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私は100年先の未来からやってきたの!

作者: 七瀬





___私は、未来からやってきたのよ!

しかも? 100年も先の未来からこの時代にやってきたわ!




・・・どうしても、会いたい人がいたからよ。

私の先祖に、リロラと女性ひとがいるの!



___そのリロラは、歴史に名を残した人なの!

リロラには、愛する男性ひとがいたらしいのよ!



・・・だけどね? リロラは、、、?

親の決めた男性ひとと結婚しなくてはいけなくなったの!


リロラは、親の決めた男性ひと、リュートと結婚したのよ!

リュートは、とても誠実でリロラを心から愛してくれたんだって!



・・・だからね!

私たちが、今こうして! 存在することができたのかもしれないわ!








___だけど?

リロラは、死の直前に、こんな事を言っているのよ!


『___一つだけ! 後悔しているなら、心から愛したムーダンに

最後に一目会いたかった! 彼を本当に愛していた事を心に刻んで

わたしは死んでいくのよ! さようなら、ムーダン! 来世があるなら

今度は貴方と結ばれたい! ごめんなさい、リュート!』

『___いいんだ! キミの事は全部、知っていたよ!』

『___リュート、』





___リロラは、町一番の美人で、品格もあり心優しい女性だったらしの!

誰にでも、好かれる明るい女性でね!



そんな彼女が、生涯一人の男性ひとを愛したと、、、。

その男性ひとが、ムーダンという人なのよ。




・・・私は、どうしても? ムーダンに会ってみたくなったの!

この時代に来れば、必ず! リロラが愛したムーダンに会えると信じているわ!







___そして、遂に私は100前の時代に着いたの!


【ガタンガタン】



『___あぁ、胸が苦しい、頭もグルグル回るわ!』

『・・・貴女、どなた? 誰なんですか? ココに何しに来たの?』

『・・・ごめんなさい、突然! あなたの家に入って来てビックリするわよね!

直ぐに、出ていくわ!』

『・・・貴女は、何処から来たの? その服、この時代の服ではないわよね?』

『・・・あぁ、これは! 都会で流行っている服なのよ! 変かしら?』

『・・・い、いえ! そうなの、都会で流行っている服なの? わたしは田舎者

だから! 今、流行のモノとか分からなくて、、、。』

『良かったら? 今、私が着ている服とあなたの服を交換してくれないかしら?』

『___えぇ!? いいの? こんなボロボロの服で。』

『それが、いいのよ! あなたの服ステキよ!』

『___本当? あなたのお名前は、、、?

『リロラよ!』

『___えぇ!? あなたがリロラなの?』

『・・・えぇ! 何故? わたしの事を知っているの?』

『・・・あぁ、あなたを知っている人から聞いただけよ! それより服を交換

してくれる?』

『えぇ! 勿論よ! ちょっと待ってて!』






___まさか!? リロラの家にタイムスリップするなんて!

思ってもみなかったわ!



私が思っていた以上に、若くて美人なリロラは、私の想像以上だったのよ!

本当に、キレイで! 私の時代なら、ハリウッド女優になれるほどキレイな

女性ひとだったわ!



『___ねえ、あなたは? 好きな男性ひととかいないの?』

『___えぇ!? わたし? まあ、いるわよ!』

『そう! やっぱりね! だって! あなた恋をしている顔をしているもの!』

『・・・なんだか不思議ね? 貴女が他人に見えないのよ! 何処かで、、、? 

わたしと会った事でもあるのかしら?』

『___えぇ!? な、ないわよ! どうして、、、?』

『どことなく? わたしに貴女は、似ているように感じるけど? その貴女の

目元とか鼻の形とか? 不思議よね? わたしは結婚もしてないのに、、、。』

『・・・そうよ! 私は貴女と同じぐらいの歳なのよ!』

『・・・そうよね! 気のせいよね!』

『___えぇ!』





___まさか!? こんなところでバレたのかと思ったわ!

リロラは、勘もいいのか? 話してて、ヒヤヒヤして仕方なかったわ!



・・・だけど?

これで! ムーダンに会えるわね!

___リロラにも、会えて嬉しかったけど、、、?



それよりも何よりも、リロラが心から愛した男性ひと“ムーダン”に

会いたいのよ!









___私は、リロラと一緒に町に出たわ!

そこで、ムーダンと出会う事になったの!



『___やあ、リロラ! えぇ!? 彼女は、、、?』

『・・・あぁ! ごめんなさい、名前を聞いてなかったわね?』

『___私の名前は、ローラよ!』

『やあ! ローラ! キミはリロラとは? どんな関係なの、、、?

いや? 二人はどこか似ている感じがするけど、、、?』

『___そうなのよ! それは、わたしも感じているわ!』

『・・・たまたまよ! 気にし過ぎじゃないの?』

『そうよね! もう、気にしないわ!』

『俺も、気にしないようにするよ! それより、ローラは何処から来たの?』

『・・・えぇ!?』

『___都会から来たんだって! プースカから来たのよね!』

『・・・え、えぇ! プースカから来たのよ!』

『そうか! ここには、誰かに会いに来たの?』

『___えぇ! ずっと会いたかった人に会いに来たのよ!』

『ローラ! そうなんだったの、、、?』

『・・・えぇ!』

 




___ムーダンは、私が思っていた通りの男性ひとだったわ!

背も高く、逞しい胸板に爽やかな笑顔。


___リロラが、愛した人だけあるわね!






【ビビビビビッーーーーーー!!!】


『___えぇ!? もう時間が来たの? 元の時代に帰らなくっちゃ!』




・・・この時代にいられるのは、数時間だけ。

だけど、リロラと一番会いたかったムーダンに会えて嬉しかったわ!




___この時代の運命を変える訳にはいかないし!

ムーダンに会えただけで、それだけで嬉しいの!








・・・突然、そこに勢いよく走ってきたムーダン。


『___どうしたの? ムーダン?』

『___どうしても、キミに言いたい事があって! どうやら? 俺は

キミに“一目惚れ”したらしい! もう、プースカに帰るんだろう? 俺も

一緒に着いて行っていいかな?』

『・・・えぇ!? ダメよ! そんなの、、、。』

『ローラ! 俺は本気なんだよ! キミを本気で愛してしまったみたいだ!』

『・・・そんな、リロラはどうなるのよ! リロラはムーダン! あなたの事

を本気で好きなのよ!』

『___いや! リロラは、親が決めた男性ひとと結婚すると自分で決め

たんだよ! 俺の事なんか、好きなはずがないじゃないか、、、!』

『・・・でも? 本当にリロラは、、、?』

『俺は、ローラを誰よりも愛しているよ! 俺の愛するローラ!』




【ビーーーーーーーーッ! 時間切れ!!!】









___ここで! 元の時代に戻ってきたの!

なんだか? 心にモヤモヤが残ってしまった、、、。


ムーダンは、私を愛していると言ったわ!

・・・だけど? リロラはムーダンを愛しているのよ!



・・・未来に行った私を。

決して! 会う事がないのに、私をムーダンは愛しているって? 


___なんだか? 不思議な話よね!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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