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メアリス、死者の愚痴を聞く

「……それでエリーさんは恋人と結婚する直前に通り魔に襲われて殺されてこの地に埋められた、と」


(そうなのよっ!しかも、アイツ浮気していて通り魔に頼んで私を襲わせたのよぉっ!!酷いでしょぉっ!!)


 ……現在、私は死者の愚痴を聞かされています。


 死者の名前を聞くだけで良かったんですがいつの間にか身の上話まで聞く事になったんだけど、このエリーさん、という方不憫すぎる。


 この近くの町の花屋の娘だったエリーさんは生前付き合っていた方がいて結婚直前だったんですが、通り魔に襲われ亡くなってしまいこの地に埋められてしまったそうです。


 魂として彷徨っていた時に実は恋人が通り魔にエリーさんの殺害を頼んでいた事を知ってしまった。


 その恋人は他に好きな相手がいたみたいでエリーさんが邪魔になったそうで……。


 普通そういうのはバレると思うんですがどうやらその恋人は金持ちの様で金の力でもみ消した様です。


 ……人間って怖いですね。


「エリーさんの無念の気持ちはわかりました。墓守として貴女の魂が安らかに眠る事をお祈りいたします」


(なんだか貴女と話せた事でスーッとしちゃったわ、ありがとうね)


 そう言ってエリーさんの魂は消えていった。


 天に召されていったみたいで良かったけどなんだか胸の中がモヤモヤする。


「悪人をこのまま放置していく訳にはいかないわね、幸い証言は取れた訳だし……」


 私は書いたメリーさんのメモを別の紙に書き匿名で憲兵の詰所に出した。


 これが果たして聞いてくれるかどうかわからないけど何かやりたくて仕方無かった。


 



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