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ぼくのにっき

作者: kui

 

             <12月24日。晴れときどきくもり>

 

 きょうはお父さんとお母さんといっしょにゆうえんちにいくゆめをみました。

 

 お父さんはぼくが3さいのときに「おまえはあんなおんなとけっこんするなよ」といって、それからどっかへいってしまいました。

 よくいみがわかりませんでした。 


 お母さんはくりすますになるとさんたさんといっしょにりょこうへいきました。

 いつもさんたさんがたいへんなのでお母さんがやすませてあげるらしいです。

 やっぱりお母さんはやさしいです。

 

 おねえちゃんは中がっこうからかえってきて、ぼくにけーきをかってきてくれました。

 ぼくがおねえちゃんにけーきおいしいねっていったら、おねえちゃんは「ごめんねごめんね」ってなんかいもいっていました。

 だからぼくが「けーきありがとう」っていったらおねえちゃんはぼくをだきしめてくれました。 おねえちゃんはとてもやわらかくて、あったかかったです。


 

                <12月25日。くもり>

 

 きょうはさんたさんのかっこうをしたおねえちゃんのゆめをみました。

 

 あさおきると、まくらもとにさんたさんからのぷれぜんとがありました。

 はこをあけるとなかにはいっていたのはいろえんぴつでした。

 ぼくはえをかくのがとってもすきなのでとってもうれしかったです。

 いろえんぴつをもっておねえちゃんのところにいっていっぱいじまんしました。

 おねえちゃんに「さんたさんになにもらったの?」ってきいたらおねえちゃんは「おねえちゃんのところにはこなかったよ」っていいました。

 だからぼくはいろえんぴつをおねえちゃんにはんぶんあげることにしました。

 そうしたらおねえちゃんはまたぽろぽろとないてしまいました。

 おねえちゃんはなきむしだな、とおもいました。

   

 お母さんはよるおそくにかえってきました。

 おかあさんくびにあざがあったのでぼくは「だいじょうぶ?」っていったらおかあさんは「だいじょうぶ」っていってくれました。

 そのあと、おねえちゃんとお母さんがけんかしました。

 ぼくはけんかがとってもきらいなので、おねえちゃんとお母さんに「けんかはだめだよ、やめて」っていったらおねえちゃんはまたぼくをだきしめてくれて、けんかはおわりました。

 そのよるはおねえちゃんといっしょにねて、とってもうれしかったです。



                  <12月26日。あめ>


 きょうはこわいゆめをみました。

 こわくてないちゃったぼくをおねえちゃんはまただきしめてくれました。

 そうしたらどんどんこわくなくなって、どんどんあたたかくなってやさしいきもちになって、ぐっすりねむれました。

 

 あさおきたらおねえちゃんがあさごはんをつくってくれました。

 「お母さんは?」ってきいたら、おねえちゃんは「お父さんにあいにいった」っていいました。

 もうすぐお母さんがお父さんといっしょにかえってくるんだっておもうと、とってもうれしかったです。

 おねえちゃんにそういったら、おねえちゃんはまたぼくをだきしめてくれました。

 さいきん、おねえちゃんがいつもぼくをだきしめてくれるのでぼくはとってもうれしいです。

 



                <12月27日。はれ>


 きょうはなにもゆめをみませんでした。

 

 きょうからおねえちゃんはしんせきのおばちゃんのところで、はたらくことになりました。

 おねえちゃんをまってるあいだ、ぼくはいえでひとりぼっちなので、とってもさみしいです。

 だけどおねえちゃんが「なかないでまってて」っていったので、ぼくはなかないでがまんしました。

 さんたさんにもらったいろえんぴつをつかって、おえかきをしました。

 あと、きのうおねえちゃんにおしえてもらった、お姉ちゃんのじをかけるようになりました。

 

 ゆうがた、お姉ちゃんがかえってきました。

 おねえちゃんはとってもねむそうでした。

 だからぼくはお姉ちゃんのかたをたたいてあげました。

 あと、お姉ちゃんに「お姉ちゃんのじがかけるようになったよ」っていったらお姉ちゃんはまたぼくをだきしめてくれました。

 よるごはんは、おねえちゃんがおばちゃんのところからもらってきたものをたべました。

 おばちゃんのつくったごはんはとってもおいしかったけど、おねえちゃんのつくったごはんのほうがおいしいなとおもいました。

 


                <12月28日。ゆき>


 きょうはお姉ちゃんとお母さんとお父さんと、みんなでいっしょになかよくおひるねするゆめをみました。

 だけどおきたらひとりぼっちだったので、ぼくはちょっとないてしまいました。

 そうしたらお姉ちゃんがきて、ぼくをだきしめてくれました。

 

 きょうもひとりぼっちでおるすばんです。

 だけどなかないでがまんします。

 おねえちゃんがつくっていってくれたおひるをたべていると、さむいなあ、とおもいました。

 まどのそとはゆきがふっていました。

 ぼくはゆきがだいすきです。

 

 ゆうがた、おねえちゃんがかえってきました。

 お姉ちゃんはさむそうにからだをぶるぶるしてました。

 ぼくはお姉ちゃんをだきしめてあげました。

 お姉ちゃんのからだは、とってもつめたかったです。

 お姉ちゃんが「おふろにはいろう」っていったので、ぼくはお姉ちゃんのせなかをごしごししました。

 おふろのなかでお姉ちゃんといっしょに、おうたをいっぱいうたいました。

 とってもたのしかったです。



                <12月29日。ゆき>


 きょうはお姉ちゃんがとおくにいってしまうゆめをみました。

 

 あさおきたらお姉ちゃんはまだおふとんでねてました。

 ねぼすけさんだな、とおもいました。

 お姉ちゃんをおこそうとしたら、お姉ちゃんのからだがあつかったです。

 おでこをさわったら、もっとあつくて、お姉ちゃんはとってもくるしそうで、ぼくはこわくなりました。

 お姉ちゃんに「だいじょうぶ?」ってきいたらお姉ちゃんは「だいじょうぶ」ってこたえました。

 だけどお姉ちゃんは、ちっともだいじょうぶじゃなくて、ぼくはどうすればいいかわからなくて、ないてしまいました。

 

 ないていたら、とつぜんいえのどあがあいて、おばちゃんがきました。

 おばちゃんはお姉ちゃんをみて、どこかへおでんわしました。

 しばらくしたら、おいしゃさんがきました。

 おいしゃさんはお姉ちゃんのからだをなおそうとしてくれたけど、おねえちゃんはちっともよくなりませんでした。

 ぼくがおいしゃさんに「なんでお姉ちゃんをなおしてくれないの?」っていったらおいしゃさんは「くすりをのんであんせいにしてればなおるよ」っていいました。

 あんせいってことばはむずかしくてよくわからなかったけど、おくすりをのめばよくなるっていってました。

 だからぼくはお姉ちゃんにみずをもっていってあげました。

 

 おひるごはんとよるごはんはおばちゃんがつくってくれました。

 よるもおばちゃんといっしょにねました。

 ぼくはおばちゃんよりおねえちゃんといっしょにねたいな、とおもいました。




                 <12月30日。はれ>


 きょうはおそらをとんでるゆめをみました。

 とんでたら、とつぜんおちちゃってからだが、びくんってなったのでぼくはとってもびっくりしました。

 

 あさおきたらよこにお姉ちゃんがいました。

 お姉ちゃんはげんきになっていたので、ぼくはとってもうれしくてないてしまいました。

 そしたらお姉ちゃんがぼくをだきしめてくれました。

 ぼくとお姉ちゃんはおばちゃんのつくってくれたあさごはんをたべました。

 あさごはんをたべたあと、おばちゃんとお姉ちゃんはふたりでなにかおはなしをしていました。

 ぼくは、どあのそとからかくれてみていました。

 そしたらお姉ちゃんがないてるすがたがみえました。

 ぼくはお姉ちゃんのところにいっておばちゃんに「お姉ちゃんをなかせるな」っておこりました。

 ぼくがおこったのに、おばちゃんはわらっていて、お姉ちゃんもなきながらわらって、ぼくをだきしめてくれました。

 ふしぎだな、とおもいました。


 おひるごはんをたべたらおばちゃんはかえりました。

 おばちゃんがかえるとお姉ちゃんは、いえのなかをおおそうじしました。

 だんぼーるにいろんなものをつめていたので、ぼくがお姉ちゃんのてつだいをしたら、お姉ちゃんは「えらいね」ってほめてくれました。

 とってもうれしかったです。


 きょうはおねえちゃんといっしょにねました。

 やっぱりおばちゃんよりおねえちゃんのほうがいいとおもいました。

 おねえちゃんはぼくに「ここでねるのはきょうでさいごだからね」っていいました。

 ぼくは「なんで?」ってきくと、お姉ちゃんは「あしたおひっこしするから」っていいました。

 おひっこしするのは、はじめてなのでとってもたのしみです。



                 <12月31日。はれ>

 

 きょうはおひっこしのひなのでぼくはどきどきしてあまりねむれなかったです。


 あさおきたら、お姉ちゃんがきのうみたいに、だんぼーるにものをいれていました。

 おばちゃんとおじちゃんもいました。

 ぼくがおきると、みんなであさごはんをたべました。

 いっぱいひとがいると、いつもよりおいしかったです。

 おひるになると、お姉ちゃんたちはだんぼーるをはこびはじめました。

 おじちゃんはだんぼーるを2こも3こも、もてるのですごいな、とおもいました。

 にもつをぜんぶのせて、ぼくたちはくるまにのりました。

 ぼくはくるまのなかでねてしまったので、くるまのなかのことはよくおぼえてませんでした。

 おきたら、そこはおばちゃんのいえでした。

 いっかいだけ、いったのでおぼえてました。

 おばちゃんはぼくのかたをたたいて、「きょうからここがあたらしいおうちだよ」っていいました。

 おばちゃんのいえはぼくのおうちよりおおきいので、ここならお父さんとお母さんがきても大丈夫だな、とおもいました。

 

 きょうは、おおみそかっていうらしいです。

 おばちゃんのいえにはいると、いっぱいたべものがありました。

 とってもおいしそうでした。

 ぼくがおばちゃんに「なんでこんなにあるの?」ってきいたらおばちゃんは「あしたはおしょうがつだから、たくさんひとがくるの。だからいっぱいあるのよ」っていいました。

 よくわからないけど、いっぱいひとがいてたべるごはんは、たのしそうだとおもいました。

 

 そのひ、ぼくははじめて12じまでおきました。

 おおみそかは12じまでおきたほうがいいらしいです。

 12じになったらごーん、ごーんっていうおとがきこえたので、ちょっとこわかったです。

 でもお姉ちゃんがいたからだいじょうぶでした。

 おふとんは2こあったけど、きょうもお姉ちゃんといっしょにねました。



                  <1月1日。はれ>  

   

 きょうはお姉ちゃんといっしょにふじさんにいくゆめをみました。

 

 あさおきたら、ひとがいっぱいいたのでびっくりしました。

 でもおばちゃんが「もうおひるだよ」っていったのでぼくはもういっかいびっくりしました。

 それからみんなで、じんじゃにいきました。

 はつもうでっていうらしいです。

 ぼくはおばちゃんがくれた5えんだまをはこのなかにいれて、がらがらをならして、お姉ちゃんのまねをしました。

 お姉ちゃんがめをつぶってしたをむいていたので、「なんで?」ってきいたらお姉ちゃんは「かみさまにおねがいしてるんだよ」っていいました。

 ぼくもお姉ちゃんのまねをして、かみさまにおねがいしました。



 

 




 ――お姉ちゃんとずっといっしょにいられますように。


 はじめまして。著者のkuiです。

 初の短編小説を書いてみたんですが、いかがでしたでしょうか?

 もしよろしければ、感想や評価のほうをよろしくお願いします。

 あと、連載中の小説もありますので、そちらも是非読んでみてください。


 

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[一言] 初めまして。 読ませて頂きました!! 似たような経験を持っているので、少し感情移入して読んでしまいましたが... 小さい子の心情がよくわかりました。 平仮名効果と言いますか、小さい子の、…
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