白い空間
突然だが、魔法で一度だけ願いを叶えられるとしたら、何を願うだろうか?
ちなみに、魔法を使えるようになる魔法というのはNGだ。
そうすると、色々な答えが出てくるだろう。
例えば、動物と話せるようになって仲良くなったり。
例えば、時間を止めてみたりとと様々な答えがあるだろう。
自分はというと、もう一度人生をやり直す、ということを願う。
まあ、この質問で一回は考えることだろう。
理由はわかると思うので省くが、最近は本当に魔法で願いが叶えられないか
ということばかりを考えている。
しかし、考えれば考えるほどにこの質問がどれだけ実現性のないことか
わかってしまう。
そんなことは当たり前なのだが、自分はそれほど追い詰められていた。
そんな時にあのゲームがやってきた。
人生を確実に変えた、あのゲームが。
「う、うーん。」
寝ていた体を起こす。すると、
「え?」
俺は思わず声に出してしまうほど驚いてしまった。
なぜなら、自分のいる場所は、辺り全てが真っ白い空間だからだ。
(これは夢なのか?それとも寝ぼけているだけか?)
考える。
(よし、ここは試してみるか。)
勢い良く頬を叩くと、バチィィン!!と威勢のいい音が響き渡った。
(いってぇ!)
痛みにより、目が覚める。
(何馬鹿なことやってるんだ俺。まあ、目が覚めたから良しとするか。)
確認の為、もう一回あたりを見渡してみる。
しかし、景色は相変わらず真っ白い空間が広がっているだけだった。
(信じたくはないが、これは本当に現実の景色なのか?)
また考える。
(待てよ、そもそも何でここに来たんだっけ?昨日は確か、、、)
記憶の糸を手繰り寄せようとする。
(、、、、あれ、思い出せない?)
もう一度思い出そうとする、しかし
(ダメだ、やっぱり思い出せない。どうなっているんだ?)
あれこれ思考していると、
「痛ってぇ!」
今まで味わったことのない、頭の奥底からくる痛みが襲う。
(ぐ、頭が締め付けられているような痛みだ。)
必死に耐えるが、痛みはどんどん増していく。
(落ち着け、痛みを抑えるためにはどうすればいいかを考えろ。)
心に余裕がどんどんなくなっていく。
(痛い、痛すぎる!理性がほ、う、、かい、しそう、、、だ、、)
理性が崩壊しようとする。
(、、、、、あれ、痛みが?)
段々と痛みが治まっていく。
(はあ、はあ、はあ、治まったか。)
とりあえず安心する。
(この痛みはなんだ?なぜいきなり痛みだしたんだ?)
数々の疑問が残り、考えていると、
「ようやく目覚めたのか、待ちわびたぞ。」
そういったのは、シルクハットを被った初老の男性だった。
今回初投稿することになった、Tenpasuです。
まずは文章を読んでいただき、ありがとうございます。
初投稿なので誤字脱字がないか心配です。
あっても温かい目で見てもらえると幸いです。
第一話ということで、少し文章量が少ないです。
次回はもう少し長く書きます。