表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あとはご自由にどうぞ。~神様が本気出してラスボス倒したので私はただスローライフする~ 【ComicREXでコミカライズ連載中!!】  作者: 鬼影スパナ
おうち充実編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/301

ダミーナ・ニセイシャ(仮)

(遊戯王マスターデュエルのフェスを寿司デッキで走ったので、スーパーで半額のお寿司を買ったんですが、落として中身をスーパーの床にぶちまけてしまいました。(T-T)泣ける。)


 私カリーナちゃん! お買い得情報を手に奴隷商へやってきたの!

 私たちの仲間にふさわしい、お買い得奴隷さんは居るかしら?

 靴下が似合う女の子なら言うことなしよ!!



「見目の良い女性や、技能がある者はやはりお高くなりますので……金貨1枚ですと」


 まぁ当然だ。

 さすがにこの数在庫がいても選りすぐりの器量よしは即娼館行きだろう。冒険者の先輩達に話が聞こえている時点で、もうそっちのプロが漁った後に違いない。

 それでもこの入荷数、プロでも拾いきれなかった掘り出し物があるはずだ。


「無教育のでも無理かな?」

「買取価格を割ってしまいますれば、損になってしまいます。ご容赦を。未教育の村娘でも金貨3枚にはなりますし、可愛い女の子、となりますと……ああ、赤子でも良いですかな?」

「赤ちゃんは完全に対象外なんだよなぁ」


 というか赤子でも買いとるのか。最後のセーフティーネット伊達じゃねぇな。

 うーん、まぁ無理に値切ろうってわけじゃない。金貨3枚なら予算内ともいえる。

 けどあっさりと予算上限を吐けばきっちり搾り取られるのみ。もう少し探ってみよう。


「多少傷アリでもいいよ。いい感じに安いのないかなぁ」

「ああ、治療前提でよろしければ多少は在庫がございます。ただ、治療費を含めたら最初からまともな奴隷を買う方がお得ということが多々ありますな」

「傷の具合によっては安く治せる伝手があるんで、応相談で」

「それは羨ましい。その伝手を紹介していただければ、更に値引きも対応できるかもしれません」


 ほほう、そういうのもあるのか。

 カリーナ・ダイマホーツカイを紹介しちゃおうかなぁ……いやまてよ?

 奴隷、靴下を採るかいやらしい事するしか考えてなかったけど……こういうのはどうだろうか?


 ~・~・~・~・~・~・~・~


「我が名はダミーナ・ニセイシャ(仮)。さぁ、あなたの娘の傷を癒しましょう。治療費は金貨5枚と娘さんの靴下です」

「そ、そんな法外な! しかも靴下とは!? しかし娘のためなら……わかりました、払います!」

「その言葉が聞きたかった! あ、通りすがりの商人さん。治療の儀式に必要な道具を売ってください。領収書の宛名はダミーナ・ニセイシャ(仮)で」

「はーい、まいど!(こっそり治療するカリーナちゃん)」

「では儀式を行います……えいえい、むんっ!(もう治ってるので治すフリ)……ふう。では金貨と靴下はいただいていきますね。以上、ダミーナ・ニセイシャ(仮)でした」

「くっ、確かに娘は助かった。が、しかしやっぱり金貨5枚は法外だ。おのれダミーナ! しかも娘の靴下を持っていくとはなんという変態だ。おのれおのれダミーナ!」


 ~・~・~・~・~・~・~・~


 と、そんな風に、私の身代わりで悪名を引き受ける係だ。

 うん、悪くない。悪くないぞ。


 有名人になってしまったら、自由気ままに屋台巡りとかができなくなってしまうかもしれない。靴下集めをライフワークとする変態となれば猶更に。

 そこで! これから買う奴隷ちゃんを身代わりにたてるのだ!



 唐突な思い付きだけど、これは名案だ。

 私が仮面付けてもマリア婆にバレバレだったけど、そもそも別人ならバレなかったはずだし!

 ここで奴隷商に治療先の伝手ということで紹介すれば、仕事のくいっぱぐれなさそうな気配だし!!


 あとディア君に「なんで奴隷を買うんですか?」と説明を求められたときにそれっぽい言い訳になるし!!!


 ごほん。


「今すぐ紹介するのは難しいから、後日紹介したら一部返金って感じで値引きしてくんないかな?」

「良いですよ。返金額はどのくらい有用な伝手かにもよりますが」

「よし、交渉成立。じゃ、実際に奴隷を見せてもらおうかな。あ、腕が欠損してるくらいなら大丈夫だから。できれば片腕がいいけど、なんなら両腕もげててもいいよ」

「は?……そ、そうですか」


 足が欠損してると、私が治しても靴下が採れなくなっちゃうからね。


「……であれば、丁度いいのが一人おりますな。両腕と美貌と声を失った、元吟遊詩人です。お値段は金貨1枚で結構。本当に治せますかな?」


 おっとぉ、すげぇおあつらえ向きなの来たな。

 なにこれ、神様がその子の靴下欲してるの?

 わーったよ、治せばいいんでしょ。任せろやい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「あとはご自由にどうぞ!」の書影です! Ixy先生の書いたカリーナちゃんとディア君ちゃんだぁ!!!
1588.jpg 1657.jpg 1837.jpg



書き下ろし:『ハリボテ魔導士と強くて可愛すぎる弟子』MF文庫Jで発売中!!!

ラノオンアワード2022年10月刊の笑った部門受賞!! 売れて!!!!

322206001084.jpg

新作、コミカライズお嬢様ですわー!!
TsDDXVyH
― 新着の感想 ―
[良い点] 金貨5枚で欠損修復はたしかに法外だな 桁が何個違うのか具体的にはわからないけど… [気になる点] まじでそんなことするんなら、何故か靴下は要求されるがほぼタダに等しい値段で何でも治してくれ…
[一言] 偽医者の種族を猫人にしたら偽名もニャーセ・イシャニャ・ダミーニャくらいに出来るかも…?
[一言] マチタンが潜んでますね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ