表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あとはご自由にどうぞ。~神様が本気出してラスボス倒したので私はただスローライフする~ 【ComicREXでコミカライズ連載中!!】  作者: 鬼影スパナ
ドワーフの国、テッシン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

149/302

ちょっとパチパチする


 ……てか、機動亀騎士団なんだね。え、ドダイタートルっていうの? まんま動く土台じゃん。すげーなこんなのも居るのか。


 ともかく質問されたのであれば答えてやるとしよう。

 ついでにこのどこか憎めないドラゴンも匿う方向で。


「えぇーっと。あー、こいつは私のペットですが何か?」

『はい! ペットっす! ゴロゴロにゃーん!』

「ド、ドラゴンが、ペット!? い、いや、卵から大事に育てたドラゴンであれば人に懐くともいう。この懐きっぷりを見るに、嘘ではなさそうだが」


 おう。コイツ尊厳とかないのか。本当に猫のように甘えてきやがる。

 おい爬虫類、冷たい鱗がこしょばいぞ。あとちょっとパチパチする。そういやサンダードラゴンだったなお前。


 亀に仁王立ちした武装ドワーフはまだどこか警戒を続けたまま私と話を続ける。


「実はこのあたりで人を殺害したドラゴンの情報があってな。そのドラゴン、おとなしいようだが目撃情報と一致するのだ」

「あ。そういえばさっき野良っぽいドラゴンをぶん殴りましたねぇ。発情してたのか襲い掛かってきたんで。ほらこれ、そいつが落としていった牙です」


 と、私は先ほどこっそり複製しておいたコイツの牙を見せる。

 え? ドラゴンの牙とかレア素材だよ。念のため複製するに決まってんじゃん。


「む!? こ、これは間違いなくサンダードラゴンの牙!」

「ぶん殴ったら正気を取り戻したかのようで」

「ぶん殴った!? ドラゴンをか!」

「ええまぁ。いやぁ、イグアナ車の人にドラゴンだって言われたときはビックリでしたけどね。あ、逃げていきましたよ。ええ、ぴゅーっと。あっちの方向かな? 見えませんでした?」


 嘘は言ってないぞ、主語は省いたが、逃げて行ったのはドラゴンじゃなくてイグアナ車である。うん。ちょっと分かりにくい? ごめんね、私国語苦手なの。この世界の人じゃないから。


「見ていない、が、確かにこの牙はそのドラゴン以外にドラゴンがいた証拠だな。疑ってすまなかった。よければその証拠、提供してはくれまいか? むろん十分な金は出す」

「買い取ってくれるなら――あー、いや。どうぞ、差し上げます」


 売るつもりだったが、そういえばこれは複製品だったと思いとどまる。

 複製品は売らない、と自分で決めたのだからこれは売れない。

 仕方がないので善意の一般人として、証拠品をタダでくれてやるとしよう。


「……良いのか?」

「ええ、なんならペットからも毟り獲れるんで」

『ギギャ!? 姐さん!?』

「お、おう。……ほどほどにな?」


 大丈夫だ、毟ったら治してやる……そもそも毟らずにコピーできるけどな!

 と、びしっと私に向かって


「貴重な証拠、提供感謝する。名前を伺ってもよいだろうか?」

「行商人のカリーナです。……あ! ドラゴンぶん殴ったのはヒーラーっていう奴で! そこの車の中にいます! が、気難しいやつなんで! 顔合わさないほうが良いんで!」


 やっべー、うっかりそのまんま名乗っちゃったよ。

 とんでもないことをしでかすのはヒーラーであって宇宙一美少女のカリーナちゃんではないのだ。


「……了解した。我々はドラゴンの脅威が去ったかどうかを確認するとしよう。ロゼッタへ向かうなら手紙を届けてはもらえまいか? 配達の代金は払う」

「ええと。ロゼッタ、あー、はい、ロゼッタね。このまま道なりに行ったとこのなら」

「ああ。門番に渡してくれればよい」


 お、話の流れから町の名前だと思ったけどビンゴのようだ。よかったー。

 はー、あとでアイシアに地名聞いとこ。


『姐さん、自分に媚薬盛ったやつのことも言っといてくださいよ。自分のせいでドラゴンのせいにされたら竜王様に叱られるっす』


 ……仕方ないなー。でもカリーナちゃん面倒見がいいからこのくらいは聞いてあげよう。


(それはそうとして新作が書きたくなってきたりもしているのだけど、執筆時間がとれないんだよなぁ…!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「あとはご自由にどうぞ!」の書影です! Ixy先生の書いたカリーナちゃんとディア君ちゃんだぁ!!!
1588.jpg 1657.jpg 1837.jpg



書き下ろし:『ハリボテ魔導士と強くて可愛すぎる弟子』MF文庫Jで発売中!!!

ラノオンアワード2022年10月刊の笑った部門受賞!! 売れて!!!!

322206001084.jpg

新作、コミカライズお嬢様ですわー!!
TsDDXVyH
― 新着の感想 ―
[良い点] 牙が生えそろってる竜とへし折った牙があったら別竜のだと思いますよねww ペットwww 嘘は言ってないスタイルww [一言] 更新お疲れ様です
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ