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物語はどこまでも!  作者: 青々
四章、???による世界改竄事件
13/23

(ーー)

『産まれる時代を間違えた』


 そう思ったのはいつの頃からだったか、昔すぎて思い返すも途方がない。

 自身の血筋は武術を生業としていた。剣術はもとより、体術も。云わば、人間の最強(理想)を突き詰めきた我が先祖が落ちぶれたのは紛れもなく聖霊という存在が光臨した時からに違いない。

 至高の強さも、奇跡(デタラメ)には敵わない。時代の流れに負けたのだと、蔵にしまわれた道場の看板を見ながら祖父は言っていた。

 祖父の代で終わった栄光だが、それで我が家が路頭に迷うことはなかった。何せ、聖霊がいる。不幸を良しとしない、神様のような聖霊がいるのだ。恨む心すらも霞となろうほど、それ以上の恩恵を受けてきた。

 代々受け継がれてきた武術(強さ)を捨てた故に、時代の流れに乗れてしまったのだ。

 穏やかな水面のような、そんな平坦な流れに。


『武力は何も産まないのだよ。なのに、どうしてお前は』


 しわがれた声がより、か細くなる。

 悲しみか、憂いか。ただひたすらに、『何故だ』と問わずにはいられないか。何にせよ。


『それはあなたが、この看板を捨てなかった理由と同じだろう』


 いつか、きっと。必要とされる時が来ると、期待をして。


『そうして、あなたにとって今がその時だ。私は欲しい。この強さを。私が継ごう。この正義を。時代錯誤と後ろ指をさされる程度では、私の信念は揺るがない』


 全てはーー


『私は、強くなりたい』


 それが、“彼女”の願望。


「く、はははは!」


 今まさに左腕が折れようとも、突き進む“勝村野々花”の本質であった。

 最初は、敵として見なされなかった。

 ()をバタつかせるだけで辺りを一掃し尽くすものに、人間(羽虫)など眼中にないだろう。

 羽虫のように逃げれば良いものの、当たり前だが野々花はそれを良しとしない。

 だからこそ、そいつの視界に入ってやろうと彼女は、建物が倒壊しないよう地上から天井までびっしりと幹を伸ばす大木を足場にした。跳躍し、幹に手をかけ足をかけ、蔦を振り子のように使い他の大木へ移り、更に上へと目指す。

 肉体的強さはもとより、上へと続く“道筋”を見つける判断力と決断力。落下すればただでは済まない高さであろうとも進める精神力。どれをとっても、彼女は正に一級品であり、それらに拍車を駆けていたのはやはり。


「お前の敵はここにいるぞ!」


 最上級の(勝てる見込みがない)相手がそこいる。

 挑まずしてどうするというのか。決まりきった結果を覆す材料こそが、彼女にとっての強さだ。


 奇跡(デタラメ)を凌駕する奇跡(強さ)を見せつける。

 赤目の複眼が彼女を捉えたが最後、そこは彼女の射程圏内。


「私を見なかった代償を払ってもらおう!」


 複眼の一つに、刃が突き刺さる。


「ーー!」


 今までの咆哮とは違う叫びは悲鳴だったか。頭を振り回し、突き刺さる刃ごと野々花を宙へ投げ出そうとするが、痛みによる反射的行動など予測済み。

 野々花は既に刀の柄から手を離し、離脱していた。しかしながら、この高さ。どこをとっても死の着地点であるからにして、彼女は最小限の被害で済む不時着を選択した。

 その代償が先の左腕。己から大木に激突するつもりで、避難した結果だった。


「く、はははは!」


 そうして哄笑する。

 己の本質が見出され、満たされていくようで、痛みごと全て愛おしささえ感じてしまう。

 研鑽を重ねた技と体。その“結果”は確かめずとも己が身についているが、その発散場所はどこにもなかった。


『産まれる時代を間違えた』


 勝てる見込みがない相手がいなかったのはもとより、そもそも“理由”がなかったのだ。

 戦うべき理由がない。理由もないのに相手を殴ればそれは暴力となる。野々花の求める強さにとっては忌むべきことであろう。

 しかして、今、ようやっと。


「来い!残る二つ目も潰してやろう!」


 舞台上でスポットライトを浴びる主役のたるかのように、叫び、女傑は刃を手に取る。

 使えなくなった左腕は破った衣服で固定した。ーーああ、なんという体たらくか、肉を切って骨を断たたれるなど武人としては三流以下。まだまだ自身は不完全な身であり、故に成長途中(完全)となる。勝てない敵とは、その踏み台にしか過ぎない。どこまでも自身は飛躍してみせる。何故ならば、


「私は、強くなりたいっ!」


 鯨の顎が地面を食らう。

 野々花ごと丸呑むはずが、彼女はもう大地には立っていなかった。

 飛躍する己を体現するかのように、太陽を背にする彼女。(複眼)が自分からやってきたと、先と同じ要領で複眼に刃を突き刺す。

 今度は素早く射程圏から安全圏へ離脱するつもりであり、正に彼女はそれを成してみたがーー予想に反することが起きた。


「ぐっ!」


 強敵を前にした高揚が一気に苦悶に変わったのは、捕らえられてしまったからだ。


「“手”だと……!」


 頭と尾しかない寸胴の体より伸びてきたのは、五指のついた手の平。もっと言えば、手首、肘、二の腕までついた人間の腕そのものだった。

 野々花の体を一掴みで捕らえてしまう腕は、彼女を握りつぶすのではなく無造作にーーゴミでも捨てるかのように振られる。


「がっ、あが!」


 壁に叩きつけられた瞬間、血のあぶくが口より吐き出される。際限なく溢れるあぶくで、喉が内側より絞めつけられているようだ。嗚咽を出し、無理矢理にでも吐き出す。体を上下させるだけでも気絶しそうな激痛が走った。意識を失いそうになるも、痛みにより引き戻される。


「く、ふふっ……」


 零れた笑いは何に当てたものだったか、彼女すら分からない。

 勝てる見込みがない相手に挑めた喜びからか、最初から勝利者が決まっていた博打に挑んだ自身の阿呆さ加減からか、それとも。


「ここで、おわ、るか……」


 “戦って、負けて、死ぬ”


「ああ、今の時代では到底ーー」


 頭に並べられた言葉が、自分がどこか夢見た死因だったからか。

 強さを追い求めた結果(なれの果て)には相応しい、在り方(死に方)だと思った。


「クク、それでは悔しいものだ」


 負けたままではいられない。


 “戦って、死ぬ”


 それこそが武人らしいと、野々花は欠けた刃を手に取る。投げ捨てられようとも握り続けていたものだった。いざや、と向かう体ではなくとも、切っ先を相手に向けることは出来た。


「表が駄目ならば、内側だ。腸を掻っ切り、這いずり出てやろう」


 その手は、刃が皮膚を通らない時から考えてはいた。もっと言えば、六つの複眼を潰したところで、あれは死に絶えることはないのも頭にあった。

 人が多くいる外に行かせないがための打開策であったが、出来ないのならば最終手段となる。


「私を殺したくば、原型なくなるまで壊してくれよ」


 “戦って、死ぬ”

 それは云わば、切っても切り離せない因果だ。戦いに死はつきものである。勝利をしても、体に深手を追えば時間の経過と共に死に至ることもある。

 しかして、今の時代、因果すらもねじ曲げる奇跡がある。

 体の半分がなくなろうとも、生きていれば“治してもらえる”。何があっても何とかなる時代なのだ、武人らしい死を望むことは難しい。

 それを嘆くべきか、喜ぶべきか。

 瀕死のこの状態も然るべき聖霊のもとへ行けば、数秒で完治してもらえる。胃袋で溶解されようとも、一抹の意識さえあればきっとーー


「私は、どこまでも強くなれるぞ」


 何度も立ち上がる執念のおぞましさを己で痛感する。仮に敗れようとも再戦を考えることさえもした。歯止めが利かない。こんなにも“刺激”を求めていたのかと、己の新たな一面を発見した気にもなった。

 現段階、どう見ても彼女に勝ち目はない。しかして、彼女の闘志は消えない。最後まで諦めないとは美しい言葉ではあるが、その実。


 “最期まで諦めさせてはくれない”。

 何があってもどうにかなる。



「さあ!来い!」


 生であっても、死であっても、彼女らしさは消えない。

 戦い続ける生か、存分に散り去る死か。

 命知らずに応えるように、巨大な影が彼女を覆い尽くす。

 そうしてーー


「ノノカああぁ!」


 場面は転じる。

 予想だにしなかった第三者によってーー


「マサムネっ!」


 見開く彼女の眼には、小さな青い羊ーー彼女のパートナーたる聖霊が映る。『そそのかし』への捨て身の一撃は特攻による体当たり。そこに考えなどなく、今まさに食べられようとされている主を救いたいがための一撃だった。

 それに対して『そそのかし』が怯むことなどないが、気が逸れる。野々花を食らおうとする顎を閉じ、寸胴の体を揺らし、でんでん太鼓のようにしなった両腕で邪魔(羽虫)を弾く。

 体積が少ない体はよく飛んだ。ここに来て、野々花の悲鳴が上がる。どんな猛者を相手にしようとも揺らがなかった心が一気に鳥肌立った。相手を倒すことしかしなかった刀を杖代わりにし、激突の音がしたもとへ向かう。

 途中、暴れる『そそのかし』の頭が手近に迫ろうとも、彼女は見向きもしなかった。

 残った一つの複眼が見るは、勇ましさの欠片もない今にも泣きそうな女の姿のみ。己の吐いた血反吐にまみれながら、おぼつかない足取りで、ただ一点だけを見つめている。

 恰好の的だが、『そそのかし』の意識もまた別のものに逸れる。


「ーーーーー!」


 光さす空を仰ぎ、鯨の咆哮が木霊する。

 いつまでも響き渡るのは、止める者がいなかったからだ。

 邪魔(立ち向かって来るもの)はいなくなった。思う存分に声を上げ続けーー続けなければならないのは。


「ーー、ぁ、まーーああああぁ!」


 “返事をする者がいないから”。

 そんな『そそのかし』の行為にすら目配せもしない彼女は、ようやっとたどり着く。

 土煙の中、木々の破片が突き刺さり、血を流す小さき者を恐る恐る腕に抱いた。


「まさ、マサムネっ!なん、なんで戻ってきた!私は雪木と共にいろとーー逃げていれば良かったものの!」


 腕に力を込めては血が余計に流れてしまうと抑える代わりか、腕が、声が、震える。


「どうしてあんなのに立ち向かったんだ!お前みたいなのが、勝てるわけないのにっ、こんなことになるのは分かりきっていたことだろう!大人しく逃げていれば怪我などしないのに、自殺のような真似をし、て、なんて愚かな……!」


 言いながら、分かっていた。


「愚か者だ、本当にーー私はぁ!」


 愚かであるのは自分だと。

 あれに立ち向かい、あれに勝てるわけがなく、あれから逃げもしなかったのは誰か。

 自殺の真似をして(何があって)も、何とかなると豪語し、その結果死ぬことがあっても本望であると自己陶酔に浸っていた己こそが愚の骨頂。

 それに気づかなかったわけではない。見ないふりをしていた。見向きもしなかった。


 見たくなかったからこそ、目を背けた。

 恒久的な幸せと引き換えに、一時の刺激(快感)を優先してしまう罪深さに蓋をした。

 いつかの親友との言葉を思い出す。


『“それ”は全てを捨ててまで欲しいものか』と親友は訊ね、自身は否定した。『家族や友人に何かあっては死ぬほど後悔する』と何の躊躇いもなく返せたはずだった。

 今ここで倒せねばいけない敵を屠るためと、“理由付け”が出来たぐらいで許されるものだと勝手に判断した。己の命を安く見過ぎた。己は、大切なモノに愛される尊き命を持っているというのに。

 腕の中で身じろぎする最愛に、『何があってもどうにかなる』とは思えなかった。

 何かあってからは遅すぎた。いくら治癒出来ると言えども、彼が今受けている痛みは何だと言うのだ。


 主を助けるがためここに来るまでの焦燥。

 か弱き体躯で巨大を前にした時の恐怖心。

 大切なモノを守らんと立ち向かった覚悟。


 それらが全て帳消しになるわけがない。

 自身はそういったものをこの小さな体に傷と共に刻みつけてしまったと、喚きたくなる。


『産まれる時代を間違えた。ーーでも』


「私は、愚かだ……!」


 ()()()()()()()()。そう思わせてくれた相手に、野々花は謝罪する。


 許して、許してーー

 言葉にならない声が涙と共に彼へ落ちる。


「の、ノノカ……。ひ、ひどい傷。は、はやく逃げましょう」


 意識を取り戻した彼の言葉に、野々花は稚児のように泣きむせぶのみ。彼のもとまでたどり着いた体は半ば意思の力でついたようなものだった。これ以上は動ける気力も残っていないと、彼女は彼を抱き締める。


「某のせいで、あなたは……本当に」


 ゲノゲであったころから自身は成長していた。野々花とて同時に更に強くなった。しかして、今の姿が昔の彼女に想像出来るだろうか。聖霊一匹が傷ついた程度で戦意喪失をする女の姿など。


「優しくなりすぎです」


 それを弱くなったとは言わない。決して、言わない。

 それを踏まえて、彼女の強さであると彼は知っているから。


「某もあなたのために、強くなりたいと思った……!」


 温もりから離れる。悲鳴のような名呼びは後方から。

 咆哮続ける怪獣は、痺れを切らしたかのようにまた地団駄を踏み始める。巻き添えという形で二人共々潰されてしまう前に、彼は向かってみせたのだ。

 大切な誰かのために、己を犠牲にするその精神。正にそれはーー



『なんて、美しい(すばらしい)!』



 物語のセオリー。こんな場面ならば、至極当然だと言わんがばかりの事象が起こる。

 神様に定められた奇跡はいつだって、美談に味方する。


「……え」


 どこからともなく“感じた声”の出所を探す間もなく、彼の体に変化が生じた。下の下(赤子)から今の姿に成長した時にもあった感覚。指ほどの『そそのかし』がその体を大きくさせたのように、彼の体もまた一回り、二回りも“膨らんで”ーー


「な、ななっ、ノノカー!」


 先の勇ましさが驚愕に負けるほど、マサムネは自身の体の変化に戸惑いを隠せなかった。

 主を守るための爪牙などどこにもなく、体が大きくなったとしてもその実は今まであった羊毛が“増毛”しただけの話。

 人より大きな毛の塊になったところで何か出来るわけもなく。


「マサムネっ!」


 先ほどの二の舞。『そそのかし』の腕に叩き落とされてしまった。

 体が大きくなった分、それに比例し、甚大なる被害を体にもたらすかと思いきやーー思いがけないことが起こった。先ほどの衝突音が爆撃さながらの轟音とすれば、今、彼から鳴った音はとても間延びしたーー文字にするならば、“ぽーん”っと。


「うわー!」


 弾む。壁に激突した瞬間、逆回しをしたかのように体が跳ねた。ならばこそ、行き着く先はスタート地点であり。


「ーー!」


 当初より彼が行っていた体当たりによる特攻が初めて、手応えがあるものになった。さながら、ボールをぶつけられよろめく体か。倒れるまでは行かないものの、『そそのかし』の複眼は彼一点に絞られた。『そそのかし』にぶつかったことで、エネルギーをなくしたか。ころころと転がる青い羊は、運悪く野々花のもとまで来てしまう。

 野々花を安全な場所まで逃がそうにも、この体には腕も足もない。息を振り絞り、体を前転させ、守るべき主より距離を取った。ーー矢先。


「ぁ、おおおおあぁ!」


 仕返しと言わんばかりに、頭からマサムネの体へ突っ込む巨体。跳ねることなど許さず、大木の壁に押し込む。その純粋な力技に耐えることが出来ない大木がミシミシと軋みを上げ、砕け散る。

 強化ガラスなど最初からなかったかのように、外へと飛び出す二匹。地面を抉り、盛大な土煙をあげる。そうして。


「ごほっ、マサムネ!」


 訪れた沈黙。嵐後の静けさの中、晴れていく土煙。歩くこともままならない野々花が這ってでも向かった先にあった光景はーー


「うわーん!ノノカー!」


 泣くマサムネの体に突っ伏したまま、動かない『そそのかし』がいた。

 顔全体が青い毛に覆われたまま、身じろぎもしない『そそのかし』。黒き体の横を通り、マサムネの体に触れる。所々、木片が刺さっているが致命傷の傷はない。安堵するには、『そそのかし』がマサムネから離れることが先決だが。


「きもちわるいっ、きもちわるいよー!ボクのお腹で、スースーしてる!」


 パニックになるマサムネを宥めているからか、野々花も冷静さを取り戻す。


「『スースー』?」


 いったい何のことだと思えば、マサムネの毛が規則正しいリズムで揺らめき、確かにそんな擬音も聞こえてくる。


「ねてる、のか……」


 にわかには信じられないことだが、息をしているのに動かないとなればそうとしか考えられない。

 日の光に当たると眠ってしまう弱点でもあるのか、いや、リーディングルームとて日の光は十分にーー


「ノノカー、とってー!」


「ま、待ってろ。今!」


 愛しきネイバーの一大事。考えるのは後だと、野々花は引き剥がしにかかる。大きさと形状からして、明らかに動かし易いマサムネを押そうと毛の中に体を沈めた瞬間ーー


「あ……」


 全て、理解した。


「マサムネ、お前はやはり私の最愛たるネイバーだ」


「へ、ノノカ何をーーごほんっ、当たり前でありまする!ノノカのためならば、某、例えどんな化け物相手だろうと怯みませぬよ!」


「ああ、まったくもってお前の成長には常々……。ふふ、まったく。大切なモノ(弱み)を持つと心もまた軟弱になると思っていたが、その弱みすらも需要したくなるほど、私はお前が愛しくて適わないよ」


「っっ!も、もったいなきお言葉ですが、ノノカは弱くなどありませぬ!何も持たない強き者よりも、何かを守れる強き者の方が強者なのです!」


「それは正しくお前のことでもあろうよ。素晴らしき強さであり、そ、う……すばらし、き……」


 弱くなった声量に慌てるマサムネだが、対する野々花は満悦気な表情でーー


「モフモフだ」


 羊の毛に沈んでいた。


「え、ええええぇぇ!」


 マサムネの叫びすらも届かない夢の世界へ旅立つ野々花。強制的に意識を飛ばす産物(能力)前にしては、どんな強者も無力。

 行き着く先は羊雲の夢か。

 その過程ーー誰からか賞賛の声が贈られた気がした。


 それと同時に。


『楽しかったでしょう』


 と、無邪気に歪んだ笑顔を見た。


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