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奪還戦線  作者: 御条紫
 序章 8.03惨劇の横浜
2/8

第二話 無慈悲な宣告

   第二話  無慈悲な宣告


通達があってから横浜の町は悲鳴と騒音に包まれた。


道には乗り捨てられた車や横倒しになった自転車、シェルターに逃げようとする人々で道が塞がれて思うように動けない。


(こんなに人が多いとはぐれる...。)


そう考えたときには既に手遅れであった。


周りを見回して目に写るのは知らない人だけで、皆の姿がどこにも見当たらなかった。


状況が状況だけに早く落ち合わないとまずい。


(スマホで電話を.........駄目だ。回線がパンクしてる...。SNSだと..気がつかないよなぁ...。)


こうして悩んでいる間にも、周囲の人の流れによってシェルターに入ってしまう。しかもよく見たら充電がほとんど無くなっている。


(仕方ない。一か八かSNSに賭けるか...。)


手馴れた手つきでスマホを操作し、皆にメッセージを送る。


「送信完了」の文字を見た直後、スマホの充電がお亡くなりになった。


ギリギリでメッセージが送れたことに安心感をを抱いたまま、人の流れに乗ってシェルターへと避難する。




シェルターには避難した人たちが多いせいか座れそうなスペースさえ見当たらない。だが結構広く、100m×100mはあるのではないか?造りもとても頑丈そうで最悪の事態は回避できそうだ。


ちょっとしたことに安堵していた時、シェルターの壁面に設置された巨大モニターから、隕石についてのニュースが流れる。


『今、落下してきている隕石は小規模といっても半径500mほどのクレーターを作るほどのものです。この隕石は-』


さらりとアナウンサーが話した事実に周囲の人々が騒ぎ始める。


(うるさいなぁ。ニュースが聞こえない...。)


こういう非常事態にものをいうのが情報である。

だけどまぁ驚くのは当たり前だと思う。実はビビってるし。


モニターの画面が変わり、隕石の落下予想地点や予想時刻が示されている。


モニターに示されたデータを見た時、シェルター内に衝撃が走った。


『約15秒後、第28番シェルター付近に落下。』


モニターの数字が14...13...12...とカウントダウンを始める。


そして追い討ちをかけるのは視界に入った、『ここは第28番シェルター』の文字列。


混乱を引き起こすのはそれだけで充分だった。




5...4...3...2...

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