9か月(蒼ざめてマタニティブルー)-1
9か月その1です。
登場人物には基本的にビジュアルモデルがいます。
活動報告に一部紹介していますので、よろしければ「作者マイページ」から活動報告をお読みいただけると幸いです。
近頃、何だかおかしな気分になる事が多くなってきていた。物凄くハイな気分になったかと思うと、家から一歩も出たくなくなったりと、自分でも非常に情緒不安定だと思う。
原因の一つは、俺が担任している相川かも知れない。以前あれだけ俺に干渉していた相川が、今度は完全に無視しだしたからだ。授業中も一切目を合わせない。それどころか俺の授業に参加していない。
正確には教室には居るのだが、話は聞いていないし、他の教科の問題集をしたりしている。
しかも他の授業中にはそんな事はしていないという。
当然この調子では内申書にも影響してくるので、担任としては心配になってくるというものだ。
「相川!ちょっと進路指導室に……」
やっとの思いで捕まえたが、手を振り払われた。
「離してよ!」
「相川!このままじゃ大学に行けないんだぞ!受験すら出来なくなっちゃうんだぞ?」
「ほっといてよ!もう!」
「ほっとける訳ないだろ!」
「もうどうなってもイイの!行きたい大学なんてないんだから!」
「どういう事だ?」
完全に自暴自棄になっているようだった。
「別に……。将来何になりたいとか何にもないの!だからどの大学に行っても一緒なの!っていうか、大学なんて行っても行かなくても一緒なの!!」
「相川……」
「だからもうこの話はおしまい!ついて来ないで!」
「相川!」
相川は俺から逃げるように走り去って行った。万事この調子だから堪ったものじゃない。
おまけに相川の母親からも頻繁に苦情の電話が掛かっていて、この後も学校にやって来るのだ。
「あぁ、気が重いなぁ……」
この件だけでも鬱々としてしまうのだが、近頃何事に対してもネガティブになっているのだ。
評価、ブックマーク、読んだ感想など、お気軽にお願いします。




