初日の授業
そんなことより、1時間目の剣術の先生は勇者様なん
だって!普段は近くに居ないし、忙しいからほとんど来てくれないけど、今日は来てるんだって!本当にラッキー!みんなは結構騒いでたよ!
『勇者様が剣術を教えてくれるんだって!』『勇者様に会えるなんて…感激!』『魔物を最前線で沢山屠ったんだろ?本当にすげぇなぁ…流石だわ』
ていう感じで皆んな知っていたんだ!うーん、本当に会うの楽しみ!
どうやら剣術は校庭でやるらしい、強すぎて校舎を破壊する恐れがあるからだって!パパと勇者様はどっちが強いのかな?なんてことを考えていたらサウル君に
「今日の剣術で勝負だ!俺が勝ったらもう二度と調子に乗るなよ!」
「はぁ…分かった」
なぜか宣戦布告されてしまったんだ!別に調子に乗ってないんだけどな……まぁ良いか負ける気しないし!
しばらくした後、勇者様が校庭にきたんだけど…
『『『きゃぁぁ!勇者様だ!』』』『やはり、俺達とは風格が違うな』『次元が違う。次元が!』
でもね…それは…
「あれ?ゆうしゃさまってパパなの?」
「なんだ?リオン。知らなかったのか?てっきり知っているものと思っていたが」
『『『えええぇぇぇ!?』』』『勇者様ってリオン君の父親なの!?』『えっ、てことは…リオン君は…勇者様に剣の腕前を認められているってこと…?』『はぁ!? そんなの誰も勝てるわけ無いじゃん!!』
勇者様=パパとは全く思っていなかったから本当にびっくりしたなぁ
「そうだな…早速お手本を見せたいのだが……リオン。いけるか?」
「うん!大丈夫!」
皆の前でパパと戦うことになったの!でも大丈夫!今は前よりもずっと強くなったから!
「身体強化!!」
連続で畳み掛けるために、身体強化をつけたのにパパは難なく対処してきたの!いやぁ、さすがパパだね!
「むっ!やるじゃないか!」
「いやぁ、パパはつよいね!かなわないや!」
そんな雑談を交わしているから、余裕だと思うでしょ?でも全然そんなことなくてどんどん激しさを増していってるの!パパの対処が遅れていくほどに……ね……
「くっ…少しだけ、本気出すか…。身体強化!」
まさか、パパも身体強化を使えたなんて!? このままだと負けるかもしれないから、付与魔力だけじゃなく攻撃魔力、治癒魔力も総動員して身体強化をかけ直したの、それでやっと互角!本当にパパは強いね!
「あはは、楽しいな!リオン!こんな風に自分の子どもと戦うのが夢だったんだ!」
「くっ…!? はああ!」
パパは全然余裕そうなのに僕はもう倒れる寸前、それでも必死で対処していたけど…魔力が尽きてしまったんだ…唐突に解除される身体強化…僕の小さな体は前に傾いていったけど、想定していたパパはちゃぁんと支えてくれたんだ!でも、魔力を使い切った反動で少しの間だけ眠りについたんだ!
俺はリオンの父のイアンだ。これは今日の話なんだが…校庭にいくと、大歓声そしてリオンのびっくりした声が聞こえた
「あれ?ゆうしゃさまってパパなの?」
うーん、てっきり知っていると思っていたんだがなぁ…いやいやそんなことよりも教師として剣術のお手本を見せたいんだが……誰か剣術が得意な人……あ、リオンがいるじゃないか!リオンに出来るか聞いてみた所……
「うん!大丈夫!」
元気に、返事してくれた。うんうん、これでお手本を見せることが出来るな。そんなことを思っていたのもつかぬ間
「身体強化!」
リオンが全力で突っ込んできたんだ。
これには俺もびっくり。
今回は油断せず、警戒心をマックスにしていたから対処できたものの、油断していたら一瞬でやられる勢いだったんだ。だがそれよりも驚いたことが……一撃一撃がとてつもなく重い。
熟練の兵士どころか、上位の勇者と同じ様な攻撃力だったんだからひとたまりもない、これにリオンの素早さが加わることで、凶悪な強さを引き出していたんだ。
徐々に俺に斬撃が当たり始める。俺が沢山の魔物を屠った話は知ってるな?
その時よりも、今のこの状態の俺のほうが強いんだがなぁ……だがそれよりも心の底から、本能から、喜びを感じたんだ。俺と対等に戦える奴が出てきたってな!俺も少し本気を出すため、身体強化を使用したから、すぐに決着が着くだろうと思っていたが……どうやら全魔力を注ぎ込んで身体強化をかけ直したようで、まだ、対処してきたんだ。だが……徐々にその勢いは弱まり……身体強化が途切れたらしいく、勢いに抗えず、傾く小さな体。だが、こんなことになるのも想定済み。俺の腕の中で、リオンは眠りに落ちたんだ
私の名前はメイナ!リオン君のクラスメイト!勇者様とリオン君が親子だったなんて驚いたけど、もっと驚いたことがあったの!
「身体強化!」
リオン君が発走した瞬間、私の目の前からリオン君が消えたの!
それと同時に、巻き起こる激しい風と衝撃。どうやら二人が衝突したらしいんだけど…なんにも見えなかったよ!?
でも、それで終わりじゃなくてどんどん戦いは勢いを増して行っているんだ!
えっ、リオン君、相手は勇者で父親だよ?なんでそんな人と互角に戦っているわけ?
たまに、止まった時一瞬だけ二人の姿が見えるんだけど……勇者様の傷が少しずつ少しずつ増えていってるんだ!
リオン君…自分の父親よりも強いの…?そんなことを思っていたけど、やっぱり勇者様はさすが!リオン君を押し始めたの!
リオン君は頑張って対処していたけど…魔力を使い果たしたらしく倒れかけたんだよね。あっと思ったけどちゃんと勇者様が支えたの!
相手の様子を探りながら、手加減して戦えるなんて…やっぱりすごいね!
目が覚めると保健室のベッドの上に居たんだ!
「あれ…?あ、そうか。魔力ぎれをおこしたんだっけ」
「あれ?リオン。起きたのか?ずいぶんと早いな。3時間ぐらい眠ると思っていたんだが…」
うん。どうやら魔力の回復速度物凄く早いらしい。今は30分ぐらいしか寝てないらしいんだよね。そんなことより、パパの強さを知りたいな!さっき、本気出してないみたいだし…
「パパの強さは何段階ぐらいあるの?」
「強さ?あー…そういうことか。まぁ、今は誰も居ないし言ってもいいか。まず、何も使わない今の状態、2つ目が身体強化、3つ目が身体神化、4つ目が精霊武装、5つ目が神聖武装っていう感じだな!一つ上の段階に行くにつれて、超大幅に全ての身体能力が上昇するんだ。今日使ったのは2つ目までだから全然本気出していないぞ!」
なんと!? パパは5段階まで強化できるんだって!自分のこと凄いのかも?とか思っていたのに全然たいしたことないじゃん………とか思っていたけど、素のパパは物凄く強くて、森の最深部の魔物を簡単に倒せるみたい、それに加えて身体強化をしたらほとんど誰も対抗できないから、僕でも無理だろうって思っていたんだって!だけど、少しだけでも、拮抗したからとっても嬉しかったんだって!じゃあ、物凄く強くなっているんだね!やったぁ!
「今は、剣術の基本、持ち方や構え方・戦い方を教えて自主練してもらっている。俺一人では捌ききれないからリオンも一緒に教えやっててくれるか?」
「うん!僕で良いなら!」
でも、教えるって言ったて何を教えたら良いのかなぁ?教えられるほど分かっていないんだけど…
「不安そうだな?」
「うん…だって、ぼく、なんとなくやってるだけで人におしえられるほどの実力はないもん…」
「そうか?かなり上手だったから、自分がやっているように教えてやってくれ、たまたまだと思うが、俺の戦い方と似ているから教え方に大きな差は出ないだろう。」
本当!?
パパと戦い方が似てるんだって!僕もパパみたいに強
くなるためにもっともっとがんばろーっと!
その後、校庭に戻ったけど…血を流している人がたくさん!?
「え、あ、え!? メイナちゃん!ど、どうしたの!?」
「さ、サウル君が…リオン君に負けねぇ!って叫びながら大暴れして…皆で止めたけど…強すぎて…」
「わかったよ、ちょっと休んでて」
もう!入学初日でトラブル起こすなんてどれだけ問題児なの!? もう、怒った!
「リオン!俺は保健室の先生をつれてくるから、サウルの相手をしてやってくれ!」
「うん!分かってる!そのつもりだよ!!」
僕が止めないともっと被害が増えていく一方だからね!!
「サウル君!!」
「あ?…!?…リオン!俺と戦え!俺はおまえよりつよいってことをしょうめいしてやる!」
「いいよ!ぼく、もうおこったから!!」
魔法も織り交ぜて倒してやる!!
「先手必勝ぉ!オラァァ!」
「うぉたー!」
突っ込んでくることは想定済み!地面を泥にしてしまえば動けなくなっちゃうもんね!
「くそっ!おい!ひきょうだぞ!正々堂々たたかいやがれぇ!」
「ふんっ!サウル君にはいわれたくないよ!こうさんするなら出してあげるけど?」
これで降参してくれたら良いなぁ…と思っていたけど…うん……そんな事あるはずないよねぇ…
「クソがぁぁぁ!」
リオン君が短剣に魔力を込めたらしく白く光っていたんだ!
なにそれ!?
と思っていたら、剣を振って斬撃を飛ばしてきたの!びっくりしたなぁ…でも、とっさに切ることができたし、これで何で勝てると思ったのかなぁ?
「な…何をした!?」
うーん…何をしたと言われてもなぁ…切っただけだし…
「え?切っただけだけど…」
「そんな簡単にきれるわけ無いだろぉ!?」
「それいぜんに、僕は、パパとごかくにたたかうことができるんだよ?サウル君は出来るの?」
「ぐっ…うるせぇ!」
だ・か・ら!がむしゃらに斬撃飛ばしても勝てるわけ無いでしょ!?
「もういいよ…静かにしてて!でんきしょっく!」
「がっ…」
はいはい、これで終わり!たいしたことないね
「リオンおまたせ!……決着早すぎないか…?」
「うーん…単調すぎてよわかったよ?」
「そうか…」
なにか考えているようだけど…僕…変なことしちゃったかなぁ…?
「とりあえず…先生、みんなを直してあげてください」
「うーん、イアンさんの言う通り、確かに悲惨ね…エリアヒール!」
保健室の先生はエリア系の魔法を使えるらしいんだ!いいなぁ…すごぉい!
「さてと…サウルはどうするか…」
「また暴れる可能性もありますし、校長先生に相談して、退学もしくは家族に手紙を書くなどしたほうが良いかもしれませんね…」
うん、僕もそのほうが良いと思うけど……今、サウル君の方を見たら顔面蒼白で震えていたんだよね、何かあっても僕が止めればいいし…今回だけは許してあげても良いんじゃないかな?
「ううん、今回だけは許してあげようよ」
「「え?」」
「だけど…少し注意したほうが良いんじゃない…?」
「きょう、僕にまけたことでこりたと思うよ、それになにかあっても僕がとめられるしね」
「そう…リオン君がそう言うなら…」
「そうか…今回はリオンに免じて許してやるが次は絶対に許さないからな?」
「ああ、分かってるよ」
なぜだか若干ふてくされ気味、まぁ、許してもらえたことだし一件落着!
「おい、リオン…」
「え?」
サウル君に声をかけられたんだよねどうしたんだろう?
「説得してくれたことは感謝するが俺はまだ、お前のことを認めていないからな!いつか、俺のほうが強いと証明してやる!」
どうやら、サウル君との争いはまだまだ続きそうです
「次のさんすうで勝負だぁ!」
「えぇ…またぁ?」
うーん…この子は懲りるということを知らないのかな?
「なんだ?ビビってるのかぁ?」
「ちょっとサウル君!あなたは大しょうにんのむすこでしょ!?それはリオン君がかわいそうでしょ!?」
え?ていうか、サウル君…商人の息子なの…?なんで剣術なんか…?
「勝てるとこでかっとかないと俺のいいところがなくなるんだよ!?」
うん、なんというか……かわいそう……
「リオン君、こんなさそいにのらなくていいよ、リオン君ができないって言ってるわけじゃなくて、サウル君はしょうにんの息子で小さいときからずっと計算してきているから、生徒どころか先生ですら勝てる人は少ないんだ。リオン君では勝てないよ」
「そうかぁ……でも、いいよ!その誘い、のった!」
「「「ええぇぇ~!?」」」
「勝てるの…?」
「うん!たぶん!」
前世の記憶がなかったら多分無理だっただろうけど…
「かてるわけねぇだろ!」
「はい、皆、席ついてね」
「「「はぁい」」」
「今日は新しい子もいるし、もう一度、簡単なところをやりましょうか?」
「へ、必要ないぜ!」
「うん!だいじょうぶ!」
前世の記憶があるからね!もう出来ないことないんじゃないかなぁ?
「本当に…?じゃあ、いくつか問題出すわよ?」
「いいぜ!」
「いいよ!」
「じゃあ、15+14は?」
「は?…15+14は…」
「29!」
おっそ!計算おっそ!えっ?本当に商人の子?
「くっそ!じゃあ、俺から問題出すぞ!」
「いいよ~!」
「5×3は?」
「15!」
簡単簡単!
「じゃあ、ぼくからいくよ!3の3乗は?」
「は?3の3乗?……9?」
「ちがうよ!3を3回かけるから、27だよ!」
「そんなのわかるわけねぇだろ!」
「じゃあ、僕の勝ちね!」
「くっそ、今回はまけを認めてやるよ!つぎはまけねぇからな!」
「うんうん、決着が着いたようね!授業を始めたいところだけど、リオン君には必要ないかも、今日の内容は掛け算だから…」
「そっかぁ……じゃあ、この学校探検したい!」
「うーん……校長に聞かないとそれは許可できないわねぇ…」
「ふふふ、話は聞かせてもらいました」
「「「校長!?」」」
「リオンよ、この学校を探検したと行っていたが、具体的には何をしたいんだ?」
「えっとね、パパと同じように強くなりたいから剣の練習したい!」
パパの3段階目くらいまでは使えるようにしておきたいからね
「よし、わかった、特別に許可しよう」
「ほんと!? やったぁ!行ってきまぁす!」
3つ目は身体神化だったよね?うーん…どうやって習得するんだろう?
「【使える魔法一覧】!」
利用可能な魔法 魔法を検索【】
1基礎魔法
①身体強化 消費MP:2
②ライト 消費MP:2
④ファイア 消費MP:2
⑤ウォーター 消費MP:2
⑥ウィンド 消費MP:2
⑦電気ショック 消費MP:2
⑧キュア 消費MP:2
⑨ポイズンキュア 消費MP:2
⑩リペア 消費MP:2
⑪ポーション作成 消費MP:2
2炎属性魔法
•中級魔法
①ファイアボール 消費MP:15
•上級魔法
①ファイアドレイク 消費MP:30
3水属性魔法
•中級魔法
①スプラッシュ 消費MP:15
•上級魔法
①水獄鉢 消費MP:30
4風属性魔法
•中級魔法
①ウィンドカッター 消費MP:15
•上級魔法
①テンペスト 消費MP:30
5電気属性魔法
•中級魔法
①サンダー 消費MP:15
•上級魔法
①ライトニングラッシュ 消費MP:30
6回復系統魔法
•中級魔法
①ヒール 消費MP:15
•上級魔法
①ハイヒール 消費MP:30
7レジェンド魔法
①アルティメットキャノン 消費MP:100
うーん…やっぱり…ないよねぇ…
ん?魔法を検索?そんなのあったんだ…ここで、探してみようかな…【身体神化】っと
身体神化
習得方法:身体強化の1000万回以上の利用
効果:身体強化以上に身体能力を超強化
あと、授業は2時間…発動と解除は一瞬だから…間に合うかな?とりあえず、連続で発動と解除を繰り返す!
「リオン、そろそろ授業終わるぞ、教室に戻りなさい」
「あ、はぁい!すぐ戻るね」
はぁ…結局入手できなかった…最後に1回だけやって終わりにしよっと
「身体強化…」
『身体強化の1000万回目の利用を確認しました。よって、身体神化を入手します』
えっ!? 出来た!ゲット出来た!やったぁぁぁぁぁ!!
「身体神化!」
すると、今まで感じたことのないほどの全能感に包まれた、その出力は身体強化の100倍よりも上だった
嬉しい、本当に嬉しい!もう、僕に敵なんて居ない!
そして、足取り軽やかに教室に戻る。
「リオン君、ごきげんだね!何かあったの?」
「うん!とっても良いこと!」
「なになに?教えて!」
「えへへ、ひみつ!」
「ええぇ…教えてよっ!?」
「だーめ!」
「えぇ…いじわる!」
なにを言われても、教えるつもりはないもんね!
「ほら、皆廊下に並べー、錬金術室に行くぞ!」
「「「はーい」」」
そして、一度訪れたことがある錬金術室へ!
「今日はローポーションを10個ずつ作ってもらう、作り終わり次第、ハイポーションの作成に挑戦してくれて構わない、作り方は黒板に書いてある。それでは、各々始めろ」
「リオン!どっちが先に作ることができるか勝負だ!」
「え?やめておいたほうが良いよ?」
「なんでだよ!?」
「だって、一瞬でつくりおわるもん」
「ウソを付くのもたいがいにしろ!」
「嘘じゃないもん!見ててね、ローポーションさくせい!」
10個分の材料に手を向けて唱えると、手が青くひかり、ローポーションが10個できた
「ほらね!」
「「「………」」」
あれ、皆黙っちゃった……うーん、初級魔法なのになぁ……
「どうしたの?ぼく、ハイポーション作るから、皆も自分のつくりなよ」
「あ、うん」
「やべぇ、こいつめちゃくちゃできるやつだ…」
うーん…みんな動揺しているみたいだけど…まぁ、いいか!ざいりょうもらってこよーっと!
「せんせー!ハイポーションのざいりょうください!」
「お、やっぱり、リオンがきたな!予想通りだ、魔法を使ったのかな?」
「うん!そうだよ!家で作ったことがあったからね!」
「そうかそうか、かなり貴重な材料だから、丁寧にやるんだぞ」
「はぁい!」
材料は…超上位濃度魔水、秘銀、死霊鳥の羽、フェンリルの牙、そして上位悪魔の角
うっわ、やべぇ、材料のレベルが半端ない、どれもこれも簡単には手に入らないものばかりだ…
「ちなみに、これをものすごく上手に作ればエリクサーも作れるぞ、まぁ、上位の錬金術師でも、材料をもっと上位にしないと作れないがな!」
へぇ……そうなんだ…魔力の調節を上手にやれば出来ると思うけどな……まずは、魔水に魔力をこめて、秘銀をいれることで、魔力が逃げなくなる、羽、牙、角を1秒未満の差で入れて、もう一度魔力を注いでよく振る、その後、魔法の炎で加熱(周りに気づかれないようにやった)したら完成!
「せんせ!出来ました!」
「お、どれどれ…鑑定」
鑑定!?
え、欲しい!あとで、見てみよっと
「……なんだこれ……」
「どうしたんですか?」
「すまん、ちょっと国語の先生と歴史の先生と会ってくる、お前も来るか?」
「うん!行く!でも、なんで?ハイポーションじゃないの?」
「……」
なんでそこで黙るの?教えてよ!
「すまん、みんな。俺とリオンは別のところに行ってくる、終わった人は、まだの人に教えてあげてくれ」
そうして、着いていくと職員室に着いた
「リベレ先生、アテリ先生、すみませんが来てくれませんか?」
ちなみに、リベレ先生が国語担当、アテリ先生が社会担当だよ!
先生三人と空き部屋に入るなりトリス先生は、扉を締め、鍵をかけた
「それで、なんで呼んだんです?」
「実は、この子がとんでもないポーションを作ってな、俺にはわからなかったから歴史上に登場したことはあったか、本などに載っているか聞きたかったんだ」
「ふむ、なるほど、それで、どんな名前なんです?」
「それは……アルティメットエリクサーというんだが…」
「「???」」
「もう一度聞いても?」
「アルティメットエリクサー」
「アルティメットエリクサー?聞いたことありません。アテリ先生聞いたことありますか?」
「ええ、一度だけ。過去に登場していたメギストスという錬金術師が50年かけて作ったという言い伝えがあります。その効果としては、死後1000年の死者でも蘇らすことが出来るという最上位ポーションです。これを、100分の1の濃度にするとエリクサー
になります」
「「なんと…!?」」
「この作り方は大昔に失われていたんです。それこそ、ハイポーションを作る材料で作ることが出来る品物ではありません。リオンさん、何を入れましたか?」
「え?何も入れてないけど…」
んー?どういうこと?なにか混ぜてたかなぁ?
「そうですか、仕方ありません。材料把握」
これは、材料を知ることが出来るのかな?便利!これも、あとでやってみよう!
「…なるほど…かなり、やばいですね…材料は、冥界水、黄金最硬金属、不死鳥の羽、ホーリーフェンリルの牙、鬼悪魔の王の角、と全て1段階、いえ2段階進化しています」
「「……」」
「え?」
どういうこと?僕、何もしてないんだけど…?
「トリス先生、この子の隠れ魔法を見ていただいても?」
「隠れ魔法?そんなものがあるんですか?」
僕に、隠れ魔法?その影響なのかな?
「ええ、本人が無意識化のうちに扱ってる魔法です。ステータスのボードには記載されないので、気づかない人が多いのです」
「分かりました、鑑定」
そして、じっとこっちを見つめてきている、その場に緊張が走り、しばらくの沈黙のあと、
「なるほど。なるほど。」
「して、なにか分かりましたか?」
「ええ、非常に興味深い。この子の隠れ魔法は、超進化です」
「ふむ、超進化というのは世界に一人いるかいないか、そんなレベルのレア魔法ではありませんでしたか?」
「この魔法を扱うことで、アイテムを進化させることが出来ると…」
「それだけではない、この子はポーション作成までも扱うことが出来る。つまり、この子はアルティメットエリクサーの量産が可能ということです」
うーん…?なんか…難しい話で全然ついていけないや…
「そんなことが王族にバレたら取り合いが起こります
よ?少なくとも、中央都市には連れて行かれてしまいますね」
「うむ……何としてでも漏れないようにせねば……」
別に、連れて行かれると言っても僕が拒否すれば良いんじゃないの?
「ばれても、ぼくがヤダっていえば良いんじゃないの?」
「うーん…それで、納得してくれたら良いんですが
…」
「この話題は一旦これで終わりにしましょう。このことは、校長にも報告しておきます。5人だけの秘密にしておきましょう」
「うむ、それが一番だろうな。我々としても優秀な生徒を失いたくない、そろそろ『時』も近いしな……」
『時』?なんだろう…?この学校に何が迫ってきてるんだろう?
「リオン、君はもう教室に戻りなさい。なにか聞かれてもごまかすこと。いいね?」
ニッコリと微笑まれながらそう言われると、なぜだか威圧感さえ感じてしまい、必死に頷くことしか出来なかった
「よろしい、これでこの子の安全は保たれるでしょう。」
「せんせ…?『時』っていうのは……?」
「今は秘密です。しかしその時が来たらわかるでしょう。あと、2ヶ月後程ですから…」
その言葉を聞くとすぐに教室に返されてしまった。2ヶ月後に何が迫ってきているんだろう?