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プロローグ 夜明け前

初めて、書きます。拙い文章ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 起きている・・・と言えるのだろうか、意識はある。ただ、体が動かない。何とか指先だけでも、と力んでみるのだが、まるで動かない。自分の体に動きを拒まれているようなそんな感覚。息もできない、空気を取り込めない。口は開くのに、胸が、肋骨が広がらない。ただ、喘鳴だけが喉から出てくるだけだ。


 湧き上がってくるのは、ここで死ぬのではという危急の念。死にたくはない。そう、思っているはずだ。現に、何とかしようとしているではないか。自分に言い聞かせる。


どうして、俺はここにいる。どうやら、打ちっぱなしのコンクリートで囲まれた、一面、灰色の空間に寝そべっているということは、もがきながらも分かった。何故だ。間近に迫る死と状況への疑念が頭の中で繰り返される。


 ふと、口の中に違和感があるように感じた。それは、老いるまでに、二度とないと思っていたものであった。歯が抜けたのである。じわじわと歯茎から離れる感覚を含みながら、触りもしないはずの歯が抜けていく。それも、ドミノ倒しのように、下の前歯から左右、さらには、上にまで至り、結局すべての歯が抜けてしまった。歯肉からは血が染み出て、下口唇に垂れている。歯肉同士がふれあい、じわりとあるはずのない痛みが感じられるようであった。


 ありえないはずの事が、今起きている。事象への理解が追い付かない。心のうちはまさに、心慌意乱。どうしようもない自分は声を上げることすらできない。


 助けてくれ!


 藁にすがる思いで虚空へ願う。瞬間、何かが、俺の目の前を横切った。同時に首元に強い圧迫感を覚える。訳が分からず、目線を上へと向けると、体に馬乗りの状態で前かがみのまま俺の首へと腕を伸ばす人の姿があった。絞められている・・・!理解はできたが、やはり体は勝手にあきらめてしまったようであった。嫌だ。こんな奴に・・・ふざけやがって。


 怒りの矛先は、男か女かもわからない黒い影へと向けられていた。・・・そうであろうか。この状況そのものに向けた、あるいは自身へと向けられたものではなかったか?そもそもだ、何で、自分がこんな目に合わなくてはいけない?俺が悪いのか。じゃあ、俺の犯した事は何だ?分かんないんだよ。お前もそうだ、平気で俺を殺そうとしてくる。教えてくれよ。


 俺の何が気に食わない?


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