はぁはぁ…たかしくぅん!」


聞き覚えのある…と言うかさっきも聞いた太い声だ


ふとし「たかし君奇遇だね!1日にこんなに会うなんて」


何回もって今日は2回目だけどなぁ?たかし時空だと何回も会ってることになるのかな?


ボク「やっほ!奇遇だね!」


ふとし「さっきの話なんだけどね、おれのおかあちゃんもたかし君が一緒の高校だから安心だって言ってたんだよぉ」


さっきそんな話してたっけ?友達出来るかなとかじゃなかったっけ?まぁ友達出来なくても一緒だから安心だって事に繋がるか…な?


ボク「そうだね!高校行ってもふとし君が居るからお互いにボッチは回避出来そうだよね(笑)」


ふとし「ぶふふぅ!おれたち今日は4回も会ってるから気が合うし高校で新しい友達が出来ても友達でいようねぇ!」


んっ?4回?んんっ?よんかい?


ふとし「早く帰らないとおかあちゃんが心配するからばいばいねぇ!」


んんんっ?あっ!聞き返す前にふとし君が行ってしまった……う~ん気になる…4回も会ってないぞ…ちょっと追いかけて聞いてみるか、気になって絶対に夜寝れなくなるやつだ


はぁはぁ…はぁはぁ…居た!


ボク「お~い!ふとs………」


喋り声がする…曲がり角でふとし君が喋ってる相手は見えない…


ふとし「あっ!たかし君今日は5回目の奇遇だね!けど帰り道こっちだっけ?」


「あぁ…ほんとぉに奇遇だね…1日でこれだけバッタリと会うなんて…ほんとぉに奇遇だ…」


ふとし「たかし君ってそんな喋り方だったっけ?なんか疲れてる?引っ越し準備大変だもんなぁ…お互いにお疲れ様だぁ!」


「あぁ…本当に疲れたよ…こんなにも探し物が疲れるなんてね…でももうそろそろ見つかりそうだよ…」


ふとし「それは良かった!一緒に探してあげたいけどおかあちゃんに怒られちゃうから帰らないと!ごめんよぉ!気を付けて探すんだよぉ」


「あぁ…大丈夫…そこの曲がり角を曲がれば居るから…じゃあね…」


ヤバイ!?ヤバイ!?ヤバイ!!理解したぞっ!帰らなきゃ!見ちゃ駄目だ!前向くな!振り返って全力ダッシュだ!絶対に前見ちゃ駄目だ!地面だけ見て走れっ!


はぁはぁ!はぁはぁ!はぁはぁ…はぁ……帰ってこれた…危なかった…


オカン「アンタなにそんな息切らして、あっ!お寿司グチャグチャ!これはお釣り没収の刑!」


ボク「オカンッ!それどころじゃない!明日の朝一番で引っ越しする!絶対にっ!!」


オカン「??…大声出しても出さなくても引っ越し業者さんの都合もあるから無理よ、着替えだけもって寮の固い床で寝るの?身体バキバキで背中痛くなっても良いなら勝手に行っても良いけど…」


ボク「それで良い!あと1000円も…はいっ!返したよ!もう寝るからご飯は朝食べるね」


オカン「普段から変な子って思っとるけど今日は1段と変な子…」


やっばかったぁ…あれって絶対に出会っちゃいけないヤツだよな…テレビでも特集してたしネットの都市伝説でも読んだぞ…オカルト好きで良かったぁ…気付かないで死ぬところだった


ピンポーン…ピンポーン……はぁ~い、あれっ?あんた部屋で寝てるんじゃなかったっけ?いやぁ~ちょっとふとし君と喋りたくなってね…けどもう寝るから大丈夫…そお?ちゃんと歯磨いてから寝るのよ、わかったよ…カシャカシャカシャグチュグチュペッ…トントントントントントントントントントントントントン…コンコン…コンコン…コンコン…トントン…トントン…トントン…トントン…ドンドンッ!ドンドンッ!



ふぅ~ふぅ~!くぅ~怖いコワイこわい怖いコワイこわい!!!居なくなれ居なくなれ居なくなれ居なくなれ!



ガチャガチャ…カチャ…サッサッサッサッ…サッサッサッサッ…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ぼく「おかんオハヨウ!」


おかん「朝ごはんちゃっちゃと食べちゃいなさいこの後直ぐに出発するんでしょ?」


ぼく「あぁ…焦んなくても大丈夫になったよぉ、予定どおりに準備して行くことにしたよぉ」


おかん「はぁ?変な子通り越して難儀な子…」


ぼく「まぁ予定どおりが一番だからねぇ」


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