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3 知らぬ間に終身雇用?

「小池さん、あなたには転生してもらう事になりました」

 光る上司が告げてきた。


 そうか、とうとう俺もリサイクルか……。


「わかりました。そういえば、異物検知の原因は判明したのですか?」

 そもそもここで異例といえる足止めをくらった原因はなんだったのだ。


「ええ、判明しましたとも! それで至急あなたには異世界に転生してもらう事になりました」


「えっ」

 異世界? 異世界転生って言った?


「いやぁ、あなたの奥さんと娘さん、魔王の魂を一定割合以上お持ちだったみたいで。あなたの死をきっかけに、恐怖の大王として具現しちゃったんですよねー。どうやら彼女らの強い執着が、あなたの魂へ異物として引っかかってたようで」


「はっ……?」

 魔王の魂?

 いや、偏らないようランダムにリサイクルしてるんじゃなかったのかよ!超偏ってるよ!?


 あと俺以外に誰も『見守り』してなかったリサイクル工場、何が異常なのかわからず見てたけども……あの勝手に集まってた魂たちは実は問題だったんじゃないのか?


「このままだと地上が更地になっちゃうので、僕達管理者としては工場パンクしちゃうし仕事が無駄に増えちゃうの困ります」

 うんうん、と頷く仕草の人型。


「『魔王の器』が空いている世界にお二人の魂を緊急転生しますので、あなたも同じ世界に生まれ変わって頂きます。そこであなたにはお二人を管理する仕事をして頂きます」


「!?」

 二人を転生って、殺すのか? いや、恐怖の大王として具現……ってまさかすでに肉体がないのか?



「都合上、魂を洗浄せずにこのままでの転生となりますがご了承ください。あのお二人の穏便な転生への条件があなたがいる事だったため、異存は許されません。諦めてください」


「ちょ……待ってください」

 異存はあるようでないようであるぞぉ! というかうまく思考が纏まらない……っ!


「それではお仕事頑張ってきてくださいね!」

 明るく、人型が告げてくる。


  生まれ変わっても引き続き仕事なの?

 まさか、ここきた時になんか手続きしてたアレ終身雇用契約!?


 それらが言葉になるより前に、俺はカプセル型のモノに押し込まれ、そこで意識が途絶えた。

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