表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

まさぐる

作者: 黒楓

今日の黒楓は花粉で頭がボーっとして抑えが効きません(^^;)





 幼馴染と言うには歳が離れ過ぎている孝也に引越しを手伝わせている。


 ()()()()()()()は事前に片付けて置いた筈なのだが、ベッドをずらすと……だらしない元カレが落っことした物たちが……私が忌み嫌うダンゴムシの如くゾロゾロと出て来た。


 爪楊枝や薬のカプセルなど、どれも眉をしかめる物ばかりで、ブチ切れた私は段ボールの梱包を解いて掃除機を引っ張り出し、それらをゴウゴウと吸い込んだ。


「お姉!そんなのはオレがやるから、早く片付けちまいなよ! でないと、オレ、部活行っちまうぜ!」


「何をナマ言ってんの! アンタは力仕事要員なんだから、私の言う通りにしてればいいのよ!」


「だったら時給寄こせよ!」


「時給??!! アンタが赤ん坊の時、下の世話までしてあげたのに、ふざけた事言ってんじゃないわよ!」


「また、その話か?! オレの蒙古斑を見たって話だろ?!」


「それだけじゃないよ! 黄色い塊だって……って!何、人に下品を言わせてんのよ!」


「バカか?! 独りでノリツッコミしやがって!」


「ホント!憎ったらしい!! 昔はあんなに素直だったのに!!」


「当たり前だろ?! ガキの頃からひねてたらお先真っ暗じゃんか!」


 なんて言葉を返し、孝也は両手を腰に当てて意見してる私の横をひらりと抜けて掃除機を奪取し、ガアガアやり出した。


「無茶な事しないでよ!」


「お姉と変わんねえよ」と掃除機のヘッドブラシを外した孝也はジャージまで脱ぎだした。


「ちょっと!何やってんのよ!」


「エアコン止めてるから暑いんだよ!」

 部活のチームTシャツ一枚になった孝也はカーペットに伏せてベッドの奥の方へ掃除機のパイプを突っ込んでゴウゴウやっている。

 その動作で、孝也の首や肩、背中の筋肉が動いているのがここからでも分かる。

 孝也って、こんなに逞しかったっけ……


「アンタ、高校生だっけ?」って聞くと

 孝也は

「オレ、まだ受験生なんだけど」

 こちらを見もしないで言葉を返す。


 やっぱり憎たらしい!!


 と、

「ズム!ズゴゴゴゴゴ!」と掃除機が唸り出す。


「ああ!! 何やってんのよ!」


「オレのせいじゃねえよ! 掃除機が何か吸い寄せたんだ!」


「じゃあ、そのまま抜いてみなさいよ!」


「言われなくても!」

 と孝也が勢いよく掃除機を抜いたら、周りの布が引っ張られた。


「ホラッ!言わんこっちゃない!」


「絶対違うよ!」

 と言い返して

 孝也はベッド下に半身を潜り込ませてゴゾゴゾまさぐり始めた。

「あっ!掴んだ!!」と引っ張り出したのは


 多分、元カレが忍ばせておいた……使いかけの1ダース入りの()()の箱だった。



 --------------------------------------------------------------------


 孝也がひと言も話さないのは……私がゴミ箱に投げ捨てた()()が何なのか知っているからだろう。


「どうせ、引っ越し屋が来るのは明日だし、今日はもう止め!アンタも部活行ったら!」


「……うん」


「どうしたの? まだバイト代、欲しがってんの?」


「そうじゃなくて、このベッド壊すんだろ?! お姉一人じゃ無理だ!」


「そうねえ~男手が要るか……それともベッド壊す事自体を止めるか」


「ベッドは場所取るから新居には置かないって言ってたじゃん!」


 私はベッドに腰を下ろした。


「今日はこのまま寝て……明日、元カレ(男手)を呼ぶよ!『お前もあのベッド使ったんだろ!』って」


「やめろよ!!!」

 その言葉と共に私は孝也に物凄い力で押し倒されていた。


 孝也の血潮のうねりが彼の手のひらを通して私の肩に伝わって来る。


 どうしよう??


 このまま行ったら……


 責任を取るのはやっぱり私の方だよね……


 彼の家族と私の家族の顔が頭に浮かぶ。


 まあ、それもありかな……



 私がそっと目を閉じると孝也は私にキスの雨を降らせ、()()()()()()()ので……目を閉じたまま私は彼の耳元へ囁いた。


「ダメ!その前にゴミ箱の中をまさぐって見つけて来て! そしてちゃんと手を洗って!」




          

                             おしまい







なので、こんなの書いてしまいました<m(__)m>



ご感想、レビュー、ブクマ、ご評価、いいね 切に切にお待ちしています!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 2人の関係性が説明無く、読者につたわるのが、凄いなあ、と思いました。  ベッドにとどめのゴム❗  これは孝也くんをめちやめちや挑発してるとしか思えんわあ。笑  年上彼女、大好物てす❗❗ヾ(≧∀≦*)…
あらあら、まぁまぁ♪  (*´艸`*) 
おおう……コレ感想書くの勇気いるパターンだ(;・∀・)というかだな。キミもちゃんと掃除せんかーい! よし、花粉症の心配しよう! 人のこと言えないけど大丈夫ですか?
2025/03/12 18:02 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ