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9話目 適正・選考試験最終日【会長 あんた、何なんだ・・・】

更新遅くなりました~

無駄に長いですが、話は進みません

「良かったのかよ、あんな風にして」


「しょうがないでしょ。不可抗力、不可抗力」


そんな事を喋りながら俺とマモルは生徒会室に向かって走っている。


「だからってこんなに走る意味あるのかよ?

 試験までサボって・・・・・・」


「会長の力で何とかしてくれるよ」

「えっ!? 会長が生徒会室にいるのか?」


「うん。僕も驚いた。」


 そう言った所で、護は廊下を曲がり、巧も続く。

「じゃあ協力してくれんのか?」


「そんな事は知らないよ。

でも、今日隼十君とアリスちゃんを待たせたのはそれもあるんだ」

「ほー。他の人に空いたくねーってか?」


どんな奴だよ、まあ、変わってるらしいから案外暗い奴かもな、と巧は走りながら適当な予測を立てていた。

大体こんな風に主人公が考えてしまうときは、想像を絶対に裏切るものである――――。



「「失礼しまー・・・・・・・・・す・・・・・・?」」


「生徒会室によーこそー!!」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


「あっ 功君と護君 

おはよう。用件は分かっているわ」


とりあえず最初の声の主は無視しよう。

生徒会室に入ったらちょうど直線状にある席に吾妻先輩がお茶を飲みながら座っていた。

それだけだ。


「ちょっと 貴方!

無視すんじゃない!」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「あーそう。それならいいわ~ 貴方の事無視しちゃうから」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


・・・・・・沈黙が訪れてた。

先に吾妻の元に行っていた護は吾妻と共に静視している。

笑いながら。


「・・・・・・・・・・・っっっぅぅぅぅあーーー!!

 何この静寂。絶えられない!」


自分から始めたくせに、と巧はその人物に対して更なる不快感を持った。


「もう・・・・・・お願い認めて・・・・・・」


「・・・・・・面倒クサッ」


巧は静かに言葉かんじょうをはき捨てたが、その後直ぐに吾妻へと視線を向けて質問した。


「先輩。コイツ先輩の妹ですか?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

またもや静寂が訪れた、巧は少しウンザリしていた――――


「くっ・・・・・あーはっはっはっはっはっはっはっはっ!!」

「ぷっ!・・・・・」


―――刹那、いきなり護と吾妻は笑い出した。

何が可笑しいと言うのか。確かにここにいるのは子供だ! ちっこい少女だ! 身長も140cm程しかない、と思った巧は次の行動に出た


「どうした? 小学生が迷い込んじゃ駄目だぞ」


するとそのはムッとした顔を見せてきた。

どうしたのかな? と巧が思った瞬間―――


ゴッ、と鋭いアッパーで空中に浮いた


えっ、と思っている内に着地したのだが激しい痛みが襲ってきた

その痛みに悶えている巧に二人の言葉が飛んでくる


「あーあー。そんな事言うからだよ」

「全く。その人は高校生、それも会長よ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・????

 今ナント?」


「だから、高校生」


「コウコウセイ?」

「高校生☆」


すると今度は(何故か)ニッニコになった少女が復唱してきた。


「とすると、マモルはこんな小学校5年生位にしか見えない、お子ちゃまが!

高校生と認めていると!?」


「あー。又私を愚弄しましたね!

いつまでもそんな事引きずってたら話進まないよ~」


「認めるも何も正真正銘の高校生なんだから」


 おかし過ぎる、と巧はいつまでもその事を認めようとしない。

 身長が140cmしかなく、小学校に行っても絶対に怪しまれない幼い顔(可愛いけど・・・・・・)を持っている高校生なんているのだろうか?

 ましてやそんな人物が生徒会長だなんて有り得るのだろうか、という考えを持っているので当たり前だが。


(しかし――――)

巧は思考を続ける。


「という訳で、皆でとっとと事件解決しちゃいましょー!」

「「は~~い」」


何とも間の抜けた会話の中で巧は更に考える。


(――――こんな雰囲気を持っている小学生なんて見た事が無い。上手く言葉には出来ないが、特別な雰囲気、こんなの高校生でも滅多にいない・・・・・・

まるであの時の探偵みたいだ)


 こんな事を考えている巧だったが、これは天才と呼ばれるような護でも気付くことは出来ない雰囲気であって、気付いたという事実こそ彼がこの生徒会長(他数名)と同じ存在であることの証明であるという事を今は知る由も無い。


「う~ん。質問良いですか?」


 ここで、巧が生徒会長へ質問した。


「なーにー? はっ! 私の年齢関係はお断りだからね!」


「いや・・・・・・。それは百歩譲って認めます。

なので、せめて名前を―――」


「いや!!」


―――教えて欲しい、と言おうとした所で巧の言葉は遮られてしまった。


「いや!!、って・・・・・・。

何でですか?」


「貴方は知らないのかしらーん。

昔の日本では男性が女性に名前を聞くという事は、求婚の明かしなんでっすよ~

そんなに軽々しく聞かれたら教えるわけ無いじゃない」


「はい!? アンタの昔は縄文・弥生のレベル何ですか?

そんな風習とっくに終わってます!!」


「でもでも、・・・・・・女性は、ミステリアスの方が良くなくなくない?」


 生徒会長はサイドに小さく束ねられた髪を弄りながら答えた。会長に髪型は、とても幼く感じる(横に小さく結び、後にも首が隠れるくらいに伸ばしている)

 因みに、髪の色は何故か周りの色をくすませる様な明るく綺麗な黄色。

それに合わせる様に、目の色も明るい色をしている。


「どっちですか・・・・・・?」


「どっちでも良い!」


「それなら教えて下さい」


「いやァァァぁぁぁあああああ!!」


「コウ! めろ! それ以上やると明らかに変態だ!!」


「えっ・・・・・・」


 突然言われて我に返った巧は冷静に辺りを見回した。

 

(あっ・・・・・・吾妻先輩が明らかに引いている・・・・・・)


吾妻はこの中では一番まともなので、反応もまともな、リアルな物をしていた。


「因みに、僕も友達と思われたくないので引きまーす」


「どうすんでっすか~?

 貴方が変な事してるから二人とも引いてるよ?

 あっ そうだ!」


いかにも明暗があるという顔で生徒会長は、


「お姉さんが救ってあげるから、とりあえずごめんなさいしよっか!」


嫌な答えを口にした。


「いやいや、そんな幼児体型がお姉さんって・・・・・・」


「むっ! そんな風にいつまでもいつまでも・・・・・・ だから貴方は「会長!!」―――」


 途中で邪魔された会長は、子供っぽく(見た目明らかに子供)むくれている。

 しかし、この時邪魔されなかったら、途轍もなく卑猥な表現が出されていただろう。

 そんな事知る由も無く会話は続いていく―――――。






「―――で、今回の事件の目的って何なんですか?」


 何故か、時間もあまり無いというのに(実際、ここに居る四人は、試験最終日をサボっているのだ)、他愛も無い会話を続けえ居たのに耐えられず、護が会長に聞いた。


「それが簡単に分かったら苦労なんて無いんだろうけどね・・・・・・」


 会長は、途方にくれたような顔を見せた。が、突然驚きの発言をした―――


「まあ。ある程度は分かっているんで~すけ~どね」


―――これには、一同が驚いた。

 そして、


「どんな目的が?」

「何で分かったんですか?」

「盗聴器とか言わないでくださいよ」


 一気に質問が飛び交った

因みに、上から巧、護、吾妻の順だ。


「と、盗聴器ではないよ・・・・・・。

分かった理由ってのはちょっと難しいかな?

目的は、そのうち教えるよ」


 一気に三人の声をしっかりと理解しながら聞いたのは凄いが、

 

「・・・・・・、(それって分かったの盗聴器ではないということだけじゃ)・・・・・・」

「(気にしないで、それが会長だから)」


この巧と護が述べているように(一応内緒話)、圧倒的に情報が少なかった。


「? でもマモル、お前犯人分かったって言ってなかった?」


 巧は、先程の(正確には前話)会話を思い出しながら聞いた。


「・・・・・・確かに分かったんだけど・・・・・・」


「あれ~、護君も分かったんだ~」


 一見皮肉を言ってるようにも聞こえる台詞だが、本人にそんな気持ちはさらさら無い。

基本的には善意しかない、そういう意味でも子供なのが、会長。


「いや・・・・・・。会長のメールの内容で気付いたんですけどね・・・―――」


 護は、少し気まずい感じで答え、会長はハッと気付いたように送信ボックスを見た。


―――それに、と護は、言葉を続けていく、

「犯人を特定できたわけではないですから」


「うんうん。それでこそ護だ!!

よく私のヒントをものにしたな!」


(うっわ~ 絡みズレ~)


「それで、護君。 犯人は誰なんですか?」


「別に犯人の特定が出来たわけじゃないですよ」


そうだね、と会長は頷いた。


「じゃあ、早く教えろよ!」


「・・・・・・創見高校の生徒。ですよね?」


 確認を取るように、護は会長に訊いた。

 そして、それに答える意味で頷いた。

 一方の所、コウが驚く、という反応をすると踏んでいた護は少し予想外なことが起きて、多少、視線が揺らいだ。

 それは、巧が、当然のような反応をした、という事に尽きる。

 さらに、会計、吾妻なつきも同じような反応を見せて、「はぁ、ある程度予想は出来ていたけど・・・・・・。学校うちの生徒とわね・・・・・・」と嘆いていた。

 そして、会長が会話を続けていく。


「と、言うことは、まずどうやって混線させてるか、って事が大事なんじゃない?」


(はっ! か、会長が、真面目だ! その位大変な事件なんだ!)

と吾妻がとても失礼な感想を思い浮かべている。


「それって、今考える事か?」


 巧が全員に向けて訊いた。

 それを聞いた吾妻は、確かに、という顔を浮かべたが、二人――――会長と護は違っていた。


「コウ・・・・・・。この事件はとても大掛かりだって言ったよね・・・・・・」


「確かに言ってた・・・・・・」


 巧の常軌を逸している記憶能力が、一瞬で答えを見つけた。

この少年は基本的に、自分の記憶を辿った結果を言うときに多分や、おそらくなどという言葉を使うことは無い。

 だったら、と護が続けようとしたときに、はっ! と吾妻が声を上げた。

(気付いたみたいだな・・・・・・)と思った護だが、そのまま続けていく、


「吾妻先輩も気付いたみたいだけど・・・・・・

大掛かりって事は、それなりの機械が必要って事になるよね?

だったら、それは多分、人間の目で見ていないといけない物だと思う・・・・・・」


 それで、という目で巧は護を見た。


「そしたら、今、携帯電話の混線なんて起きないよ」


「・・・・・・・・・・・・。!!」


「ま、そういう事ですよね、私も今気付いたんですが・・・・・・

あ、それともう一つ。会長の言葉には、抜けてたけど、それを最優先にする理由って」

「生徒が犯人だという裏付けと確証」


 護と吾妻は、お互いに納得したように頷いている。


「そうなんだけどね・・・・・・

 確証と言うより、生徒が犯人で無いように、少しでも希望を持ちたかっただけなんだけどね・・・・・・」


 結局こんな人なんだな、と吾妻は素直に、今までを振り返りながら思う。

(幾ら優秀な『絶対的』でも、こんな楽観的で、

普通の人から見ればふざけている様にしか見えない会長でも、過酷な選挙で勝った、というのは、

結局、こういう風にこの学校の生徒を本気で好きだと思っているからなんだ。)


 そんな事を考えていた吾妻は、ふと思う。

(あれ? 功君と護君は・・・・・・

 何で黙っているのかな?)


 黙りこくっている巧と護の考えていることはやはり、吾妻と同じで、会長の思いの強さだった。

 しかし、幾ら同じ事を考えてるからって、沈黙の空気に包まれていることには変わりない。

 そんな状況に違和感を感じた会長が、


「え、え~と。何か可笑しかった?」


「「感動しました!!!」」


「え?・・・・・・」


「会長! そこまで生徒の事を考えてるんですね!

共に頑張ります!」


「僕も生徒会には入りませんが、精一杯お手伝いさせてもらいます!」


「じゃあ、頑張れ!」


 バシッ 快い響きと共に巧は護にどつかれた。


「ったく。分かったよ。やればいいんだろ、やれば!」


「そうそう。それでいいんだよ」


 護が頷きながら、満足気に答えた。


「うん。・・・・・・じゃあ、よく分かんないけど、調査しましょうか?」


 会長がいきなりの展開に戸惑いながら言った。


「そういえば、犯人の狙いって何ですか?」


「ああ。それは、今行われている、適正・選考試験に関してと見て間違いないよ」


「「「サラリと言わないでください!」」」


 先程、あんなに隠している感じだったのに、あっけなく喋ってしまった。

その為、三人は、迷わずツッコんだ。


「・・・・・・そういえば、何で、この学校の生徒だと分かったんだ?」


「「「え!?」」」



作者「作中に出ている『絶対的』の説明はいつかしますんで」

巧「しかし、会長がロリッて・・・・・・」

作者「ヒロインで思いつくキャラが少ないんだよ!」

巧「ウゼッ それに、最終日にこんなのんびりしてて大丈夫なのか?

  それに、何で俺、最終日の朝に何も分からないまま・・・、とか言ってんの?」

作者「その描写は、三話位前に戻って書き加えます」

巧「駄目作者め・・・・・・」

作者「そろそろ、覚えきれなくなってきたんで、次回の後書き辺りで、軽い登場人物紹介しようかな?」

巧「会話にならねぇ・・・・・・」

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