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パラドックス・プレゼント  作者: 芝森 蛍
紫電一閃の時空交錯
1/70

未来より

 歩く仕草に桃色の髪飾りが揺れる。

 まだまだ着け慣れない髪留めだが、そこに込められた思いに思わず頬が持ち上がる。

 これは彼との思い出。彼と駆け巡った記憶。

 これから果たすのはあたしの二度目の再会と、彼の初めて邂逅。

 邂逅をしなければ再会はしない。けれどやはりこれは彼にとっての邂逅で、あたしにとっての再会だ。

 矛盾と言う言葉がよく似合う。

 けれどそこに時間的矛盾(タイムパラドックス)は存在しない。

 だってこれは既に決められた過去で、あたしにとっては未知の未来だからだ。

 全ての過去は未来に帰結する。

 だからこそ、過去は過去であって未来であってはならない。

 その経験したことがない過去に、あたしの未来として今足を踏み入れる。

 この過去は、あたしの未来。あたしの過去に繋がる彼の未来。

 言葉にすれば違和感を感じることこの上ない矛盾の塊。

 けれどあたしは知っている。この過去はあたしの未来に確実に繋がっているのだと。

 彼の未来が、あたしの過去に存在するのだと。

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