放課後デートってことで
無事合格!
まぁ満点取ったからね。魔力と実技で。
そういや筆記試験はやってねぇけどいいのかな……? まぁいいか。明日から行っていいらしいし。
学生証も発行してもらえた。魔法で姿を写すって、写真もあるんだ学園都市。やるねぇ。
「いやぁ、いい先生だったねラクト先生」
「ですね。ボクの格好にもあんまり突っ込まないでくれましたし」
「そこはもっと可愛いディア君にドギマギしてくれても良かったと思うよ?」
「ラクト先生を動揺させてどうしようっていうんですか?」
ウチのディア君が可愛いのを世界に見せつけたいだけだよ。ハハハ。
「よーし、それじゃあ早速放課後デートってことで買い食いとかしに行っちゃおう!」
「っ、ほ、放課後デート、ですか。ええと、はい。喜んで」
「カリーナ様。こちら、近辺の屋台情報です。馬車は戻しておくので、ディアお嬢様とお二人でどうぞ」
「気が利いてるな。まるで仕事のできる有能メイドじゃないか」
「仕事のできる有能メイドですが?」
ありがたく情報を受け取っておく。へー、屋台通りあるんだ。近いね、行くしかないわ。
『えー、自分もディア君ちゃんと食べ歩きとかしたいっす姐さん!』
「悪いなアーサー、これデートだから。お土産買うから許せ?」
『! はーい。楽しみに待ってるっす!』
というわけで、私は頬をピンク色に染めて可愛らしいディア君と、屋台通りへ繰り出していった。
はぁー、こんな可愛い娘と制服デートとかいくら払えばいいんですかね? 今日のお支払いは全部任せろー!
「なんかこう、女学生的な映えなドリンクとかないかな?」
「バエ? 蝿の目玉のドリンクはさすがに飲みたくないですね」
「それは私も飲みたくないよ! そうじゃなくて、見た目が可愛くてテンション上がるような?」
「なるほど。でもお姉さんが好きなのって、むしろこういうのですよね?」
と、そう言ってディア君が指さしたのは、串焼き肉の屋台だった。
うん好きー!! 甘じょっぱいタレの香りが最高ー!
「……だけど! 今日は制服デートだから! 女の子らしくきゃぴきゃぴしたモノを摂取したい所存!」
「きゃぴきゃぴ? ええと、ではああいうのはどうでしょうか」
と、次にディア君が指したのは、串マシュマロの屋台だった。しかも結構並んでいる。
ほほう、並んでるのも女学生が多いな! これはきゃぴってるわ!
「へー、あるんだマシュマロの屋台。うんうん、こういうのは割とそれっぽいかも!」
「では並びましょうか」
「うんうん! 並ぼう並ぼう!」
こうして並んで待つのもデートらしい醍醐味といえよう。待っている間のトークが本命といってもいいところもある。
「レナが作ってくれた以外にもあるんだねマシュマロって」
「ボクも初めて見ました。こんな屋台があったんですね」
「あれ、そうなの? 前は興味なかった、みたいな?」
「いえ。あの家で過ごすにあたってここの屋台通りはよく使ってたので、あったら目にしていたはずです」
なるほど? じゃあ比較的新しい屋台なんだろうか。
と、思ったら周囲の話が聞こえてくる。
「マシュマロ楽しみだね! どんな味なんだろ」
「ふわふわで甘々らしいよ!」
「あれ? サクサクでモチモチって聞いたけど」
「昨日が出店初日でしょ? 初日に食べた子勝ち組じゃん」
「ウチらもまだ遅れてないし。流行の最先端乗るし。ってか店員イケメンで眼福だわ」
……ほう、昨日が初出店かぁ。比較的どころじゃない新しさだ。
まさか店主レナじゃないよな、と覗き込むが、エルフのイケメンだった。
やっぱこういう屋台の売り子は顔が良い方がいいもんなー。話題にもなるし。
「レナがレシピでも売ったんじゃないですか?」
「レシピを売る。そう言うのもあるのか……!」
「学園都市の者は新しいもの好きですからね、こういうの流行ると思いますよ」
これ次はタピオカミルクティーのレシピとか売るんじゃないかな。まぁ私はその辺の知らないし、屋台として流行ってくれるなら行けばいいだけだけど。
……あれ? でも私商人なんだからむしろ屋台で儲ける側な気も……い、いや、この学園都市にいる間は学生! モラトリアムだから! 働かなくてもヨシ、勉強がお仕事!
列はどんどんと捌かれていくが、私達の後ろにもどんどん並んで途切れる様子はない。
わりとすぐに順番がやってきた。
「はい次のお嬢さん。おっ、可愛いね君! おまけしちゃう!」
「わ、ありがとー」
「軽く炙るとサクサクになるからね! 試してみて!」
と、ひとつ追加でマシュマロを刺してくれた。わーい。
「えへへ。可愛いだってディア君」
「お姉さん、この人それ女性客全員に言ってますよ。つまりこれでデフォルトなんです」
「! お嬢さんは特にかわいいね! 月のような美しい銀髪! 一目惚れしちゃった、2倍サービスだ!」
「え?」
「あとこれ俺の連絡先」
「……え?」
「本気だから」
と、ディア君は2つマシュマロを追加された。連絡先カードとウィンク付きで。
美少女がすぎる! これには他の客もディア君に嫉妬せざるを得ないぞ?
「……ぅぅ」
ディア君は判断に詰まって顔を赤くした。自分は男だと誤解を解くべきか、勘違いさせたまま黙ってこの場を去るか。その葛藤が脳内を駆け巡っているのだろう。これ好き。めっちゃ可愛い。私のだからあげねーぞ。
はいはい、購入したら離れましょうねー。と手を引く。
「ヤバ、あの子確かにマジ可愛いすぎね? しかも清楚くね?」
「あー、ね。となりの人間はビッチっぽいし尚更。ありゃしょうがないわ。可愛いもん」
「お嬢様学校の制服だし目を付けられたんじゃない? まぁ確かに可愛いのは納得だけど」
「おうちで飼いたい可愛さしてるわー。はぁはぁ」
おいテメェら! 分かってんじゃん、可愛いよな! あとディア君はうちの子だからな!!
って、やっべ。お土産分買ってなかった。まぁ消費用だし複製でいいかなー。
(以下お知らせ)
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