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あとはご自由にどうぞ。~神様が本気出してラスボス倒したので私はただスローライフする~ 【ComicREXでコミカライズ連載中!!】  作者: 鬼影スパナ
ドワーフの国、テッシン

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マシロさんに自慢しておこう。



 拠点にて、風呂上がりのマシロさんと出くわした。

 折角なのでアイシアの故郷で手に入れた装備をマシロさんに自慢しておこう。


「マシロさーん! 見て見て、アイシアの故郷で色々手に入れたよー」

「おお、なんか色々増えてんな」

「ほら見て、これリボルバー拳銃。二丁拳銃でバンバン撃ちまくるよー」


 銃をホルスターから出してちゃきっと横に構える。人には向けない。


「銃か。ビーベイ達の持ってたのと随分ちげーな」

「あれはむしろ銃の中でも隠し武器にするために偏ってたやつだよ」


 せめてマスケット銃と比べておくれ。海賊も使ってたやつ。


「こいつは6連射できる特別製なんだ」

「そりゃすげぇ。魔物にも効くのか?」

「当たり所次第だね。傷口は小さくてレイピアより倒しにくい、けど威力はあるから」

「ま、カリーナには魔法もあるしな。……それよりもだ」


 ぢー、とマシロさんの目線はポーチと指輪、髪飾りのあたりに注目していた。

 ちなみにコップとナイフはポーチの中だ。


「ふっふっふ、お目が高い。こちら、ドワーフの里で現地妻から貰ったプレゼントです」

「ドワーフの……現地妻っておまえ。なにしてんの???」

「なんかこう、なりゆきで?」


 てへぺろ。


「ドワーフ的に自信作をプレゼントして受け取ったら結婚、みたいな? らしくて。でもそんな重いもんじゃないんだって。別に拘束される訳でもないし」

「ああ、そういう事。……で、突っ返してねぇってことは受け入れたってわけか」

「まー、可愛かったし、断る理由もないし。……あとこんなコップとナイフもあるよ!」

「へぇ5つも……ってかおい。おいこれ、え? オイ。ちょっとまて?」


 五大老(おくさまズ)から貰ったプレゼントをじぃーっと見ていたマシロさんが困惑しだす。


「……これ作ったの、とんでもねぇ職人じゃねぇか? 魔法付与(エンチャント)を感じる」

「そうなんだよ。ちなみに素材はアーサー君の牙とか鱗とかで」

「つまりドラゴン素材じゃねーか!? そりゃ魔法付与も載るわ!! しかもドワーフの職人、いや、そんだけじゃねぇな。凄腕……超凄腕の職人だろこれ。Aランク冒険者のアタシでも手に入れられねぇぞ」

「ああうん。なんか五大老とかいうらしいよ」

「ごっ、五大老ォ!?」


 マシロさんがむせた。げほ、ごほっとえづく。

 大丈夫? お水飲む? コップ使っていいよ。


「おま……ご、五大老って……そんな大物がアイシアんとこにいたのか……」

「今度マシロさんもなんか作ってもらう? 紹介しようか?」

「バカ、依頼料払えねぇよ!! いや、まて、貯める。ぜってぇ貯めるからそしたら紹介してくれ!!」


 ん? ちょっとまって。マシロさんAランク冒険者だよね?

 それで依頼料がポンッと払えないってどんだけ高いのさ。


「で、お前はテッシン五大老の誰を口説いちまいやがったんだ?」

「え? 五大老だけど」

「だから、五大老のうちの、誰をだよ」

「え? だから、五大老だけど」


 マシロさんが固まった。


「まて。おい、まて。もしかしてその、5つのとんでもねぇ装備……ッ」

「1人1個作ってくれたんだよね! 5人とも凄く可愛いロリっ子でね? まぁ実はロリじゃないんだけど、ドワーフの年齢とか良く分かんないから私にはロリだし」

「ちょっと銘見せろ! 自信作ってんなら入ってんだろ!?」


 銘。確かにプロポーズの品っていうなら、自分の名前入れておく方が普通な気がする。

 と、マシロさんに5つの装備を見せる……へー、そんなとこに銘入ってたんだ。


「五大老……全員……マジか」

「あ。要らなかったら売って旅費の足しにしていいって言ってくれたんだけど、絶対売らないからね!!」


 マーキングしてあるから、たとえ盗られても手元に戻せるし。


 でもマシロさんになら貸してあげてもいいよ。

 私自身は空間魔法があるから使わなくても良い装備ばかりだけど、マシロさんにはポーチとかナイフとか髪飾りとかコップとか指輪とか便利だろうし。


 って便利じゃねぇやつがなかったわ。


「……なんか借りたら怒りを買いそうで怖いんだが」

「みんな可愛くていい子だしそんなことないよ。マシロさんは私の大事な人の一人だし! この指輪とか特にお気に入りだけどちょっとつけてみる?」

「じゃ、じゃあちょっとだけ……」


 と、試しに指輪をマシロさんが輪に指を通しかけたその時。


 指輪が消えた。


「ん? あれ!? 指輪消えた!?」

「おいカリーナ、指」


 マシロさんが指さした先。私の左手薬指に、指輪が戻っていた。


「……ホッ。なるほど、盗難防止機能かな? だから売ってもいいって言ったのかぁ」

「売った後戻ってくるとか、売り放題だな。売るんじゃねぇぞ……じゃなくて。オイ」


 ちなみに指輪以外は貸すと宣言して渡したら貸せたけれども、そうでなければある程度私から離れた位置に持っていくと自動で手元に戻ってくるようだった。

 これ絶対隠し味に(カリーナちゃん)ポーション使ってるのが功を奏してる。間違いない。


「多分、指輪は命に関わるからすぐ戻ってくるんだね。愛が嬉しい仕様! はー、可愛いかよ。みんな好きっ」

「お前それでいいのか!?……呪いの装備……いや、良いってんならいいけどよ。つまり唾つけられまくってる、と。気に入られ過ぎだろ……マジで何をどうしたんだ……」


 呪いの装備? いやいや、せいぜいお(まじな)いだよ。ロリっ子だもん。

 それを売るなんてとんでもない! とかそういう系のだよ。



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「あとはご自由にどうぞ!」の書影です! Ixy先生の書いたカリーナちゃんとディア君ちゃんだぁ!!!
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ラノオンアワード2022年10月刊の笑った部門受賞!! 売れて!!!!

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新作、コミカライズお嬢様ですわー!!
TsDDXVyH
― 新着の感想 ―
[良い点] 結婚指輪(呪いの装備)(ドラゴン素材)(神級素材)(世界最高の職人製)(死亡無効) [一言] いやぁ…どうして五大老口説いちゃったんだろうね…w
[良い点] ヤンデレも  器量あるなら   純愛よ 読み人知らず
[一言] とんでもない人脈(ゲンチヅマ)をゲットしちゃったぜ☆
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