表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あとはご自由にどうぞ。~神様が本気出してラスボス倒したので私はただスローライフする~ 【ComicREXでコミカライズ連載中!!】  作者: 鬼影スパナ
最初の町、ソラシドーレ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/301

襲撃? 倍返しだ!

(予約投稿ミスって昨日分を一昨日投稿してしまったのである。ペース乱しちゃってすまんな。

 かわりといっちゃなんだけど28日投稿分に挿絵を追加しておいたので許して)



 私カリーナちゃん。どうやら私、狙われてるみたいなの!

 怖いわ! 怖いから逆に私から乗り込んでぶっ飛ばすしかないわね!


 コトを始めるのは靴下を神様に納品してからにしようかとも思ったけど、もうしばらくサティたんとの思い出に浸りたいので、納品は明日にする。

 ついでに教会への寄付もしたいから、今日のところは悪人を狩って寄付金を稼ごうと思いまーす。わーどんどんぱふぱふー。



 というわけで、昼前はエサとしての価値を高めるために木こりをしました。

 ブレイド先輩達のお手伝いもあってまた銀貨40枚を稼いじゃったわけですよ。


 え? 木こりは飽きたって言ってなかったかって?

 これはメインディッシュに向けての準備だからいいのさ!


「なにー! 新入りのクセに銀貨40枚ももってくだってぇ?! なんてヤローだ! おめーとは今回限りだよ!」

「ヘッ、だまされるほうがわるいんだよー、だ! こちとらこれから商人になるんだ、受付嬢さん、銀貨25枚、いや、ここはパーッと40枚全部引き出しで! 景気付けにシュンライ亭で豪遊だぁ!」

「くっそー! おぼえてろよー!」

「おまえのかーちゃんでーべそー!」


 木こりをしつつ打ち合わせた三文芝居を冒険者ギルドでお披露目。これでターゲット達にも私の所持金と予定が伝わるはず。

 ブレイド先輩と喧嘩別れした風を装い、先輩達はハルミカヅチお姉さまの所へ先回り。私にはお酒と言いつつお水を出してくれる予定。


 私は堂々と自分の姿見せびらかすように町を散歩し、市場で買い物し、お酒の買取りを断られ、水に入れ替えた酒瓶をあおってのんびりシュンライ亭へ向かった。


「いらっしゃい。話は聞いてるよ、またひと稼ぎしたんだってねぇ?」

「ハルミカヅチお姉さまー! きーてくださいよぉ。このお酒、先輩商人に買わされちゃって!」

「まったく仕方ないねぇ。無料なら取引にならないから置いてってくれてもいいよ」

「んー、じゃあ5本くらいプレゼントしちゃう! お姉さま大好き!」


 あ、こちら協力料のお酒です。お納めください。

 この町でも売ってるお酒なので変な物ではない様子。


「おや、案外いい酒を買わされたもんだね。こりゃ今日はサービスしてあげないとねぇ。ま、飲みな」

「わーい」


 と、ハルミカヅチお姉様に注いでもらったお水を飲む。うん、話はバッチリ通ってるね。ただのお水もお姉様に注いでもらえば甘露甘露。ふへへ。



 というわけでぐだぐだお水を飲みふけり、夜の路地裏です。

 酒瓶の入ったリュック以外はほぼ手ぶらな私。


 ここで先日私がフラフラ歩いてたら絡まれたんだよねぇ。ほろ酔いで気付いてなかったけど。さーて、釣れるかなぁー?


 と、路地裏にある程度踏み入ったところで男が現れました。


「ここは通行止めだぜ」

「おやおやおや」


 お財布(あくにん)が飛び出してきた! おもわずにまりと笑みがこぼれます。

 ククク、今日はシラフだから逃がさないぜ?


「あん? なんだニマニマしやがって……おい、後ろ塞げ。よく見たら上玉だぞ、逃がすな」

「まかせとけアニキ」


 後ろに足音。ああ困った、お財布(あくにん)に挟まれてしまったわ! どっちのお金から拾おうかしら、悩ましいわ!!

 ……2人だけかな? うーん、まぁとりあえずはコイツらでいいか。



「なんだい君たちぃ。強盗? 私、襲われてる感じ?」

「へへ、分かってんならさっさと寄越しな。着てる服も全部な」

「もちろん、服の中身も俺らのオモチャにしたうえで奴隷商人に売ってやるよ」

「な、なにぃー、奴隷商だってー? でも、犯罪も借金もない善良な一般人を買う奴隷商なんているもんかー」


 つまりそいつは私の金庫(ごくあくにん)ということだな! 間違いない!

 嬉しさのあまりセリフが棒読みになってしまったぞ。でへへ。


「おまえらにやる金なんてないね! どきな!」


 いや退かないで、襲ってきて。ほら早く、やくめでしょ。と、心の中でファイティングポーズを取っていると、目の前のお財布は剣を抜いた。

 明確な害意だ。この時点で正当防衛は成立するらしいが、私が過剰防衛にならないようもう少し欲しい所。


「なぁ嬢ちゃん、綺麗な顔に傷付けられたくないだろ? 大人しく言う事を聞けよ」

「バカかおめぇは。顔どころか身体に傷付けたら価値が落ちるぞ。刃物はダメじゃね?」

「ん?……言われてみればそうだな?」


 いやいや納得してんじゃねぇよ。襲って来いよ。こちとら空間魔法使って無敵(スター)状態で攻撃待ちなんだぞ。


「って誰がバカだごるぁ!!」

「時間差ぁ!?」


 よっしゃきた! ガツン! 剣の平たい部分で殴られる。刃を立てていなくとも剣は金属の塊、普通に鈍器だ。

 ま、私はノーダメージで1ミリすら動かないけど。これで正当防衛完全成立!


「なッ――」

「えい」


 しゅん、とお財布Aを収納空間におかたづけ。

 中では時間が止まっているので、暴れられる心配もない。


「な、お、おい! アニキをどこへやった!?」

「さて、どこだろうねー。消えちゃったねー、怖いでちゅかー? ベロベロバー」

「ひっ……うわああああああ!!」


 おっ、お財布Bが逃げずに襲い掛かってきた。グッド、一発殴られてやろう……うん、何の痛みも無いけど顔面に拳ぶつけられるのはちょっとびっくりすんだぞ。顔面強打VRって感じ? Vじゃないけど。


「硬ッ!? な、何なんだお前!」

「え? 善良な一般冒険者だよ。一方的に殴ってくるだなんて酷いな君ぃ」


 パチン、と指を鳴らしてお財布Bの下半身を完全固定。逃がしませんことよ?


「あ、足が動かねぇ!? ひ、な、ななっ」

「先に殺そうとしてきたのは君たちだからね……フフフ……おっと、情けない悲鳴は上げないでくれたまえよ。人が来ちゃうだろぉ?」


 声を遮断。

 ぱくぱくと口を酸欠の金魚のように動かすお財布B。


 ……自称混沌神でも逃げられないんだから、ただのお財布が逃げられるわけないんだよなぁ?


 さーて、それじゃあ色々と聞かせてもらおうかな! まずは金庫(どれいしょう)の事から!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「あとはご自由にどうぞ!」の書影です! Ixy先生の書いたカリーナちゃんとディア君ちゃんだぁ!!!
1588.jpg 1657.jpg 1837.jpg



書き下ろし:『ハリボテ魔導士と強くて可愛すぎる弟子』MF文庫Jで発売中!!!

ラノオンアワード2022年10月刊の笑った部門受賞!! 売れて!!!!

322206001084.jpg

新作、コミカライズお嬢様ですわー!!
TsDDXVyH
― 新着の感想 ―
[一言] 悪人に人権は無いっ! って、どっかのいろいろ小さい()人も言っていたからしょうがないよね、うん。
[良い点] うんうん、やはりきこりはいいですね。まっとうなかせぎ・・・まてい、稼ぎが悪人からむしりとるになってるぞ‼? これってロバーズキラーのドラマタリナじゃないか!? [気になる点] 突っこみ忘れ…
[良い点] ハルミカヅチさん! 大根役者ww どっちが悪人だっけww [一言] 更新お疲れ様です
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ