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神ナリシ模倣者ト神門審判  作者: 高木カズマ
第六章 序 三大都市対抗戦・上
230/415

行間Ⅰ

 この世界で正しさを貫く事は、存外に難しい。


 この世界の誰もが正しさを知っている。けれどこの世界の誰もが、正しさを正しくまっとうしようとしない。

 

 その正しさを、顔の見えない誰かは笑う。

 その正しさを、顔の見えない誰かは軽視する。

 その正しさを、顔の見えない誰かは見て見ぬふりをする。

 その正しさを、顔の見えない誰かは間違いで塗りつぶす。


 いつからだろう。正しい事が恥ずかしい事で、正しくないことをカッコいい事などと吹聴する輩が現れ始めたのは。


 いつからだろう。正しい事を成す人が馬鹿を見て、正しくないことをしている人ばかりが得をする世界になってしまったのは。


 いつからだろう。正しさを蔑にして、日々起こる間違いから目を背け、ただただ惰性に人々が月日を過ごすようになってしまったのは。

 

 この世界で正しさを貫く事は難しい。

 正しさを失った世界で一人正しくあり続けることは、きっと息苦しいことだろう。

 だからこそ僕は、その背中に憧れた。


 当たり前の事を当たり前に成し。間違っている事を間違っているからと、ただそれだけの理由で断ずる事が出来る強い正しさに。

 爪弾き者でも、誰から理解されずとも、独りになろうとも、否定されようとも、正しさを正しさのままに貫いたあの背中は、他の何よりもカッコよく思えたから。


 ……いつか大きくなったら、僕は僕の正しさを貫き通してみせる。当たり前のようにそれが出来る、カッコいい大人になる。

 

 子供ながらにその背中にそんな夢を抱いたのを覚えている。

 


 ああ、そうだ。

  


 僕は、他の何よりもただ真っ直ぐ。あの背中のように、ひたすらに正しくありたかったのだ。

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